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私は好きですよ、これ。勢いに任せて「神」にしようかと思ったくらい。
個人的にファンタジー物なら設定に入り込めて、キャラクターが魅力的なら萌えられるので
萌×2です。
なぜ「神」じゃないかというと、これは漫画とかCDとかの方が楽しめるんじゃないかなぁと思ったから。
この本を「活字」だとか「小説」だとか思いながら読むと腹が立つかもしれません。
内容はもう他の方が書いておられるので省略しますが、これは桃夜(受)の性格と脳内を受け入れられたら楽しめると思います。
誠士郎(攻)にはワンコのように懐きながらも、根暗な嫌われ者。だけど誠士郎が受け入れてくれるから悲壮感は全くありません。
根暗なので口がうまく回らないのですが、脳内はそりゃもう派手にフル回転して下品な言葉が飛び交っています。まぁなんせ奥手でもインキュバスなので……
当て馬(?)の半田先生も私は好きだな。悪者だけどね。ベタだけどね。
正直なところ、誠士郎が一番掴みにくいというかキャラクターとしては魅力が無かったかも。
誠士郎の本性っぽいのが出てくるのはちょっとだけ。それが残念でした。
とはいえ、半田先生とかぶっちゃいそうなので仕方ないのかも……と思ったり。
とにかく、とんでもなく下品な言葉のオンパレード。
こんな擬音聞いたことないよ……という独創的な擬音もどしどし出てきます。
星やハートの記号もわんさか出てきますし、本当に読む人を選んでしまうかもしれませんね。
そうそう、H度がエロエロなのですが「何かエロいものを」とこれを読むのはおすすめしません。
確かに大半は何かしらヤッてるんですが、全くエロくはないので……
というかそういうシーンでも桃夜の脳内が派手にしゃべくってるので色っぽくはならないんです。
キーワードに獣姦なんてのもありますが、桃夜が受け入れてる時点で悲惨なものではないので
獣姦だけがネックだって人は読んでみてはいかがでしょうか。
でも読む時は文体とか擬音とかすごいって事は覚悟しておいてくださいね。
吉田珠姫さんは、好きな作者さんなのですが、
この作品は、読み手を選ぶというか、
読み手のテンションを選びますね。
軽く読みたいときには、楽しめる作品だと思います。
設定も展開も、面白く楽しめるのですが、
良くも悪くも、登場人物がおとぼけさんばかり。
人間界に住む桃夜は、夢魔一家の長男。
夢魔なのに、人の夢に入り込み、吸精をすることができない
ことが悩みの種。
人間としての生活でも友人にもなじめないのですが、
唯一、誠士郎だけが、仲良くしてくれます。
でも、この誠志郎は、人気があるので、
根暗な桃夜は、どんどん孤立するわけです。
そんなところに、半田という教師が赴任してきて、
桃夜を夢魔と見抜き、関係を迫ってきます。
でも、見知らぬ、狼が助けてくれて・・・。
という展開です。
十分楽しく読めたのですが、
この設定で、吉田さんに、もう1回書いていただけたらな~と
思わずにはいられません。
私が作家買いしている作家の一人、吉田珠姫さん。
この人の書くものならギャグ・コメディであろうと、ファンタジーであろうと、学園モノであろうと手をつけます。
今回は吉田さんのホームページで作品予告を見て、趣味じゃないなと分かっていたためにハードルは低めだったためか、意外に良かったです。
内容は吉田作品に時々お目見えするぶっ飛んだコメディです。
今となっては死語とされるギャグ・言葉も満載です。
古過ぎて今の10代の子たちはわからないかなと、そこをシュールに狙ったのでしょうか。
吉田節も満載です。
「俺のアーちゃん」(アナル)・「口内ずぼずぼ」・「じか飲み」などなど。
高校生のすれてない受けの一人称で綴られる話なので本当にぶっ飛んでいるのですよ。
あ、ちなみに獣姦ありです。
なにがこの作品で意外に良かったかというと、当て馬の半田先生も攻めの誠士郎もSのせいか、あまあまになりがちなシーンでただただあまあまにならないところでしょうか。
「ったく、早くしろって言ってんだろっ、グズ!」「ほら、もっと舌を使うんだよ。へたくそだなぁ」(どちらも半田先生)
「手も暇だったら遊ばせとかない!ここを揉む!はい、頑張って!」(誠士郎)
上記ものはみんな、攻めが大好きな受けに言っています。
普通、こういう系はすごいあまあまばかりですが、そうじゃないところが面白かったです。
しかし、吉田作品のふり幅はすごいですよね。
表現する文章といい、アイデアといい、だから作家買いしてしまうのですが。
でも、何度も読みたい一冊ではなかったです。
吉田作品、前回読んだ時「なんじゃこれー!?」どうかしてしまったのか?みたいな感想だったのですが、そっか、、こういう風になればトンチキもよかったんだ、、、
シリアスに行った為にトンチキになっちゃったんだ、、と納得したんですが、今回は弾けすぎてますっ!!
この弾けすぎが好きか嫌いか、好みが大きく分かれるところでしょうが、お笑いギャグ・コメディ大好きの自分からしたら、あまりに丁寧にお笑いしすぎてくれていて読者に突っ込みの余地を与えてくれないお笑いは不親切でした。
南原おにキュンあたりなら、きっとアマアマエロコメになっただろうな?
典雅節ならここまで書き込まないよな?
帯に短したすきに長し。
お笑いも難しいのです。
見た目イけてない根暗の眼鏡男子モモは実は、少子化対策の為国に招聘された夢魔(淫魔)の家族の子供。
もう17歳なのに、うまく夢に入ることが出来なくて精を得ることができずに粉ミルクを哺乳瓶で吸っているダメっ子淫魔。
そんな彼を唯一かわいがってくれるのは(家族以外)、幼なじみの誠志郎。
新学期の始まりに新しい担任の半田が赴任してくるのですが、モモが淫魔であることを見抜きモーションをかけて夢に誘いこみ、襲おうとするのですが、その時一頭の狼が救出に現れ・・・
と、ファンタジー全開の一見おもしろそうなストーリーです。
一見と書いたのは・・・
モモは性格設定のせいかあまりしゃべりません。
その代わり脳内モノローグがハンパありません。
各登場人物の行動や性格も面白い設定ではあるのですが、それらのやりとりに逐一モモ脳内が解説をつけて突っ込んでるので、それが面白いっちゃあ面白いのではありますが、それがベタコテのギャグマンガアニメの様を呈していて、さすがにそれを文章で読むのはキツイ。
そのお笑いをとる内容も、ちょっと一昔前のおっさん?みたいな部分がちらほらして若くない。
面白いんだよー!ほらww
って言われて解説されてるようなもので、読者が脳内で場面を思い浮かべながら愉しむ余地を文字で奪ってしまってるのが、自分的残念要素。
本当に、お笑いって難しいんですよ。
お話は、、、そうです、想像するとおり・・・ではあったのですけどねv