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貴仁さんでいっぱい
ame no hi ni
すごく可愛らしい挿絵でした。受けの棗にぴったりだ~♪って思いながら読みました。
この表紙をみてすっごくワクワクしてたんですよね~♪このおチビちゃんがどっちかの子供か、もしくは身内?だろうって思っていたのですが・・・。まったく関係ないとは言わないですが、確かに二人が出会った原因といえば原因なんですが、後半はほとんど出てこない?んですよね~。表紙に使うほどの重要キャラではなかったような気がします・・・。って言いながらも可愛いからいいんですが、なんか戦略としては違うような感じがしました。
内容はというとこの情けない攻めがどうもなぁ~!なんて読んでました。棗は文句なしに可愛いししっかりしてるし、と好感度抜群なんですけど・・・。
苦学生の棗は親に大学進学を反対されてしまったけれど、どうしても行きたい大学だったので、奨学金を経て生活費も自分でバイトして稼いで生活していました。
ある日友達に貸してある本を取りに大学へ向かう途中、小さい子供が一人で、雨の中傘をさして歩道の石畳で、遊んでいたのですが、そこに一台の車が近づいてきて、それに群がる女子大生達に突き飛ばされてしりもちをついてしまいました。その雫が一人の女性にかかってしまい、怒り出した彼女に棗は怖いながらも、子供を守りたくて、怒りに支えられ文句をいいます。さらにまくし立てる彼女たちから逃げる為に、大きく水溜りを踏み水しぶきを上げてその場を逃げ出します。
その後でたぶんあの水は車から降りてきたカッコイイ仕立てのいいスーツを着た人にもかかってしまったことを反省してしまいました。
その泥水をかぶってしまったカッコイイ男というのは、日比野貴仁なのですが、今水をかけて行った人物が自分の友人がオーナーをしている店でバイトをしていると知って、自分に見向きもしなかった棗に意趣返しとして、バイトをクビにしてくれるように言います。
頼まれた友人はもちろんクビにして、他の店でも当分の間雇ってもらえないように、手を回してしまいました。
苦学生の棗にとって生活費を立たれてしまうのは大変な事です。どこに行っても雇ってもらえず、落ち込んだ棗はこの間助けた翼に元気をもらおうと約束していた公園に向かいます。そこには、翼の友達になったというカッコイイ男がいました。彼の名前は田坂貴仁。そう日比野ですね。田坂というの彼の会社の秘書の名前です。
どうして名前まで変えて棗の前に現れたのか?理由はただ赤くそまった棗の耳と首が忘れられなかった・・・。ただもう一目会いたかった。ってそれって!!って感じなんですが・・・。
それから公園で会うようになり、二人の距離が近づいていくんですが、もちろん貴仁は嘘をついてますよね。そこがネックなんですが、いまさら言えないっていうのも良く分かる。
そんな時仕事が忙しくて公園に行けなかった貴仁が一生懸命仕事をして抜け出して棗に会いに公園に行きます。
この貴仁ですが、裕福な家庭に生まれて、上の兄二人は父の会社を継ぎ、貴仁自体も次男の会社をひとつ任されて、今は大学の院生という傍ら社長というものをしています。そしてセフレもたくさんいて、あまり人の興味もないとまぁよくいる男前金持ち男のパターンですね。
そしてそこで倒れる棗に出くわしてしまうのです。生活費を切り詰めて食事を1食にしていた棗にご飯を食べさせて、一緒に同居しよう!といいます。もちろん棗には自分が社長でお金持ちだということは言っていないし、棗と会うときの格好はラフな格好なのでお金持ちだとは全然気づいていない棗。それに一緒に住もうと言っている家も、今から家賃5万円以下で秘書に見つけさせる物件です。
その時はちゃんと断った棗なのですが、棗も貴仁に惹かれていっています。貴仁が棗にキスした時から・・・。
そして次の日、見事に棗の住む2万5千円の家賃のアパートは昨夜の台風によって屋根を飛ばされてしまったのです。
そして貴仁に頼んで居候させてもらうことにして、貴仁が裏で手を回した大学教授の元でのバイトも見つかって、とりあえず安心の棗です。
一体何がしたいのか!貴仁って感じなんですが、気持ちは分かりますが、誠実さが足りない。と思ってしまいましたね。それらしい雰囲気になりながらも我慢している所は可愛いんですが、なかなか言い出せない所がヘタレというか、なんというか・・・、って感じでした。
表紙の子供に惹かれて購入。
あれ、途中から子供どこいった?そこんとこちょっと残念です。
苦学生ネタは個人的に好物。苦労してる子が幸せになるってBLらしくていいですよね。
バイト三昧ってとこがもう個人的にツボ。可愛いです。
でも攻めはなんなの。
すごい小物にしか見えないんですけど。
手を回してバイトやめさせたり、こんな攻め嫌。
受けは個人的にパーフェクトだから、そっちで楽しませてもらいました。
イラストは良かったです。
昔懐かしいような設定や展開で思わず昔の作品の文庫化かと初版の年代を確認してしまいました。
個人的にこういう話は…
泥水がはねたくらいで極貧学生の少ない収入源をうばうとはちっちゃい男です。
いじめられていた幼児を見捨てておいて後から助けてあげられなかったと家にまでお詫びにいく心情がわからない、金持ちの傲慢男には似合わないです。
周りの人間が身勝手で利益重視の資産家ばかり、その上大企業経営者一族の三男のイケメンとくれば男も女も媚諂うばかり。そんな中、大学でも有名人の俺様の顔を知らないばかりか無視して逃げるとは気に入らないと、意地悪をするんですが、本当にバカっぽくて呆れます。
お約束通り、毛色のかわったかわいい系の男の子に一目惚れし仲良くなりたいがために貧乏学生をよそおい偽名で近づきお友達に。おまけに貧しい棗と同居したくて安いアパートまで借りるなど姑息すぎる。
お金持ちのお嬢さまが棗に意地悪するためにコインランドリーから棗の着古した服を盗むのですが、そのあとちゃんとコインロッカーに保管しようとするのはヘン。お嬢さんがた下着も触ったんでしょうか。大して悪意はなかったという演出でしょうか。
最後はお嬢さまから真相がばれますが、詫びて告白して「ぼくも好きだったんだ」で、なにもなかったみたいに許してエッチしてラブラブ溺愛生活の始まりのようです。
表紙の絵に幼児がいたので、これまた子持ちの攻めとシッターさんの出会い、あるいは貧しいながら頑張るシングルファザーの受けかと思ってしまいました。
この幼児きっかけとしてあんまり必要じゃなかったような…ぶつかられて因縁つけられたり水たまりに転ばされるの棗自身でよかったんじゃないのかな。