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ずっとずっと後悔していた――!?
shinyu ijo
親友という関係なのに恋愛感情が芽生えたことからあえて離れる決心をするという話は個人的に萌え率高いんです。
題名とあらすじから一瞬読んだことがあるような気がしたのですが、椎崎夕さんの『恋愛以上』と勘違いしたようです。
一度の告白で拒否られたからって海外逃亡ってどうなのかなと思いました。圭介の言い方もきつかったとは思いますが、突然のことで混乱させて逃げるのは酷い。
目立つ登場人物が主人公の周に多すぎて収拾がつかないまま終わりました。
二人が仲直りする機会をつぶす右京の義兄とその親友の目的がわからないままでした。
邪魔したかったのだか冷静にさせたかったのか単に性格が悪いのかわかりませんが、何もかも見通しているようで押しつけがましいだけでした。
右京のアシスタントは婚約者の兄として昔の想い人である圭介が邪魔で子供じみた意地悪を言うのがビジネス関係者として幼稚すぎ。
それに妹思いというよりむしろ、本当は自分が好きなのに過去に囚われたままなのが許せないんじゃないの?という描かれ方でした。
終盤登場してきた婚約者という女性は一方的に好きで勝手にまとわりついているのかと思ったけれど、人前でそう紹介されたとき右京は否定しません。
なのに圭介には婚約者はいないと言っているけれどじゃあなんで?何か理由があるのかと種明かしを待っていたら何もないまま終わりました。
素敵な設定の上に無駄に脇役を増やして伏線張ったのに回収忘れたみたいで気持ちが悪いなあという終わり方で物足りませんでした。
挿絵買いでした。
学生時代の親友同士が攻の告白によって別離し、社会人になって再会。という王道パターン。
最初から最後まで王道なのでハーレクインのように安心して読めますが、その分すぐ印象が薄れてしまいそう。
よくある受を敵視する美形キャラ、攻の義兄キャラ、受の元上司営業課長、元上司審査部課長、大学時代の先輩などいろいろ興味深い登場人物はいるんですが、いまいち真意が読み取れないまま受と攻がくっついて終わってしまいました。なんだかその辺りのキャラもしっかりイメージしてお話を書いていそうなので、その辺も蛇足にならない程度にうまく話に入れるか、諦めて余計な部分はさっぱりカットする方が気にならずに読めて良かったかなーと思います。
あとは二人がくっついたあとのお話ももうちょっと読みたかったですね。
デビュー作ということなので今後に期待ということで、「中立」