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こんなに好みだと思いませんでした。BLで一番好きな小説かもしれません。前作と合わせて。
なぜ今まで持っていたのに読まなかったんだろう。
どくとるマンボウ青春記やダウンタウンヒーローズあたりのバンカラものが好きな方にはたまらないと思います。(私がそうです!……笑)あ、つい最近だとジブリの「コクリコ坂」が近いかも。BLとしても勿論好きですが、そうではなくてもこういう空気いいですねえ。
胡散臭い三人組が、いい味出してます。
私も混じって、織田君をカモにしたい!
でメインの二人ですが、前作の後なのでもう付き合ってるんですよね?なのに、なんだろうこの初々しさ。本当、読んでるこちらも赤面してきそうです。うー、いいなあ!!
前作を読んでいる時に、いつもの悪い癖で「杜司さんは白い睡蓮みたいだ!」と、好きな美人キャラをすぐ睡蓮だという病にかかっておりましたが、本篇でやられて吹きました。そうですよね!睡蓮ですよね!!!
もう続きがないかと思うと、とても名残惜しい作品でした。
そしてモデルの吉田寮には密かに憧れていたのですが、新規の入寮者が禁止になったというニュースを聞いて以来どうなったのか分かりません。
それも合わせて、妙にしんみりしてしまうのでした。
かわい先生の初期作品「猫の遊ぶ庭」の関連作品。
前作の続編となっていて、短〜中編のお話が季節毎に並んだ短編集となっています。
京都の古めかしい学生寮を舞台に、メインカップル2人と、寮に住まう一癖も二癖もある住人達を中心に繰り広げられる日常をほのぼのと描いた味のある隠れた良作です。
とにかく文章が綺麗で読みやすい。知らない場所のはずなのにどこか懐かしさを感じる。
淡々としていながら、四季の移ろいもしっかりと感じ取れる良い雰囲気があります。
今作を含めて2冊で読み切れますので、ぜひ前作とあわせてどうぞ。
山田章博先生のカバーイラストが今回も本当に素敵なのですが、カラー口絵の住人達が想像していたキャラクター像とぴったりで驚き。
あとがきによると、住人の1人・杵柄にはモデルとなった方がいらっしゃるそうで、かわい先生も驚いてしまうほど口絵の姿がそっくりだったとか。やっぱり山田先生は魔法使いなのかもしれない。
こちらの作品、前作とセットで1年に1度は読み返してしまうくらいに好きで。
山あり谷ありなお話ではないですし、BL成分的にはものすごく多いわけではないんですよ。むしろ控えめだと思う。
けれど不思議な魅力があるのはなぜなのか?
織田と杜司。そして、2人と同じ吉田寮で暮らす癖の強い賑やかなメンバー達。
彼らとの生活を交えながら、前作で実った拙さすら感じる淡い恋を、四季と共にゆっくりと手探りで育む2人の姿が初々しくて愛おしくてたまらないんですよね。
なんだかもう、静かに静かに織田への気持ちの変化を見せていく杜司さんが可愛らしくて。
かわい先生の三点リーダーと読点の使い方がとてもお上手で、たった一言でも彼が普段あまり言葉が上手いではないことや、ポツポツとたどたどしく話す様子が伝わって来る。
だからこそ織田と出逢って以来、感情が少しずつ豊かになっていっていることがより分かるというか…怒りも嫉妬の感情ですらも可愛らしい。
賑やかな住人達もなかなか憎めない人ばかりで、1作目よりも1人1人のキャラクターが濃く描かれていたかなと思います。
大学・大学院生達の青春が読んでいて楽しい。
それぞれのお話の結びの部分も、きゅっと綺麗に終わるのが素敵。
きっとまた、ふと彼らに会いたくなって読み返したくなるかもしれません。
いくつかの短編が収録されているけれど、どれもおかしくてついつい笑ってしまう。
そして、少しずつだけど確実に、二人の絆と想いが深まっているのがいいんですよね。
「気まぐれ者達の楽園」
ガラスがビリビリ震えるほどの胴間声の持ち主、あの藤原がまさかの恋わずらいに……?!
藤原が見初めた市営プールのオンディーヌ(水の妖精)とやらを見たさに、みんなで市営プールに偵察に行くお話。
結果に笑いました。
そして真っ白な杜司の肌にドギマギする織田君の初々しいこと!
「秋華賞」
お出かけのお誘いから「旅行」という願ってもなかった展開に内心ガッツポーズな織田君と、それを耳にした三人組。
織田君の受難は相変わらずで、笑えます。
「冬日和」
杜司の実家でお正月を過ごすことになった織田君&杜司と、先輩三人組。
人様のお宅にも関わらず超マイペースで美酒&ご馳走を貪る先輩達に気圧される杜司父。
跡継ぎ問題を切り出したいのだけど、藤原たちの勢いに圧倒されて、あわわ…となっている様子が本当に笑えます。
「五月の行進曲」
杜司のファンだという女の子・山縣が登場する回。
杜司自身は、山縣は織田のことが好きだと勘違いしていて、もやもやする気持ちを抱える。
そして相変わらずの織田青年の受難ストーリーで、かわいそうだけど笑えます。
三人組によって、ボクシングの賭け試合に選手として強制登録されてしまった織田君は、アッパーくらって病院送りになってしまう。
試合に参加するとは聞かされていなかった杜司が織田君に
「僕が朴念仁だとでも思ってた?君が人に殴られても何とも思わない、内緒に僕にあんな危ない真似されても何とも思わない、どこか感性の抜け落ちた人間だと思ってた?」
と叫ぶところが好き。
いや〜朴念仁か朴念仁じゃないかという二択だったら、杜司は朴念仁だと思うんですよね。
だけど、織田君のことに関しては朴念仁ではなくなったというのかな。
一巻から追ってきて、自分の気持ちも自分でわかっていないような杜司の姿が印象的だっただけに、この怒りを爆発させるこのシーンがすごくすごく印象に残ります。
「白睡蓮」
例の三人組にいつもいいようにからかわれている後輩たちによる復讐劇。
杜司の意外な?能力。(でも妙に納得できる)
録音でもして館内放送で流せばいいと思うな!
そしたら先輩達、退寮すると思うの!
前作『猫の遊ぶ庭』の続編です。
前作で想いを通わせた攻めの織田と受けの杜司が主人公で変更はなく、前作でチラッと出てきたシーンの回収もある短編集なので前作は必読と言えます。
前作で会話の中に出てくるだけであったプールのお話や、変人の巣窟である寮へ女子大学生が度々やってきて杜司の気持ちを波立たせるお話等が収録されていますが、わたしは杜司の実家で織田と寮の変人三羽烏が過ごすお話が好きですね。
実家には前作で嵐を持ち込んだ杜司でしたが、その後が気になっていました。
杜司にとって織田は、世間と自分を結んでくれている蜘蛛の糸のようだとわたしは感じます。
細いけれども、杜司の妹登場で彼が憂いていた部分もとりあえずなんとかなりそうかなと思え少しは糸も切れにくくなったかなと。
そして、お約束のように三羽烏が真面目な一家を手玉にとるのもおかしい。
本編の続きが同人誌だけでしか発表されないことも多いBL界ですが、気になった部分がキチンと文庫で回収されるというのはありがたいですし、嬉しいです。
同人誌だけだと買えない方も多いと思いますし。
前作を読まれてゆったりとした世界観がお好きだった方には、お勧めいたします。
第1巻では、二人の出会いと、恋人になるまでを軸に描かれていましたが、こちらは、そのサイドストーリーや後日談を時系列順にまとめた短編集です。
長めのまとまった作品は3本。
第1巻では、織田の同室者たちと杜司が「一緒に市民プールに行った」という事実だけが会話の中に出てきて、非常に唐突に思っていましたが、なぜそんなことになったのか、その顛末を語った『気まぐれ者たちの楽園』
大晦日と正日は織田の実家で、正月二日は寮の3悪人も含めて杜司の実家で過ごした二人。
杜司は、今まで逃げていて見えなかった、いろいろの物がみえるようになって、それも織田のおかげだと、改めて惚れ直す『冬日和』
女の子が登場して…『五月の行進曲』
『秋華賞』と『白睡蓮』は掌編です。