猫の遊ぶ庭

neko no asobu niwa

猫の遊ぶ庭
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神17
  • 萌×214
  • 萌9
  • 中立2
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
12
得点
170
評価数
42
平均
4.1 / 5
神率
40.5%
著者
かわい有美子 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
山田章博 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
シリーズ
猫の遊ぶ庭
発売日
価格
¥552(税抜)  
ISBN
9784344821996

あらすじ

変わり者ばかりの吉田寮で生活することになった和祐は唯一まともそうな篁嗣と親しくなろうとするが…。待望の文庫化!
(出版社より)

表題作猫の遊ぶ庭

織田和祐,22歳,吉田寮に住む事になった大学院生
杜司篁嗣,24歳,吉田寮に住む大学院生

その他の収録作品

  • 黄昏フリーダム

レビュー投稿数12

ああ、本当に杜司さんが可愛らしい。

山田さんの古いファンで、BLにはまる前から絵が欲しくて所有していました。京都が無駄にマイブームなので、今更読んだのですが………なぜ読まなかったの?4年前の私よ!
今さんもアマチュアの頃から大好きなので、今さんが表紙の方も持ってます(笑)
特に凄い事件もないのですが、バンカラものみたいな寮の雰囲気いいですね。そもそもそこからして大好きなのに、受けが!めっさ好みなんですけれども!!!!
人間的に欠陥だらけの生活能力のない美人さん、たまりません!
面倒見がいい攻めも好きです。
ふと気付きましたが、大好きな「恋を綴るひと」も似た雰囲気のカプかも。
こういう二人が好きみたいです。
ああ、本当に杜司さんが可愛らしい。
最後の方、我に返っちゃう織田くんは、正直なところ「なんで?」と思わないでもないですが、変に意固地になって杜氏さん捨てなくてよかった(泪)もう!最初からおかしいって分かってたじゃないか、何を今更。
あのシーン、何もなかったのにあったように見せかけたことが理解できなくて離れたんですよね?あれ、自分だったら逆に「そこまで自分のこと好きだったの?」って舞い上がるところのような気がするんですが、どうなんでしょうか。

あと本来はBLにありがちな皆がゲイに理解ある話はリアリティがなくて嫌なのですが、この話は平気でした。ゲイに理解があるというよりも、面白ければいいやという感じなんですかね?
賭けの対象にしたり、「本懐を遂げた祝賀会」みたいなデリカシーのない飲み会をしたりするのがたまらんです。青春小説ですなあ。

続きも買ってありますが、勿体ないから明日読みます。楽しみ!

5

キリヱ

ココナッツさん

こんばんはー!!!
とてもいいです!!こういう話が好みなんですー。面倒見がいい攻め×ちょっとずれてる受け、たまらないです。山田さんがBLの表紙っていうのもいいですよね。昔はBLっぽい漫画も描いてらしたんですが、さすがにもう描かれないだろうなあ。

ココナッツ

キリヱさま

こんばんはー☆
そうなんですよ!これ良いのですよー!
ぶっ飛んだ事件がないだけに、かえってなんだか読み返したくなるというか。
そして山田さんがBLの表紙ですものね…貴重ですよね(*^^*)

隠れた良作

古めかしいひとつの寮の中で繰り広げられる日常を切り取ったような作品です。
大きな事は何も起こりません。
しかし定期的に読み返してしまう…味があるといいますか、そんな不思議な魅力が溢れる作品です。
カバーイラストの山田章博先生の1枚絵がイメージにぴったりで非常に素敵です。

吉田寮というとても狭い世界で繰り広げられる日常生活。
攻めの織田目線で語られて行きますが、これがまたどの人もこの人も変わり者だらけで、住人達のやり取りが本当に面白い。
どこか淡々としているようにも感じるかわい先生の文体がこの作品を更に魅力的にしています。
寮描写も、どのキャラクター達のやり取りも終始読んでいて想像力が掻き立てられるんですよね。
そこに生きている感じがするというか。
これが初期作品なのが本当にすごいです。

変わり者だらけの寮の中でも、群を抜いて変わり者とされている杜司に惚れ込んでしまった織田。
蒸留水を飲んで育った、霞を食べて生きているようなどの表現がありますが、ふと触れれば消えてしまいそうな透明感のある物静かな青年です。
しかしながらその実態は汚部屋で暮らす生活能力が皆無の不思議系美人。
彼の現実の姿を見ても、男同士だとか細かなことをすっ飛ばして夢中になり、何かと世話を焼くようになる織田なのでした。
なんだか絵に描いたような爽やかな好青年です。
そんな織田と出会う事によって、何にも興味がなく、恋をしたことすらもなかった杜司の無機質な感情にじわりと少しずつ色が着いていく様子が可愛らしい。
浮世離れしている美人が一生懸命たどたどしく喋るギャップに庇護欲が湧いてしまう…

性描写に関しても直接的ではない描写が多く、2人とこの作品に流れる空気にぴったりだと思いました。
初々しい2人の淡い恋模様が、癖のある住人達も交えつつゆっくりゆっくりと紡がれて行きます。
この曲者だらけの寮内で1番権力を持っていそうなのが杜司というのが面白いですね。
まだまだ始まったばかりの恋の行方が気になった方は続編もぜひ。

3

寮内唯一の常識人・織田青年の受難(笑)

1998年出版の作品なのかー!
ワープロ?!となった箇所はあるけれど、時代を感じたのはその点のみで、作品全体に古臭さは微塵もありませんでした。

変人揃いで知られる大学寮に住む事になってしまった織田君の受難(笑)
そこで出会ったのは、浮世離れした美貌(雪女の男版みたいだそう)が印象的な杜司。
掃き溜めに鶴のような杜司に一目惚れするも、杜司もやはりどこか変わっていて……。

BがLしているので確かにBL小説ではあるけれど、BがLに終始しているわけではないんですよね。
まともな織田君をからかうことをこの上なく楽しみにしている喰えない先輩三人組のキャラが強烈で、脇役でありながら主役を食いそうになる個性(笑)

変人の巣窟である吉田寮に入寮することになってしまった織田青年を主人公とした青春小説って感じで、好きだー。

2

表紙の黒猫が可愛い

山田章博 さんの表紙絵に惹かれて購入。黒猫がチャーミング。
挿絵なしだった、凄く残念。
ネットで紙本を購入すると、中を確認できないので不便。

物語の舞台は、「京都の有名国立大学がモデルではないか?」と多くの読者は推測していて、
あとがきに「そうじゃない」と著者は必死で否定している。
でも、「左京文化」の象徴で、日本最古の学生寄宿舎、そこしかない?と思う。

モデルにしたらしい寮は、知的で自由かつ猥雑な雰囲気を醸す梁山泊のようなボロボロアパートで、左翼の学生アジト。
ボロすぎて、取り壊しと「退去」問題で訴訟が起きている所。

挿絵が無いので、男子寮は、あんな感じ、と脳内妄想しながら読みました。 面白かった。

ボロい男子寮に、掃きだめに鶴といった風の男子、杜司篁嗣,24歳の院生がいた。
そして、杜司に一目ぼれする年下の院生、織田和祐,22歳が居て、
バンカラ寮生たちの普通じゃない日常生活がある。

BLというより、
青春バンカラ・コメディといった風の内容で 面白かった。

0

情景が目に浮かぶ

攻め視点の作品です。
攻めが受けに一目惚れすることでスタートするからなのですが。
攻め視点が大好きなのと、かわいさんを作家買いしているので読みました。
そしてなんと、表紙が山田章博さんです!(十二国記読まれている方にはおなじみですね)
パッと見はとてもBL作品には見えないので、書店買いも大丈夫!

攻めの織田は現実味溢れています。
こういう大学生いそうです。爽やかくんですね。
受けに対してひじょうに世話焼きですが、かなりの常識人ではないかな。
普通なら男へ恋に落ちたりはしなそうなので、杜司限定なのでしょう。

対して受けの杜司は研究職にいそうな我が道を行くタイプで、日常的なことも他人の心の機微にも疎い。
こう書くとよくあるツンツン美形受けか?と思われてしまうかもしれませんが、まったく違います。
美形な不思議系です。
が、それなりに実家への悩みもある若者。

わたしはゴージャスセレブ系話が苦手な為、こういった日常にありそうなお話が好きですが、退屈だと思われる方もいらっしゃると思います。
ただ、日常系がお好きな方にはお勧めです。
情景が目に浮かんできます。

6

なんだかノスタルジックでほっとする

京都にある某国立大学の古びた寮を舞台にしたお話。

あそこって、実際に行ってみたことはないけど、よく映画や小説やそれをアニメ化した物に登場するので、中庭の風景とか、寮内の廊下とか、情景がイメージしやすい。

このお話は、変わり者ばかりの寮の中でも、特に変わっている男と、それに魅入られてしまった男のお話。
二人ともそれなりに年はいっていても、一方は恋愛以前に他人に関心を持つこと自体がなかったために、
もう一方は同性の、それも年上と付き合うのが初めてのために、なかなかじれったく、初々しいお付き合いが、ゆっくり、ゆっくりと進行します。
この、古びた寮っていう場がそうさせているようです。

この本、カバーと扉絵が山田章博さんです。
挿絵は一切ありませんが、挿絵がないことでかえって、ノスタルジックなお話の世界に深く浸れるような気がします。

2

浮世離れしてる受け

98年出版のノベルスの文庫化。
挿絵の無い作品ですが、想像の余地があって思いのほか楽しめました。

大学院進学を機に仕送りを打ち切られた
K大経済学専攻の攻めは、吉田寮(モデルは京大吉田寮ですw) に引っ越し
そこで『蒸留水を飲んで育ったかのような』
涼やかな美貌の二つ年上の受けに出会います。

受けは宇宙物理学専攻の頭脳明晰な院生なのですが、
情操面では非常に幼く、身の回りに関心を払わず(汚部屋住人)
他人に関心を持たず(人の顔や名前を覚えない)
もちろん恋の経験も無い不思議ちゃんです。

攻めはハンサムでまっとうな性格のノンケなのですが、
浮世離れした受けに男同士という疑問を覚える間もなく
吸い寄せられるように惹かれてしまい、
毎日のように受けの部屋に通って
身の回りの世話を焼くようになります。

受けもその状況を心地よく感じるのですが、
それが意味する自分の感情については全く自覚を持ちません。
熱に浮かされたように恋する攻めと、
不器用で幼い恋をする不思議ちゃんの受けが、
距離を縮めたりすれ違ったりする様が
かわいさんの洗練した文章で描かれ、 じわじわ胸に沁みて萌えました♪
初期の作品とは思えない完成度。

2

表紙画

素晴らしい!!
表紙のイラストが なんと!!
『山田章博画伯』
それだけです。この本を買ったのは。
有名な絵師と作者は知り合いなのでしょうか。
もっともっと見たいです。
カラミはさすがに描かれないでしょう。
個人的に 期待したいです。
でも この話だからこその絵であります。
昭和の物語ですよね??
もう読んでいたら懐かしの昭和だよ。
平凡な日常・風景です。
BLじゃなくても一般書で十分にいけます。
不思議な感覚にひたれます。

3

かわいワールド

受けがものっそ不思議な子。そして攻めがなんだか健気な子。
物語は淡々としてるし、挿絵もなし、ずいぶんあっさりしたお話でした。

誰も近寄りたがらない、K大の吉田寮に入ることになった織田(攻)。そこには変わり者で迷惑な人がたくさんいて…。そこで出会ったのが同じ吉田寮生で年上の杜司(受)。容姿は抜きん出て綺麗だが、実は汚部屋持ちの不思議ちゃん。それでも織田は杜司と仲良くなりたくて世話を焼くが…。というお話。

面白いです。
2人が両想い(杜司は無自覚でも)になってからは、特に楽しめました。
2人のなんだかふわふわした空気が可愛くて、思わず応援したくなります。
エチシーンなんかすごい萌えた!
エチシーンの描写が全然くどくなくて、2人のイメージを壊さず守ってくれたなーと。

面白いんですが、
物語が淡々としすぎているというか、非常に現実離れしている気がしました。
まず、主人公2人がくっつくまでに、エピソードがなかったです。
2人がくっついても何故?という感じで、しかも一目惚れにしては2人の反応は薄過ぎるし…。
2人の間のエピソードや感情が、書かれなさすぎて不自然な気がしました。
そして、周りの人々の温かさ。
普通、寮で事に及んだゲイが身近にいたら引きますよね?
引くどころか、むしろ応援してる人もいる。すげぇ吉田寮。

かわいさんの作品を以前読んだ時にも感じたのですが、BL仕様すぎる世界が、ちょっと納得がいきませんでした。

2

美しいくるぶしを持つ魔性受さん

かわい先生の京都シリーズコレクションとして…。
スマホが普及していなかった時代の青春、よきアナログ交流がありました。ゆるやか~に、各々が各々の時間の流れに身を置いている不思議な吉田寮、デリカシーもプライバシーもないけど、それなりに居心地のよさそうな共同体で、ノンケイケメンが不思議系美人に恋しちゃう日常系の作品です。

紙版入手したのですが(なんとまだ新本流通してました)挿絵が入ってなくて、文章が端正で文芸みが強かったので、青春小説が好きな人なら誰でも読めるような気がしてしまうほど、”青春”>”萌”の印象でした。(…BL読みの錯覚かもしれませんけど。)

なんといってもインパクトあったのが、杜司に対して、”蒸留水を飲んで育ったような”という表現。ノンケイケメンが魂持っていかれるレベルの美人で、実家は奈良の伝統ある神職の名家(モデルになってるとこ有名ですよね)ということで、それは”蒸留水”感あるな…と妙に納得してしまいました。杜司の”白いくるぶし”に心をうばわれて、織田が執着するところがとても官能的で大好きです。

杜司という受さんは、24歳という年齢の割にはちょっと情緒が乏しいところのある人なんですが、そこから無垢さを見出すと、彼の醸し出している雰囲気とのちぐはぐさが、まさにノンケを狂わす魔性に見えるのでした。織田の一目惚れからはじまって、徐々に徐々に、互いに恋心を募らせていく気持ちの描写が丁寧に描かれていて、織田と杜司が恋人になる過程はすごく自然にみえました。

舞台は京都ですけど、大学院生同士なのでコミュニティは寮の中がメインになっており、町の描写も方言も少な目でしたが、それでも初めてのデートで、受を酔いつぶそうと先斗町の飲み屋に連れていく描写には、鴨川からの風を感じましたね(笑)。

2

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