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あんたは、俺の虜囚だ。
wakajishi to hyouen no hana
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
前作「帝王と淫虐の花」があまり好みではなかったため、長年スピンオフである本作を読まずにいたのですが、最近思い出してふと読んでみました。そうしたら意外と良かったので、私と同じように「前作好みじゃなかったから読んでない」と言う方にも読んでいただきたく今更レビューを書いております。
まず、今作は前作知らなくても何ら問題ないです。普通にこの作品だけ読んでも十分理解できるような作りになっています。香港マフィア出てきますが、結局BLヤクザなので難しいことはないです。要するに日本のヤクザと香港マフィアのカップルの話なので(前作もそう言ってしまえばそうでしたが)単語だけで敬遠する必要もないかなと。
そして、他の方のレビューにもありますが、テーマ性や思わせぶりな台詞の見せ方が素晴らしい。正直女っぽい受けと言うか所謂美人受けは苦手ですが、永華には良い意味で裏切られました。BL的な流され受けを想像していると予想外の展開に嬉しくなります。美人なのにツンツンツンツンデレくらいなのでちょうどいい塩梅です。ちるちるにも「強気受け」と書いてあるので、ちゃんと確認すればよかった。
思えば、永華が強い男であると周囲に認めてほしかったように、鷹峰は自分が認めた男である永華に丸ごと受け止めてほしかったのかなと思います。というか、セックスで女役をやっている時に自分が男として求められていることを思い知らされる、ってとんでもなくエロい。エロさは小道具よりシチュエーションだと思うので、今作は濡れ場も好みでした。
個人的に鷹峰の若さゆえの青臭さも好きです。永華を屈服させようとか懲らしめようとかではなく、「大好きだから出て行かないでほしい」とひたすら永華に甘く接する様子にも好感が持てました。男とか女とか、犯すとか犯されるじゃなく、好きな人と純粋に一緒にいたいと思える鷹峰はある意味最強です。まさに理想の年下×年上。鷹峰は将来麗峰のような帝王になるのかもしれませんが、永華には一生頭が上がらなさそう。
口絵には紗一(今作の攻め)いません(* ̄m ̄)ぷっ
帝王が両手に花状態ですwww
“女”の役割を期待されて麗峰に献上された永華は、自分が“女”として扱われることに対して猛烈なコンプレックスを抱いています。
ってか麗峰…前作でも思ったけど本当にデキた男ですね。
「どうぞ好きに召し上がれ」って差し出されたのに、本人の意志確認して別の道を歩む機会を与えるなんて…。
そんな永華のお相手・紗一は若い(19歳)のに対応が大人です。
いやまー…部下の暴走にまんまと乗っかって「頂きます( ̄¬ ̄*)じゅるぅうううう」しちゃったりしてますがwww
永華のコンプレックスを早い段階で察して、自然な雰囲気で永華の“男”の面を立てる言動を出来るところがねー大人だと思ったのですよヾ(≧∇≦)
前作の麗峰×雪緒も出張ってきてます。
SS『恋する花たち』では2CPの幸せそうな様子が窺えます。
それにしても前作・今作ともに朱雀 亮人(東亜覇王会の現組長)が無駄に気になって仕方ないよ。
後書きでは次回作予定が示唆されているけど…どうなるんだろうか?
お蔵入り?
それか絵師様交代で続巻発行?
レビュー初投稿になりますので、言葉遣い・表現の未熟さはご容赦頂けると幸いです。
私がBL小説で初めて買ったのがこの作品です。
ガッシュ文庫は本の装丁が好きで以前からも何度か立ち読みはしていたのですが、
この本にはまず題名で惹かれました。
「若獅子と氷艶の花」
背表紙を見て、まだBL歴の浅い私の脳裏にも浮かんだのは、
勢いある年下の攻めとクールな美人受けのビジョン。
本棚から抜いてみると、まさに予想通り。
主人公と思われる、筋肉はついているものの細めと形容するほかない美人と
官能的な唇の厚いヤクザっぽい男の、今は亡き朝南かつみ先生の美麗イラスト。
私はほとんどこの時点で買おうと決意していました(笑)
お話が始まると直ぐに分かるのですが、
紗一が「若獅子」、永華が「氷艶の花」です。
主人公は永華なので、彼の経歴については多く語られているのですが、
麗しい容貌の所為で、彼はその女の如き身体を利用しろと
父の出世の道具として組織に送り込まれますが、
一作目の主人公・雪緒の恋人であり組織の長・麗峰が理解ある男であったお蔭で、
永華は男して彼に使えることを許され、
その知性を武器に麗峰の右腕として組の№2にまで上り詰めます。
そして、彼の代理として日本に赴いたところで紗一に出逢うのです。
一見したところ、率直な言葉で永華への好奇心を露わにする紗一は、
永華にとって今まで無数に出会ってきた、
自分を女として見つめる鬱陶しい男なのですが、
彼は永華の予想を裏切る様々な言動で永華を翻弄していきます。
あさひ先生の表現がお上手だなあと思ったのが、
まだ咲いていない花を綻ばせるのが男の本懐であるという序盤の紗一の発言。
どうやって永華を紗一が開花させていくのかと、読者の期待が高まります。
ここからは少しネタバレになります。
力にもそれなりに自信があり強気でツンツンな永華。
ですが、いきなり媚薬で紗一の手に堕ちます(笑)
仕掛けたのが紗一ではないというのが読者には分かるのですが、永華には分かりません。
怒りに震えながらも紗一の手で上り詰めていく彼ですが、
言ってしまえば、ここまでならよくあるお話。
それで終わらせないのがあさひ木葉先生でした。
達してしまう直前、永華は紗一に銃を突きつけます。
「死ね」
ここで簡単に屈しないのが男前な年上受けの醍醐味。
しかし、19歳ながらも頭も切れ、度胸も据わっている紗一。
楽しむかのようにあんたは猛獣だとその銃口に指を突っ込み、
「いいぜ、心中しよう。俺はすっかりあんたにハマってる」
このまま放すことの方が絶えがたいと、
紗一はそのまま永華を絶頂に導きます。
男が少し拳銃に指を突っ込んだくらいでは、
発砲しても銃は暴発しないというのは有名な話です。
しかし、永華が引き金を引けなかったのは、単に護身の為だけではなく、
自分も紗一が気になっていたからではと私は思いました。
永華が気になって買ったのですが、途中で私は紗一に惚れました。
心情の描写が多いのであまり気にならないのですが、
実はかなりラブシーンの多い作品です(笑)
大分えろいです。それだけでもきっと皆さんも満足されると思います。
ですが、このお話で一番私が素敵だったと思ったのは、
男が好きな男の身体を求めることについて、
男を女として見て欲情するからではないということを書かれていた点です。
女として扱われることを何より嫌う永華をどうやって紗一がものにしていくかの過程を、
是非読んで頂きたいです。
前作を読まなくても楽しめます。私は前作よりもこちらの方が好きでした。
前作を読まれた方は、絶対に読んで下さいね。
では、長文乱文失礼致しました。