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忧郁的早晨
日高ショーコの漫画は目線、表情、間などで表現している静かな画面なので、
本当にCD化に向いていない。
けれど、この平川さんは、目線すら声色で表現している。
一定の抑制的な喋り方の中で抑揚を付けて、
ペースを操り緊張感を出したり落としたり…これは技術だなあ…。
ずっと聴いていられる。
桂木ときくがこんなに嫌悪感を露にしているとは…。
何故そんな態度なのかは原作を読み進めていくと明らかにされるが、
桂木にスマートな印象を持っていたので、
こんなにヒステリックに思えるほど感情を表に出すとは意外だった。
原作がすっきりした絵なのでそういうイメージを私が勝手に持っていただけかもしれないが。
羽多野さんも平川さんも声を荒げる演技がとても自然で上手。
力むだけで感情が爆発しない人も多いけど、二人とも切羽詰まって迫力がある。
脇まで丁寧で、原作さえ読んでいればとても良質なドラマCDです。
BLというより、重苦しい大河ドラマ。
短い濡れ場は数回あるが、
色っぽくないので、それ目当てはおすすめしない。
重くるしい…!
非常に疲れました。
時代設定大好物です。
「爵位」とか「身分」とかいう、現代の私たちからしたらなんじゃそりゃと思うものに拘りを持ってる男たちのお話も大好物です。
でも、ストーリーじたいにあんまり萌えはなかったかなァ。
受けの身分への拘りって、とことん「負の感情のみで構築されてるもの」なんですよね。つまり揺るがせるんですよ。その時代の揺らがぬ価値観に縛られてるというよりも、トラウマによって刷り込まれ染み付いてしまったものなので、そのトラウマを解消すれば身分や爵位への拘りも消えるんだろうと思います。それが比較的最初のほうから分かってしまうのがちょっと残念でした。
もちろん分かった気になってるだけの可能性もありますが。まだ完結してないですしね。
対する攻めは私好みの年下攻めくん。豹変しそうに見えたけど、豹変しなさそうかなァ…。
ただもうこのキャスティングにはヨダレが出そうでした。
年下攻めに羽多野さんってタマランです。しかもこの一途な性格。激情にかられて必死でエッチしてるとこ最高。ブレスに萌えまくりでした。
で、氷のような受けに平川さん。平川さんのこの声、大好きなんですよ!冷ややかで蔑むような声ってなんでこんなに萌えるんでしょ。エッチのときの声も低めで抑え気味でした。これもタマラン。盛大に喘いでるより萌えます。
フリトも主役のおふたりで。
さすがBL界の乙女コンビ。突っ込み不在のガールズトークっぷりに癒されました(笑)
萌萌。(MAX:萌萌萌:神に近い)
平川ファンは聴くべしな作品ですよー。
平川さんはやや篭った穏やかな声質の方なので、氷のような桂木とはどうしても結びつかなかったんだけど(私的イメージとしては野島兄さんのような通る系の声だった)、いや流石ですよ。
バッチリ照準を合わせてきてらっしゃる。疑ってごめんちゃい!
冷たい口調の裏に、強くて頑な意思を秘めたような低く硬い声。
誰が相手でもずっとそんな口調なんだけど、その狭い範囲内で、暁人の前では特に(強調)感情をしっかり表現していているあたりは聴きどころです。
クールな桂木だけど、青い炎のように、むしろ誰より感情的な人間なんじゃないのかな?と思わせられるあたりは感心してしまいました。反面、若干感情的すぎるきらいがあるかな?
あと、張り声じゃない恫喝、ぜひとも聴いてほしい。
そして喘ぎ声も押さえ気味で素敵でした。
そして、悩める若き当主・暁人役の羽多野さん。
演技が素直だからかな?つくづく一途な年下わんこ攻め似合う方だなあ。
桂木に翻弄されつつ、葛藤しながら、桂木に近づくために少しづつ変わっていく様子は、わくわくすると同時に心配になってしまいました。
一つ気になったのは、華族らしさが感じられなかったことかな。
言葉遣いは丁寧なんだけど、どうしても感情的なシーンになると抑揚のつけ方や喋るスピードが現代っ子的で、現代にいるフツーの世間知らずのお坊ちゃんに思えてしまいました。特にモノローグ。
ただ、原作チラ読み(完結するまで積んでる)なので、あえてそういうキャラ設定でわたしがズレてるだけなのかもしれません。
あと、むつこさんも指摘されてますが、桂木のトラウマ(?)が話の焦点になってしまっている点が、現代的な感覚だなあと感じてしまいました。
ど田舎のウチのばあちゃんですら、やれ本家だの長男だのにやたら拘った価値観の持ち主だったけど、その感覚はそれこそもう遺伝子レベルなんですよ。お家至上主義が当たり前の時代だから養子なんてのも普通にあったみたいだし。なので、聞きながらちょっともやもやしたりもしました。
総評としては、原作のトーンを意識した非常に丁寧に作りこまれた良作だと思います。
BGMしかり、脇に至るキャスティングしかり。
個人的には暁人の子供時代の方、西園寺役の方、久世家前当主役の方が特に良かったー!
少し欲を言えば、説明台詞が多いので(未読の自分には)登場人物が多い割には場面にメリハリが感じられないのがちょっとだけ残念。原作だとこの辺はあの絵で読ませてくれるんだろうけど。
一聴だけですぐに分かる癖のある声や演技をされる声優さんを、もっと積極的にキャスティングして補ってほしかったかもです。多分続編聴いた時に、誰だっけこれ?って状態になりそうな気がしてまして…記憶力ないだけか。
でも会話中心の軽い作品のリリースが多い中、こういうどっしりとしたお話の作品があるのは、個人的にすごく嬉しいし楽しみにしています。
そしてFTは、シリアス全開だった本編と打って変わりなごなごできます。
作品や収録について沢山しゃべって下さってます!わーい。
プライベートネタも嫌いじゃないけど(アレな作品だとどうしようもないしw)、演じ手として興味があってもご本人にはぶっちゃけあまり興味はないので(ブックレットの写真もいらない派です)、しっかりキャラクターについて語ってくださってるこのFTは嬉しさ倍増です。
しっかし癒されるなぁこのコンビ。かわいいぞ。
子爵:久世暁人(羽多野渉さん)×家令:桂木智之(平川大輔さん)です。
原作既読でレビュー済みです。
2巻までの話が収録されている2枚組の大ボリュームのCDとなっております。
私は完全に声優さん目当てで購入したのでお二人とも、文句なしでした!!本当に素晴らしかったです!
個人的に西園寺重之役が小野友樹さんで、めちゃくちゃびっくりしました。10年以上前だから、その他役もするでしょうよとは思いますがw
話の内容は、まぁまぁ難しいので、何も考えずに聴けるような作品ではないです。
私は原作片手に聴きましたが、 おそらく音声だけでは難しいかと…。
一応言葉の説明をしてくれはしますが、、、
桂木の暁人に対する態度が、私が想像した倍、冷たくて…。めっちゃ怖い…。でも平川さんの低音ボイス好きっ!って思ったりw
羽多野さんも普段の暁人の声と暁人の結婚相手の件の声の差がすごくて、これまた素晴らしいですし、好き!って思いましたw
正直、きく(山本留里佳さん)も中々に冷たくて…。まぁ、なんでこんなに冷たいのかは後々分かるとはいえ、10歳の子供にする態度ではないw
あんな冷たい態度取られたら萎縮すると思いますが、暁人すごいなと改めて思いましたね。