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おまえは今から俺の嫁だ だから――傍を離れるな
ai wo uru otoko
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
すごくいいお話でした。所々で泣けてきちゃって、読み終えるまでに、ティッシュ3枚使いました。
あらすじの、「今度は淫靡なゲームを仕掛けてきて・・・・・・!?」っていうのは色々すっとばしすぎですよ。包容力あふれる栃沢が、傷ついた泰巳に愛情を注ぎ、献身的に世話したというのが真実です。
泰巳は、幼いころからずっと、母親から心身への虐待を受けて育ち、美貌を失った母親の悲惨な最期を目にしたせいで、綺麗な顔だけが取り柄で、自分には他に価値なんかないと思い込んでいます。そんな泰巳なので、自分の存在意義ともいえる顔に傷がついてからは、ずっと殻に閉じこもって、栃沢の優しい言葉も心に届きません。
自虐的なことばかり口にして、うじうじとしている期間が長いので、読んでいてうんざりする方もいらっしゃるかも知れません。私も本来は、うじうじした後ろ向きな主人公なんて、うっとおしくて、読みたくもないです。それなのに、泰巳の悲しみや絶望感が、ひしひしと文章から伝わってくるので、全然うっとおしいなんて思わず、ただ可哀想で、不憫でたまりませんでした。
泰巳は自分のことを顔以外取り柄がない、その顔も今は価値がない、と度々言っていますが、私は、泰巳は思いやりがあって、素直で可愛らしいと、読みながらずっと感じていました。だから泰巳が立ち直るまで、ずっと応援しながら見守っていけました。
そして、なんといっても栃沢の包容力と愛情の深さには、本当に感服しました。根は素直だけど、がちがちにトラウマに囚われて、栃沢の言葉を信じられない泰巳を、惜しみない愛情で包んで、大事に大事に守っていたんです。お陰で泰巳はトラウマを克服して変われました。顔に傷がついても栃沢を守りたいと思うくらい、強くなったのです。
泰巳に栃沢がいて本当によかったです。二人が幸せになれてよかった!
ちなみに、裸エプロンがあると聞いていたので、そんな趣味のない私は、問題のページがきたとき、おそるおそる読み進めたのですが、ラブラブが高じてという感じで、微笑ましいものだったので、ほっとしました。挿絵も綺麗で、似合っていたし(笑)。