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flesh&blood
F&Bの15巻です。
前巻は、『ジェフリーが!ジェフリーがあああ!』というラストでした、個人的には。
ああ、これからジェフリー派には辛い展開のようで、泣きそうです。
現代に無事、戻った海斗でしたが、なんか和哉の雰囲気が違っていて、まさかこれって並行する違う未来なの?と思うようなひじょうに心配なスタートでした。
そんなことはなかったですが。
でも、なんだか和哉の海斗への執着が危ない感じですね。
もう、友人以上のような…
そのシーンの彩さんの挿絵が、よけいこちらの不安を煽ります。
そして、海斗を送り出したジェフリーはというと…(涙
もう、痛いからあまり描写いただかなくてけっこうですよ!という気持ちにさせられます。
思わぬ人がその場に再登場しておりましたが、そんなの嬉しくなかったよー。
でも、彼だからまだジェフリーが生きているとも言えますが。
ああ、もう、先が気になって気になって仕方ありません。
とうとう現代編へ。
過去にジェフリーの残り香が混ざるマントを置いて来た海斗に泣けました。
15巻の初っ端の部分なのに。涙線がもうよれよれ。
時空を超えた事は海斗の運命を大きく変化させましたが、
和哉の人生や性格も大きく変容させたのだなぁと思った二人の再会。
海斗が突然消えた事により、微妙に病んでしまったように
私には思える和哉。
彼の海斗への執着があくまでも友情なのか、
激しい恋情に変わるのかが非常に気になります。
とうとうウォルシンガムの手に落ちたジェフリー。
最愛の海斗と別れた瞬間に自分は死んだ。
いま存在するのはただの抜け殻にすぎないと。
生への執着が薄いジェフリーは、なかなか拷問に屈しません。
いつ死んでもいいと思っている人間には、拷問は無意味ですから。
しかし肉体の痛みは感じます。彼が受ける痛み、拷問の描写は、
読んでいてかなり辛いです!特にジェフリー贔屓の私にはもう……
やめてーー!!と叫びたくなる瞬間が多々ありました。
そしてジェフリーの不在で彼の器の大きさを再確認する周囲。
「自分はジェフリーに甘やかされていた」
と、ナイジェルが感じる描写は微妙に萌えます。
ナイジェルが不安に揺れる姿はイイですね。
キットに思い切って寄りかかってしまえよ!と思うのですが、
それをしないのがまたイイと言うか。ツボでした。
海斗の件ではスペイン側のビセンテとレオも、
微妙な雰囲気になっています。
あれほど心が通い合った主従の擦れ違いは悲しいです。
しかしレオの成長っぷりに、
レオ×ビセンテを期待してしまう私。
ラウルもこのまま黙ってはいないでしょうし。
彼が今後、どんな手を使ってくるかも不安です。
あと歴史上になぜ、ジェフリーの名前が残っていないのか?
それも読者(主に私)の不安を煽ります(>_<)
とにかくジェフリーが生きているうちに救出をする為に、
次巻はセシルに頑張ってもらわなければ!!
読者をどれだけ焦れさせ、はらはらイライラさせれば気が済むのか。
この苦しみにどれだけ耐えればいいの!?と。
登場人物と一緒になって胃を痛くした最新刊。
しかし苦難が大きければ大きいほど、
最高の幸せが待っているはずと信じています。
とうとう、カイトは現代に戻ってきました。
そして、ジェフリーは囚われの身に・・・
現代で和哉が海斗を、
監獄にてジェフリーがカイトを、
バックランド・アビィにてナイジェルがジェフリーを、
スペインの王宮にてビセンテがレオを、
それぞれが不本意に存在させられている場所で、
それぞれの存在価値を見直しているお話になっています。
カイトはといえば、薬も良く効き快方に向かっているわけですが、「リバーズ刑事」というお邪魔な存在が、この先の行動の困難さを物語っています。
そして、ジェフリーの命はかのレイヴンの拷問の前で風前の灯・・・
ナイジェルたちが策を練ってはいるものの・・・
そんな中、異彩を放っているのが一人淡々と目的にために行動している和哉です。
ジェフリーのところに必ず戻るであろう海斗と、この先は海斗から離れるつもりがない和哉はどんな行動に出るのでしょうか?
16世紀イングランドが主な舞台だった今までと違い、和哉がこの先どんな行動をとるのかが大変気になります。
今まで一番精神的に辛い思いをしてきたのは和哉だと思います。
カイトとジェフリーに幸せになってもらいたいと思う反面、和哉を失意のどん底に落とすことだけはやめて欲しいとも思うのです。
粗筋等は他の方々のレヴューがあるので、ただただ私的にものすごく萌えたシーンを一言。
カイトの居所を白状しろと、ウォルシンガムの拷問係レイヴンに、瀕死の状態になるまで拷問をうけるジェフリー。カイトを失った以上の苦痛は無いジェフリーは、ウォルシンガムに一矢を報いる為だけに拷問に堪える。
全身ボロボロのジェフリーが、カイトを想い、ナイジェルや海の仲間達の安全を願う。その姿に萌え死にしそうになりました。
攻め様への性的で無い拷問が大好物な方にとっては、高評価の一冊になると思います。
表紙とカラーイラストの傷ついたジェフリーが素晴らしく色っぽいです。
ジェフリーが体を張って追手から守ってくれたおかげで無事に現代に帰ってきた海斗。
「トンネル」を探しにホーの丘に来ていた和哉に助けられ、病院に入って治療を受けられるようになりました。
一日も早く病気を治して、ジェフリーのもとに戻りたい海斗ですが、
そこに現れたのがリバーズ刑事で、行方不明になっていたときのことを聞き出そうとします。
彼は海斗が過去に戻ろうとするときにも「お邪魔虫」になるのでしょうか。
でも、リバーズ刑事より気かかるのが和哉です。
「海斗には僕が必要だ」
「一日会えないだけでイライラする。会えない間も海斗のことしか考えられない」ってどうしちゃったのー!?
かなりの執着ぶりです。
これって恋なの?
この執着ぶりは恋愛感情によるものなのでしょうか???
このままでは和哉が、海斗が過去に戻るときの一番の障害になりそうではらはらします。
それから、ビセンテが登場しました。
まだまだ海斗に未練たっぷりの様子。
そうですよね、簡単には忘れられないですよね。
でもレオは、スペイン(自分)を捨ててイングランドに帰った海斗と、
そんな彼を愛したビセンテが許せません。
思春期の頃って、過ぎるくらい潔癖ところがあると思います。
自分の中の正義があって、それに反するものが絶対に許せない。
レオも純粋ゆえに傷付いて、トゲトゲした気持ちになっているように見えました。
ジェフリーはというと、ウォルシンガムに捕まって拷問を受けています。
ひぃぃぃぃっ。
拷問の文字を見ただけでもドキドキするほどのチキンハートの私は、
その章は、最初の1ページを読んで後はすっ飛ばしてしまいました……。
海斗は今まで奇跡的に肉体への拷問は受けずにすんでいましたが、
ジェフリーはそうはいきませんでした。
後のナイジェルたちの会話からして相当の責め苦を受けている様。
ううう、気の毒なジェフリー。
ナイジェルとキットは、マニング主教殺害事件の時に助けてもらったロバートに
もう一度助けを求めます。
どうやら、彼はジェフリー救出のためのいいアイデアを思い付いたようですが……。
ナイジェルー、早くジェフリーを助け出して!!
この巻で特に萌えたのが、ナイジェルがいかにジェフリーに支えてもらってきたのかに気が付くところです。
普段は、強さも孤独も見せないジェフリー。
器の広さを感じました。