条件付き送料無料あり!アニメイト特典付き商品も多数取扱中♪
anohi kousha no kaidan de
BLを読み慣れてる人ほど衝撃を受けるんじゃないかな。
拉致監禁レイプな展開にまったく衝撃を受けなくなってくるのが腐の宿命なんだけど。
で、この話は拉致監禁レイプと比べればよほど緩いことしかしてないんだけど、そこにあるリアリティが怖い。どんどん恋の狂気に蝕まれていくストーカー攻めが怖い。
ストーリーが面白いというのもあるけど、BL脳をリセットするのにもいい一冊だと思う。
笠井の人物造型がとくに凄いと思いました。
ぶっちゃけ私は、彼は生来のゲイだと思う。親も友人も遠藤も、そして本人も気づいてないけど。作者の佐田さんはそういうつもりで書かれてるような気がしたのですが、どうでしょう。
彼の生育環境を知った瞬間にいろんなことが腑に落ちて、「ああだから逆にゲイを必要以上に庇ったり、逆に必要以上に忌避したりするんだろうな」と。強烈なホモフォビアの多くがゲイである自分を認められないゲイであるというのもまた有名な話だし。
こういうキャラを造型できる作家さんは稀有で、説明ではなくエピソードを積み重ねて表現できる作家さんはさらに稀有で、佐田さんは物凄い才能の持ち主だなと思いました。
攻めの遠藤についてですが、まともな社会人やってるのが逆に怖いんだよね。笠井が絡むこと以外はまとも。しかも、怖くてたまらないのに、一途な想いが可哀想で、応援したくなってしまう、という…。
まあ実際にこんな男に惚れられたらたまったもんじゃないですが、「それなのに応援したくなるキャラ」を作り上げるっていうのも佐田さんの才能なんだろうなと思いました。
あと蛇足ですが、「気ちがい」という単語がサラッとナチュラルに登場したのにビックリでした。商業出版された小説で、この言葉が使われてるのを見たの、何年ぶりだろう?
確信犯かしらと考えて、ニヤリ。だとしたら佐田さん大好きですw
二カ月連続刊行の新人作家さん佐田三季さんの2冊目は、またまた胸に突き刺さる痛さ!
どこですれ違ってしまったのか、歪んだ登場人物の執着表現に、ちょっと木原音瀬風の痛さを感じます。
イライラを感じながら、どうして!って理不尽を感じながら、木原作品や水原作品の痛さが好きな方には読んでもらいたいな、と思います!
高校3年の時、笠井に告白した同級生の及川が登校できないようになってしまったのは、笠井の友人・遠藤が誹謗中傷を流したことが原因と知り、それから友人を辞めたのでした。
そして、10年後同級会で再会した遠藤と和解した笠井は、また昔のような友人に戻れるのかと思っていたのですが、遠藤が実はゲイだったと知り、そして遠藤の笠原への告白。
友達を失くしたくない気持ちでいたのに、遠藤の笠井への執着は度を越し、お互いでお互いを追いつめていく。
とにかく遠藤が怖いです!!
高校時代に及川の悪口を流したのも、笠井が好きだったから、自分もゲイであったから、それを認めたくない同族嫌悪だったからだと思うのです。
まず、そこに笠井は気がつかなくてはならなかったと思うのですが、遠藤との友人時代の思い出が気持ちよくて懐かしくて、あの時が再びよみがえればと、そんな気持ちでいたので、遠藤に付け入る隙を与えてしまったのですよね。
遠藤は告白後に友達なら、と言われて、それでも笠井があきらめきれずに、友人らしくあろうとするのに、どうしても欲を感じた目で笠井を見てしまう、そして、それを避けようとする笠井にワンコどころかストーカーのような執着でへばりついて離れない。
笠井が、どうしたら離れてくれるのか、一度寝たらあきらめてくれるのか、と安易な結果を求めたせいで、余計にその執着は度を超すのです。
激しく遠藤をののしればののしるほど、歪んでいく遠藤の態度。
もう、苦しいです!
笠井のとる態度も言葉も正しいとは思いません。
でもそれを超えて遠藤がすさまじく怖く、そして憐れなのです!
笠井の別れた彼女の事情だったり、笠井の親の事情だったり、笠井と遠藤の関係に影響を及ぼすエピソードがうまくからめられています。
笠井は、どうして独りで抱えこんでしまわずに親に相談しなかったんだろうと思います。
全てが、ちょっとでも”友人”を期待してしまった笠井が招いたことだとは思うのです。
ラストの結末は、決して納得のいく明るいものだとは思いません。
本当はバッドエンドで終わるかと思ったのに、どうして?とおもうような驚きが!?
次に彼等に修羅場が訪れる時は、死がまとわりつくのでは、とさえ思います(怖い!)
麻生さんの絵が遠藤の粘着な感じにぴったりで、怖さを実感できるほどよくあっていました。
この作品も作者ブログで公開されていたものだそうですが、作者後書きで遠藤が一人で勝手に暴走しだしたと、書かれている通りだったと思います。
それにしても、本当に読み応えのある作品2点を連続刊行ということで、この作家さんには大注目なのです!!
もうその通り!!って感じのレビューですね★
文章上手くて羨ましいです。私のレビューでは佐田さんの作品の素晴らしさを最大限表現出来ないので;;
つみびとの花、結構順位上がってますね!!
佐田さんの作品を読んでくれる人がもっと増えたらいいですよね(*´▽`*)
ヤバイ…ド真ん中入っちゃいました☆
話題の書ということで、このたび手に入れることが出来、
わくわくしながら読み始めました。
学生時代から、笠井(受け)を愛し続けていた遠藤(攻め)。
同窓会で再会したところからお話が始まります。
学生時代の怨恨が解けた後の、穏やかな友人関係。
メールのやりとりや家呑みなど、仲良しな場面が続き、
このあたりは安心して読めたのです…が…。
来た来た~!
…と思ってしまいました。
違和感、肌で感じる視線、じわじわ迫る恐怖感☆
笠井が遠藤の異常さに気付き、
離れようと決意する時点で、すでに遠藤は開き直っています。
友人付き合いは全て演技だったと白状し、
笠井を恐怖のどん底に陥れるのです。
卑猥な画像で脅し、同居を迫り、友人にも根回しするなど
行動力のある遠藤に惚れ惚れしました。
やることが早い!
フットワークが軽い!
追い詰められた笠井は、コーヒーショップで吐血。
臨場感のある描写に背筋が凍りそうでした。
笠井が死にそうになったことで、
次に追い詰められるのは、遠藤です。
病室で笠井の手を握り「こんなことをしたかったんじゃない」と
涙をこぼし、別れを告げる遠藤に、
心揺れる笠井の気持ちがよく分かりました。
もともと天文部の二人は、
最後に星を見に行って別れようということになります。
この設定すごく良いなと思いました。
未練もあり、思惑もあり、ちょっと偽善っぽいカホリもあり。
毛布を分けあい、手に触れることすらなく星を眺め、
静かに言葉を交わす場面は心に響きました。
これが最後と知りながら、本当のことは何も伝えられない二人。
「空が明るくなってくるのを、二人は黙って見つめた」
という1文が胸にしみました。
これでエンディングだろうと気を抜いていたら、
もう1回来た!!
美しい別れの余韻も冷めやらないまま、
ラストの短いエピローグを読んで驚愕しました。
なんだこれ?
こんなことってアリですか?
話の流れとして奇妙すぎて、
別時間枠の話かと思い、2回読み返したくらいです。
自分としては、ドンデン返しに近い衝撃がありました。
後日談はとても楽しかったです。
遠藤は最後まで“遠藤”していてブレがなく、
「ヘンだよなぁ、すごくやさしくしたいのに、結局こんなふうだ…」
という台詞に、彼の心情が凝縮されているように思いました。
同級生の友人や同僚、親とそのパートナーなど
脇役も光っていて、笠井が追い詰められる場面でも、
救いの手がそこかしこにあるのも良かったです。
遠藤が笠井に想いを寄せるきっかけとなったエピソードは
割とサラっと書かれているような気がしたので、
心をガッチリ掴まれた場面を、
もっと濃厚(?)に書いてもらえたら、
この本のタイトルがさらに生きたと思います。
最後に、自分的に最大に萌えたのは、
揺るぎなく笠井に執着する遠藤が、
要所要所で、迷いや罪悪感を感じているところです。
彼の弱さを見るにつけ、どんどん感情移入してしまいました。
愛や恋を理由に、何をしてもいいわけではないということを
遠藤自身が、一番よく分かっているように思えたからです。
それでもやめられない止まらないこの執着愛。
後日談があるので、読後感はスッキリしています。
執着好きな方にはオススメ。
佐田さんの他の作品も読んでみようと思います。
追記…
こちらの新書版には後日談は収録されておりません。
2013年出版の文庫版の方に収録されております。
紛らわしいレビューを掲載してしまい大変申し訳ありません。
そんな感じの話でした。
ヤンデレ執着攻めが好きな方にはかなりお勧めの話だと思います。
ただ、かなり受が攻によって精神的にも肉体的にも追い詰められるので、そういったのが嫌いなら駄目かも。
あとやたら受が攻に対して「ボケ」「アホ」「バカ」「死ね」などの暴言を吐いています。
高校時代に喧嘩別れした受・笠井と攻・遠藤が10年後に同窓会で再会(遠藤は別のクラスだったが共通の友人の長沼に頼んで参加)
高校時代の喧嘩は遠藤がほぼ100%悪く、遠藤が笠井に素直に謝った為、仲直りします。
その後家飲みなどもするようになるのですが、遠藤が笠井に告白してからおかしくなります。
笠井は家庭環境のせいでゲイには理解はありますが、自分の事となると話は別で拒絶しますが「友達としてでいいんだ」と遠藤に言われ、その後も遠藤は頻繁に笠井の家に遊びに来たり。しかし遠藤は明らかにそれ以上の物を笠井に求めています(昔笠井に告白した及川と笠井との友情が続いているのは、及川はそれ以上を求めて来なかったからだし)
そんな遠藤から笠井は逃げ出します。引っ越して携帯も着拒にして行方をくらませようとします
…が無駄でした。
会社に偽名で電話を掛けたり、会社から後をつけて笠井の転居先を突き止めたり。
その後更に追い詰められた笠井は「一度我慢して遠藤寝たら憑き物が落ちるように執着も消えるのではないか」と考え、遠藤に提案します。
読者視点では「それは絶対に駄目だろ!」と思うのですが、笠井はかなり追い詰められています。
遠藤は一回だけで済ますはずがありません。
その後遠藤は笠井の家に住むと言いはじめて家に居着かれてしまいます(仕事は普通にしている)
笠井は更に追い詰められ、相談しようと呼び出した長沼の目の前で血を吐いて倒れてしまいます。
笠井は入院、さすがに遠藤も反省したようで、更に遠藤は長沼にも責められて笠井に別れを切り出します。
笠井が退院後、二人で星を見に行って綺麗に二人は別れた…
と思ったら遠藤はこれで終わる男ではありませんでした。
その後も笠井をストーキング。
最後の笠井の選択は「血を吐く程嫌な思いをしたのに、本当にそれていいのか!」と心の中で叫びました。
後日談「アクアリウム」は遠藤視点での話。
長沼に「いつか道がわかれる日が来たら手を離してやれ」と窘められ、その時は「わかってるよ…」と返事し、残り時間が限られているなら、一分一秒でも多く、笠井のそばにいたいと思っていたが、
結局は手を離す気は無いようです。それでこそ遠藤です。
笠井と遠藤の共通の友人の長沼はとっても良い人です。
間違いなくこの話の中では性格は良いです。
他のBL小説だと「スピンオフが読みたい」と思うのですが、長沼の場合は「普通に幸せになってくれ」と思わずにはいられません。
作中で「おまえらとちがって、壊滅的にモテないんだよ、俺は。」と言ってましたが、回りの女性は人を見る目が無いな、と思いました。
どうでもいい事ですが、個人的に序盤で笠井が自分を裏切った彼女をバッサリと切り捨てたのにはとてもスカッとしました。
とにかく攻→→→→→受でゾクゾクしたい方にお勧めです。
遠藤は本当に自分にとって良いヤンデレでした。眼鏡だし。
文句無しの神評価です。
ヤンデレ好きーな私にはたまらない作品でした。
ここまでの執着、立派なストーカーです。
少々のストーカーならば深い愛情の裏返しとして美味しく思えるのがBLマジック。
でもこの作品の遠藤は脅迫までして、受けの笠井を手に入れようとするんです。
BLマジックでごまかせないほどの執着ぶりに恐怖 汗
それでも遠藤の切羽詰まった真剣な気持ち(相手の気持ちをないがしろにしてるから愛情とは言えないかも・・・)に同情しちゃいました。
手段を選ばずに笠井を手に入れようとする遠藤と、そんな遠藤に嫌悪感と恐怖を感じる笠井。どこまでも平行線の二人がどこに落ち着くのか、ハラハラしながら最後まで一気読みしました。
最後に遠藤視点の短編『アクアリウム』が入っています。
また笠井に逃げられるんじゃないか、結婚するからと捨てられるんじゃないかと不安になる遠藤は、関係が落ち着いてからも変わりません 笑
そんな遠藤がクセになる、イタ気持ちいい作品でした。
ヤンデレ好きーな方はぜひ読んでみて下さい(^^)
色んな見方があると思うけど私は最後は愛だったんだと思う。
遠藤に可哀相と言う感情を抱いてから少しずつ変わっていったんじゃないかな。。
佐田さんの作品は痛いんだけど最後は少しだけ温かくなるようなストーリーなんです。まるで真っ暗だった心に明かりが灯る感じというか…
上手く言えないですが私の中でBL小説家ナンバー3に入る位の勢いの方なんです(笑)
是非是非読んで見て下さい(´∀`*)
ルイさま、はじめまして
コメントありがとうございます♪
あまり知名度がなく、新人作家さんということで、なるべく作品がどんななのかわかるように、盛大にネタバレしたレビュで恥ずかしいです。
前作といい、この作品といい、本当に容赦ない痛さを描く作家さんだと、ものすごく好きになりました。
今回は遠藤がすごかったですね、、
笠井もいつか「好き」って言ってあげる日がくるのでしょうか?
本当に大注目の新人作家さんですよね、
これからが、すごく楽しみです。
みんなホラー、ホラーって言いますが、自分はそうでもないと思います。(苦笑)
執着ヤンデレ攻めなんで大好物すぎてたまらなかったです。
物語の見所はもちろん、攻めの受けが好き過ぎた故のやりすぎ行為です。
最初は友たちだけでいい、そばにいたい。そこで段々エスカレード、欲張っちゃって、受けを追い詰めました。
どうしても欲しい。体が欲しい。心も欲しい。魂までください。
受けへの限りない執着ぶりがかなりぐっときました。
終盤まで受けは攻めを拒絶して攻めへの気持ち認めたくなかったです。
育て親はゲイで子供の頃いじめられた事がトラウマになった受けは普通でいたかった。
普通でいたかった自分の夢を邪魔する攻めが憎い。その重い愛が気持ち悪い。
でも攻めは自分の人生から消えたら、さびしい。
短気で暴言吐きまくったけど、受けのやさしさは惚れるところだと思います。
ストーカーされても脅されても警察に助けを求めませんでした。
攻めを手放すと、攻めは狂って死ぬじゃないかと思って、受けは最後の最後、平凡な夢を諦めて攻めを選択しました。
それは受けのやさしさです。
でもやさしさだけではなく、愛もあります。
作中、受けは何度も疑問したけど、「恋」って、何?
「諦めきれない、それは恋」
なかなかいい回答だと思います。
怖い 怖い 怖い。
ストーカー・ヤンデレ 頭オカシイからこの人。(攻め)
いくら相手(受け)の事を好きでも 脅して犯して好きになってもらおうとするなんて
最強のいっちゃっている人だ。
ゲイで有る事で お互いが逃げ場を失ってしまったのだろうか?
もっと話し合えばよかったのだろうか?
でも 話のわかる男なら絶対こんな恐ろしい事はしないはず。
攻めは受けの弱さをピンポイントで付いてくるから 最後はどうして?って感じで
物語は終わる。
ホラーだった。
萌萌萌。(MAX:萌萌萌:神に近い)
ゾクゾクしました。
一度ブログで読んでいるのに、それでも尚ゾクゾクしました。
ヤンデレ執着攻め→→→ノンケ受け。
この設定をBLフィルターを使わないで書くとこんな話になるのかも…というくらい、リアルに怖い攻めからの執着ものです。
高校時代かつて親友同士だった、笠井(受け)と遠藤(攻め)。
ある出来事が引き金となり、大喧嘩の末、笠井の方から絶交宣言をして10年。
同窓会を機に再会したそんな二人の関係の変化を軸に、物語は波乱を含んで、じわりじわりと進んでいきます。
執着攻めの迷惑な行き過ぎる好意のへの、怖さ、気色の悪さ。
友人から肉欲込みの恋愛感情を向けられることへの、おぞましさ、不快さ。
そういうBLではほとんどスルーされがちな、でも現実ならフツーに湧くだろうマイナスの感情をじっくり書き込んでいて、読みごえがあります。
中でも異色なのは、攻めの気持ち悪さ(容姿じゃなくて言動)がBLフィルターの一線を越えて、笠井を通して容赦なく伝わってくるころ。
遠藤は、ヤクザでもどこぞの国の王子でもないし、ましてや完全に壊れた人間でもない。
友人でもあり、社会人の一人として働いて生活している、読者の現実の生活圏内にも存在しえるような男です。
読み手にとっても身近な設定だからこそ、怖さと気持ち悪さがより際立っています。
笠井の人物造形も良かった。
少し特殊な家庭環境で育った以外は、特に特出したようなところがあるわけでもない至ってフツーの一青年なんですよね。
友人や家族を大事に想い、自分なりの正義感を持つ一方で、彼らを前にしては言えない裏腹な本音も持っているような等身大の人間。
異常事態を前に冷静に対処できるほど器用でもないし、理不尽なことには怒りを抱くけど、追い詰められれば精神を病んで、そのくせ相手を切って捨てきれない情の深さもある。
そんな風に、強さと弱さのバランスが絶妙で、何だか生身の温度を感じるんです。
そんな心情描写に、自然と引き込まれました。
私的に惜しいなあと思うのは、遠藤の笠井への執着の源泉が見えないところ。
これが感じられたら神でした。
甘いBLファンタジーにちょっと飽きてる方にお勧めです。(でもストーカー経験のある人はひぃーってなるかも…)
二ヶ月連続刊行されましたが、両作とも後日談SSが小説ショコラの付録になるみたいですよー。(HP掲載作から加筆されてるようなので、既読の方もチェック!チェック!)
ちなみに特典ペーパー『0.03』は、イブの日にいざという時にゴムが切れてることに気付いた遠藤が、視力の悪さ(0.03)を押して0.02(無かったので0.03)のゴムを買いにいくお話。
相変わらず笠井馬鹿な遠藤のそのゴムへのこだわりに、えっと、こやつはもしやアホ…?と思いました。笑
裏表紙のあらすじからだけでは想像できないストーリーでした。
まさかこんなことになってしまうとは・・・。
高校時代の同級生、遠藤くんからひたすら付きまとわれる笠井くん。10年会って無かったのに、すごい執着です。
片方にこれっぽちも愛情がないと、こういう気持ち悪さが出てくるのですね。
クーラー消してるのも忘れて汗だくで一気読みしてました。
取引に1度だけ寝る、というのもBL界では何度も何度も使われている鉄板ネタですが、今回は、今回ばかりは「それだけはしたらダメだ~!」と、受けに念を送ってしまいました。ストーカーぽい攻めもだんだん多くなってきている中で、この攻めはダントツ恐怖な男でした。というかストーカー以外の何物でもない。また挿絵の麻生さんの遠藤もキモいです(褒めてます)!笠井くんもしっかりしてるようで意外とうかつだし。それ地雷だよ!的行為をバンバンしてます。
もうこのお話ほんとにラブになるのかな、一体どうなるのか。と冷や冷やしましたが、やはり最後は遠藤くんの涙が勝ってしまった。このへんは「ずるいな~」という感じも無きにしもあらずなのですが、笠井くんの愛割合は厳密には愛50%、同情40%、社会への責任10%(目を離したらとんでもないことしそうなので)ぐらいかな。個人的にはそう感じたので、それもありで!
表紙はきれいだし、あらすじは本当にざっくりあらすじだし、とにかくなんの先入観もなしで読んだので、いい意味で期待を裏切られました。非常に面白かったです。