文殊丸

文殊丸
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神0
  • 萌×22
  • 萌2
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
2
得点
14
評価数
4
平均
3.5 / 5
神率
0%
著者
須和雪里 

作家さんの新作発表
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イラスト
紺野キタ 
媒体
小説
出版社
蒼竜社
レーベル
Holly Novels
シリーズ
花芽と狼
発売日
価格
¥857(税抜)  
ISBN
9784883863792

あらすじ

時は平安のある春のころ、天桃山の瑞調寺近くの森に白い鳥が姿を見せるようになった。気味の悪いことに、鳥は夜な夜な文殊丸の名をさえずり続けていた。僧侶たちは、鳥に死霊が取り憑いているのではないかと怯え、調伏を冬弦に頼む。そんななか瑠璃若とウロは、興味津々で鳥を見に出かける―。恋しい人、親、子を想う心、人を赦し受け入れる心を、優しい眼差しで描いた愛のお話。

表題作文殊丸

高位の僧侶、27歳
上稚児、15歳

レビュー投稿数2

続・天桃山奇譚

異色の癒し系・平安BL「花芽と狼」の続編です。BL色が弱く、これと言ったエロスもない…どちらかと言えば文芸作品っぽい雰囲気を持つこの作品に続編があることが何だか嬉しいです。ウロの背中に乗って空を翔ぶ文殊丸と瑠璃若がとっても可愛い口絵イラストにさっそく癒やされました。

さて、タイトルにあるとおり前作よりも文殊丸が全面的にフィーチャーされた作品です。相思相愛の相手である冬弦のもとで穏やかな日々を送る文殊丸ですが、可憐で清楚な美童である彼を想う強い強い思慕の気持ちが白い鳥となって、冬弦と文殊丸、そして瑠璃若たちが暮らす珠王院にたびたび飛来する不思議な出来事から物語が始まります。

さまざまな人の色々な想いが交錯しつつ、文殊丸が稚児から卒業し、一人の青年として成長する直前までの様子が描かれています。文殊丸の変化とともに冬弦も少し逞しくなっているようで微笑ましかったです。終盤、二条天皇がお隠れになる展開は胸に詰まって涙が出ました。

色事に長けた円恵に焚き付けられて冬弦を体で癒そうとする瑠璃若のくだりには爆笑しました。二人とも大真面目だから尚更おかしかったです。「朝顔のつぼみみたいなもの」って師匠!!笑 いやぁ瑠璃若かわいいな~!!鯉と戯れながら調子外れの今様を唄う様子など…悶絶ものの可愛さでしたよ。

シリーズ第三作は円恵と、本作で登場したナイスガイ・弓月尉こと右衛門大尉が主人公のようですが…瑠璃若は登場するのかな?成長した彼をぜひ見てみたいなぁと思いました。

0

2人の運命や如何に?!

前作「花芽と狼」の続編です。今回は、文殊丸が主人公です。あっ、瑠璃若もちゃんと出てます。

今回は、次の11章からなっています。
1.怪鳥・2.下駄打ち・3.白眉・4.似非薬・5.錦中納言・6.崇り・7.墓場・8.声変わり・9.夜行・10.転び湯・11.無量光

1では、瑞調寺に夜な夜な白い鳥が現れ、文殊丸の名を呼ぶ謎を解き明かそうとします。
2では、冬弦が加持祈祷の帰りに妙連が法師を下駄で打ちすえるのを目撃します。
3では、白い鳥の正体が明かされます。
4では、冬弦の薬で子供を亡くしたという宮仕えの女房の霊が、新キャラ 弓月尉に憑いて現れます。
5では、あることを聞いた文殊丸が、伊豆沖に流されている父に逢いに行きます。
6では、冬弦が自分の心の闇と向き合わされることになり、怖れ慄きます。
7では、妙連がホンのちょっびっとだけ改心します。
8では、文殊丸の声変わりが始まります。
9では、寺を離れていた文殊丸が、期間限定で寺に戻ります。
10では、ウロが冬弦に意地悪をします。
11では、二条天皇が身まかり、大葬の儀が執り行われます。

辛いことがあっても、赦し受け入れる心をもつ冬弦や文殊丸に触れていると、気持ちが穏やかになり、癒されます。気持が弱っているときに読むと、泣いてしまうかもしれませんが、泣くことによって浄化されたように感じることでしょう。

悪役キャラの妙連の悪人っぷりが、更にエスカレート!
エロ事にかけては、瑞調寺の右に出る者はいない(?)円恵も、相変わらず冬弦に床のあれこれを進言してます。
文殊丸の父も、渋さが光ってます☆

2人の秘め事は、前と変わらず牛の歩みですが、ちょっとは進展してます。

瑞調寺を出たあとの2人の今後がとぉ~っても、気になります≧3≦

1

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