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easy na binetsu
というのが、読後の正直な感想でした。
う~ん、あれこれ設定というかネタはてんこ盛りなんですけど、どれもがピンと来ないんです。
キャラクターも、いかにも意味ありげな『色づけ』だけ、という感じ。
『淡々として静かなイメージ』というよりも『浅くて上っ面だけ撫でてる感じ』と思えてしまったんですよ。
そもそもこれは恋愛なんだろうか?という『BL(ラブストーリー)』としては根本的な疑問を持ってしまった時点で、どうにも無理でした。
ただひたすらにつまらなかったです。
完全にイラスト買いでこれが火崎さん初読みでしたが、これ読んで『この作家さん、もう読まないほうがいいかも・・・』と思ってしまい、結局このあとは2作しか読んでません(その2作は悪くはなかったんですが)。
それでも、やっぱり無意識に避けてしまう作家さんではあります。この作品の悪印象があまりにも強過ぎて。
火崎さん作品って多作なだけに結構面白いのと、まあまあ面白いのと、可も無く不可もなくと評価が分かれるんですが、これは自分的にはまあまあ面白いの部類に入りました。
伊佐[攻]は思いっきり変わってる人ですが、朝比奈[受]も少し変わってるんですよ。
冒頭は冬の海に入って行く伊佐。
それを朝比奈が強引に陸へと引っ張り戻します。
自殺しようとしたのか、と問う朝比奈に「知らない土地に来た、そしてただ何となく向こうへ行きたかっただけ」と応える伊佐。
伊佐は原因不明だけれど、生まれ付き世界に色が付いて見えない。
黒と灰色とモノトーンの世界で生きている。
なのに何故か、朝比奈の瞳だけは万華鏡の様に色が違って見えます。
勉強は努力しなくてもそこそこ出来るし、すぽーつもそう。
伊佐は受験生にして無気力で生きるという目的が掴めないでいます。
そんな伊佐に対して朝比奈は恋をしてみろよ!と勧める、好きな子とセックスしてみるのを目的にしてみたらどうだ、と提案するんですが、ならばとばかりに押し倒されちゃいます。
途中まではええいままよと押し倒されていた朝比奈ですがやはり途中で止めさせ、その代わりに次ぎに出会ったらその時にセックスをすると一筆書き、そして伊佐にもそれまでに自殺したりしないとも書かせそこで2人は別れます。
そんな彼等が大学で再び出会い、そして再会し何気無い会話や共に居る事で伊佐にとってより朝比奈の存在が大きくなり、朝比奈にとっても伊佐が愛おしいものとなる。
何の色もない灰色の世界、そこで朝比奈だけが色づいて見えるっていうイメージが好き。
この設定ありきでの作品だと思います。
つまんなかったです。
ストーリーはショボいしヒネリがないし、全体的に浅いなぁと思いました。
色覚障害とか自殺とか弓道とか、いろいろと「バラエティがあるっぽい」工夫がなされてますが、すべてがテンプレ通りで、取って付けたようでした。
自殺ネタを扱うならもうちょい切迫感が欲しいし。
メンヘラみたいな攻めを描くなら、もうちょい深みのある魅力的な人物描写をして欲しい。
あと恋愛は、ぐるぐるした屁理屈をモノローグで聞かされるよりも、「エピソード」を読みたいなと思いました。
嫉妬ネタは、誤解からくる疑心暗鬼って丸わかりだと、まったくハラハラドキドキできないし、誤解がとけたときの喜びも感じないです。
何していいのかわからない大学生が、冬の海に入っていく。
ただ、なんとなく生きている。自殺したいわけではなく・・・伊佐。
海に入っていく男を引き上げた朝比奈陸。
二人が次に会ったら、約束してわかれる。
二人が同じ大学に通っていて、朝比奈は伊佐にいれいろ感じてほしくいろいろ教えていく。