りょう
「雪よ林檎の香のごとく」の番外編です。
お約束通り、栫の同級生達の同窓会へ行った桂。
相変わらず栫とはピリピリ。桂は嫉妬心丸出しです(笑)
二人の和解ないまま同窓会は終了。
疲れて帰った桂の部屋には泊まりにきている志穂が待っていた。
さてこっから志穂ちゃんと桂のいちゃいちゃが始まります!
背後からのプレイ、泣きそうになりながら拒む志穂ちゃん、Sモード入った桂…
どれをとってもツボでです!
きっと一穂さんは強引プレイが好き…なはず←
そして好き勝手した桂に志穂はどんなお仕置きをするのか…!?
一穂さん独特の繊細な描写も健在。竹美家先生のイラストも可愛くて素敵でした!
志穂ちゃんと桂のラブラブをまた見ることができて、個人的に大満足の一冊です^^
『雪よ林檎の香のごとく』の番外編同人誌。
本編(後半部)の中でちょっと出て来た教え子たちの同窓会に出席した桂は、栫と会う。
相も変わらずな栫。(申し添えると彼は、後にmeet,againで主役を張ります。)
昔の桂を、
「上っ面で生きていこうとしている感じがすごくして、あの、悲惨な軽薄さをいいと思っていた」と
素知らぬ顔で鋭く表現する彼は、本当は案外桂や志緒と近しいところにいる人なのだと感じさせる。
桂は嫉妬したり警戒したりして、気持ちを忙しくしているけどね。
その日、大学生になった志緒は桂の部屋に泊まりに来ていて、先にお風呂を使って待っている。
ほろ酔いで帰った桂、風呂上がりの恋人。
その後の流れは当然の如く…
高校を卒業して、桂の教え子じゃなくなっても、志緒は桂を先生と呼ぶ。
互いをさらして抱き合うようになっても、やはり先生と呼ぶ。
そんな変わらぬ芯を持った志緒に、桂が惹かれている事を自覚した時の気持ちも回想されている。
若干15歳の同性で教え子でという、まるで三重苦のような相手に恋したと気がついた葛藤…
そんな葛藤を抱えながらも、それでも志緒を得たいと思った桂の譲ることの出来なかった思いと
実は軽く見えてなんでも悪く考える桂が、志緒に許され救われている様がいい。
珍しく長いセックス場面が描かれている。
それが、いかにも「性描写でございます」という感じではなく、
この二人らしいやり取りで綴られて行くのが、かえってエロティックな気がする。
わざわざ作られたポルノビデオではなくて、偶然録画されてしまった恋人達の交歓を見ているような。
凝った美しい装丁もまた素敵ですし、後書きに落書きのように書かれた栫が可愛いな♪
(作者も竹美家さんも気に入っているのがよくわかる…w)
本編から少し時間が経過したあたりのお話です。
桂は、本編で栫に言い捨てた件の同窓会へ顔を出しますが
志緒が部屋で待っている為
早く帰りたくなってしまいます。
なんたってお泊りだし!!w
しかしそこには栫がいてやはりいい気分ではない桂。
就職せず院へ進むと聞き、
また志緒に何かしやしないかと
警戒心をあらわにしますが当の栫は涼しい顔…。
帰りにちょっと一緒に話すと相容れない為
またぐったり疲れてしまうのです。
でも部屋へ帰ると律儀に「風呂借りてます」と
テーブルにメモが。
水音に安心してうとうとしたのはほんの数分で
「お帰りなさい」志緒に起こされます。
「疲れてそうだから」とハンドマッサージをしてくれる温もりで
昔飼ってた猫を思い出し、
けもののようなところがある志緒を
本人が目の前にいながらつい想いに耽ってしまう。
15歳に本気で恋をした時点で終わってると自覚し、
それでも卒業まで想いを伝えないでいる事も出来ず
フライングで一線を越えてしまったし…。
志緒がもし別の誰かのものになったらなんて考えたら
絶対今度こそ立ち直れないから。
そもそも栫のせいもあるんだとちょっと言い訳。
始める前の、志緒のまだ慣れない頑なな感じに
ますます欲情する桂ですが
電気を消してと促され消そうとしたら
志緒はサッとパジャマを脱いでしまおうとします!
「何で人の楽しみ取っちゃうかなー!」
電気も消さず半ば強引に後ろから抱え込んでホールドw
そこから、明るい中での行為を嫌がる志緒と
それに興奮しまくる桂の甘々H!!
桂は大人だから、気持ちはがっついてても
余裕をまだ見せられるし、
志緒の表情や反応を楽しめるけど
志緒はとろとろにさせられて、それでも明るい中ではと
最後の抵抗を試みるもあえなく撃沈。
「だめ」と口にしながら感じてしょうがない様子が
桂じゃなくても夢中になるよ…!
事後の風呂場で電気を消したまま二人で入り、
さっきの事はどうにか許してもらったけれど、
「…なんで普通にできないの?」と問われ
どういうのが普通の手順と体位なのかレポートにしてと軽口をたたき
冷たい水のシャワーを浴びせられる桂……お馬鹿さんですw
暗い中でも声を出さず笑った桂に気が付く志緒は
やっぱり動物みたいだと感心して
“普通の”キスを……。
うっとりです。
最中に「嫌いになる?」って聞いた桂の気持ちに
やっぱり共感してしまうなぁ。
志緒からしてみればずるいと思うけど、
確かに素面の時じゃざっくりやられそうでw
桂×志緒では、わりと長めで丁寧なH描写、
うはうはもんでした!!
『雪よ林檎の香の如く』同人誌2冊目。
桂が同窓会に参加する所からスタートします。
今回は桂目線でお話が進んでいきますが、実はこう思って居るのね、という部分が垣間見れる1冊。
「ひとが水を使う気配ってなぜか安心する。」という文章に、桂の無防備さと言うか、寂しさのあらわれというか、ひどく人間らしさを感じてしまった。
当たり前で居て何でもないような事なんだけれど、その当たり前に触れた時の感覚がぞわりとしたのは、元教え子・栫じゃないけれど、桂の変化をしっかり感じられたからでしょうか。
18歳になった志緒を、まじまじと見つめ、ただ何気ない顔でもひたすら見つめては過ごしてきた3年を思う。
そんな桂も多分、志緒と一緒に柔らかくあたたかく変わって来たんだろうと思えるヒトコマもあったりして。
だからこそ見せられる、男としての本能の部分だったり、大人としてのいやらしい言い回しだったり。
志緒には嫌われたくないけど、志緒なら許してくれる。
そんな甘えた空気を感じられて、心がきゅっとなりました。
初めてしっかり見れた(読めた)、二人の甘い甘い行為。
何だか見てはいけないものを見れてしまった気分で、こっそり甘い時間を覗かせてもらいました。
何でだろう、恋人として大事で大切なことだけれど、この二人の甘い時間はひゅっと息を飲んでどきどきしてしまう…。
真っ暗闇のお風呂でのキス。
くちびるを探る、なんて、痛い程甘くて思わず目をつむってしまいました。
((おまけ))
表紙がとてもとても好みで、何て素晴らしいんだろうと何度も感激して眺めてしまいましたっ。