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kuuka kuwareruka
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
攻・椿修一郎 シェフ
受・芦澤真幸 経営コンサルタント
椿は30代、芹澤は20代後半と思われます。
少女漫画の王子様のような外見の芹澤、しかし中身は猪突猛進な二者択一の人物。
好きか嫌いか、良いか悪いか、YESかNOか。
ハッキリしないと気がすまないタイプです。
その芹澤が通いつめているのが椿のレストラン。
経営コンサルタントとしてフレンチ界の大御所から依頼を受け、新しい店のシェフを探して様々な店を食べ歩いていたのですが、椿の料理に出会って惚れこみます。
1ヶ月間通いつめ、メニューを全て食べて、芹澤はシェフに会いたいと伝えます。
経営コンサルタントとして凄腕なのに、そのときの芹澤は心臓バクバク状態。
緊張のあまり(?)
「僕と一緒になってくれませんか」
なんて口走っちゃうんですよ(笑)。
新しい店のパートナーになって欲しいと言いたかったのですが、いつものように上手い言葉が出てこない。
椿を怒らせてしまっただけでした。
一ヶ月も通いつめた芹澤の存在は店側(椿)も知っていて、毎回期待していた以上の感想を言ってくれる客に興味を持っていたわけです。
その芹澤が話があると呼び出すのだから、何かを期待していたんですよね、椿は。
なのにいきなり「新しい店」のために協力しろなんて言われてガッカリし腹が立った。
後日諦めずにやってきた芹澤に無理やりキスをして、
「スタッフは全員自分と肉体関係にある、そんな男を起用できるのか」
と脅して追い返そうとするんですが、芹澤は椿に決めてますから、脅しなんてききません。
「自分に向けられるのは困るが、性癖は仕事に関係ない」とキッパリ言い切ります。
芹澤は椿の料理を知っているけれど、椿は芹澤を知らない。詐欺かもしれないと疑うので、1ヶ月間椿の店で働くので、その間に自分を見極めてください、という展開に。
椿は幼い頃に料理人を憎み、自分も同じ道をたどることで復讐をしようとしていたのですが、道を究めれば極める程に、自分を傷つけたシェフ(父親)の気持ちが分かってしまう。
そういう複雑なモノを抱えた椿は、基本的に無口で無愛想。
逆に芹澤は美味しく食べることが得意で、彼が食事をしている姿を見るとシェフとしての自分に幸せを感じるんですよね。
そもそも芹澤は椿の料理に一目惚れなんです。
シェフにとっての料理は心ですから…ゲイじゃなくても、最初っから椿に惚れてたんですよ。
椿の傷を癒す行動も、彼の性格らしくキッパリ決着をつけるようにと言う言葉も。
読んでてすごく気持ちいいです。
どっちが「食った」とかじゃなくて、お互いに食べてるよねって感じ。
この話、もの凄く好きです。
そしてお腹が減る…。
円陣闇丸さんの美しい表紙に誘われて読んでみました。
ほんっとにいいオトコ!!二人とも!!
だからMen's Loveは良いんですよ…。
シェフを引き抜くっていうお話は、そんなに珍しくなく
展開も読めるようなものなんですが(失礼!!)
その分安心して読めました。
芦澤が、椿の料理に惚れ込んでいると思っていたら、
どんどん彼自身に惹かれていって…。
自分を信用してもらうために、椿の店で働くことにしてしまうなんて
結構大胆な真似をしてくれますw
なかなか良い返事をくれそうにない椿ですが、
一生懸命働き、今まで培ってきた料理・ワインの知識や
お客様に対する芦澤の態度などで徐々に心を開いていきます。
何が良かったって、
芦澤が白黒はっきりさせたがる男前さと、
椿の口数は少なくて、自分なりのポリシーがあり、店を大事にしているところ。
スーシェフ(副料理長)の年上の柴田をきちんとたてているとか。
椿は父との軋轢をかかえながら料理に励んできましたが、
芦澤によってそれを乗り越えさせられます。
好きだと思っている相手にそこまでされたら、もう愛しかないですよ!!
二人の仕事に対する努力と根性には頭が下がりました。
働く男、素敵です!Men's Love万歳!!
バイトの院生(陶芸専攻)の喬木×ギャルソン・正塚の短編も楽しかったです。
敬語と言えないような敬語の年下攻め、なかなか可愛らしいw
お客様には笑顔の正塚はツンで、もう少しでほだされそう。いいぞ♪
正塚の方が少し背が高いところも魅力☆
フレンチ…一度でいいから食べてみたいです。
ぐる○イのご○になりますとかの名店で…。
緊張してしまって、たぶん味とか何食べたのかわからなくなりそうだけど;
それが高望みならば、柴田さんが作る絶品の焼きたてパンが良い!!
食べる事って生きる事そのままですからね…。
限りのある人生、出来れば美味しいものをいただきたいものです!
それに、愛するかけがえのない人がいたら、もう何も文句はないでしょうねw
椿と芦澤は一緒に暮らす事になるようなので、いつまでも末永くお幸せに!!
ダリアノベルズ版の2作品にショート2作品を追加された1冊です。
「食うか食われるか」
椿シェフ×芦澤経営コンサルタント。芦澤が椿を新しいレストランチェーンのシェフに口説くため、椿の店で働くという話です。芦澤は椿を口説くことに成功しましたが、椿は柳沼と芦澤を説き伏せて一緒に働き続けることを了承させたので、1勝1敗という感じでしょうか(笑)
芦澤はデータ重視の仕事がデキる男なのでもっとクールな男かと思えば、最初から可愛らしいタイプでした。タイトルから攻×攻かもとも考えていたのですが、蓋を開けてみれば不器用攻×素直な受けでした!
芦澤の視点で進むのですが、椿の気持ちも伝わってきますし。椿は不器用さが萌えの男前ですし、芦澤もかわいらしい。好きになるのが仕方ないという二人でした。
「フルコースにはまだ早い」
レストランスタッフの喬木と正塚の年下×年上です。前作より昔の話。
「デザートの前に」
前作のその後、二号店で働く椿が倒れ、見舞った芦澤が同居を告げる話です。表題作では可愛らしかった芦澤の男らしい感じが出てました。
「蕩けるディナー 」
ふゆの先生&円陣先生のあとがきの後にある、椿にとってのご馳走は芦澤だという甘いショートです。
フランス料理が詳しくない身には、あんまり料理を詳細に書かれても…なのですが、この作品はほど良い紹介で嬉しかったです。ミルフィーユくらいならサクサク美味しそうって疎い自分にも分かりますので!
すべて丸くおさまるので安心して読めます。
序盤にあるカッコイイおじさまとの食事イラストも素敵でした。