ふばば
tanin doushi soushuuhen
同人誌版の「他人同士」。
この「総集編 2」は、2001年発表の「4」、2005年「5」、2006年「6」、そして書き下ろしSSで構成されています。
「4」は「他人同士 4」でレビュー済の「夏季休暇番外編」「冬の週末」です。
「5」(「いつか消えゆく炎」)
忙しすぎる毎日と暁との出会いで変化が生まれた諒一は、部署の異動を小林(「大人同士」の登場人物)に打診している。
また、暁との関係を二丁目でお披露目もしたのだが、折り悪しくその場にあのオビが現れて…
一気に暁との関係性にヒビが入ってしまう展開。
仕事でもイラつき、暁には素直になれず、オビにいいように振り回される諒一の姿。
「6」(「さよならセンチメンタル」)
遂に菊地にも暁との事を告白。菊地が仲介してくれて暁と話す機会を得るが…
飛躍の岐路に立つ暁を引き止めることができず、暁はカメラの師匠に付いてサハラに発つ。
諒一は初めて自分から暁を追いかけようと決める。
(「砂の町にて」)
休暇を取ってチュニジアに着いた諒一。やっと暁に素直な気持ちを明かして。
「Tomorrow」(書き下ろし)
2人でもう少し広い部屋に引っ越すお話。
背中を預けられると信じた男と、これからの毎日を過ごすために。
相手を決めずに遊んでいたのは、モテるからではなく愛に怯えていたから。
そんな諒一の苦しさが綴られる4と5。
好きあっているのにすれ違い、意地を張って。
6で遂に過去を過去として暁に飛び込んでいく諒一の姿です。
ゲイとノンケ、接点のなかった他人同士が、色々ありながらも絶対の信頼を預け合う2人になっていく…その過程をじっくり描いた大好きな作品です。