他人同士 3

他人同士 3
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神8
  • 萌×210
  • 萌11
  • 中立3
  • しゅみじゃない2

--

レビュー数
16
得点
116
評価数
34
平均
3.6 / 5
神率
23.5%
著者
秀香穂里 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
新藤まゆり 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
シリーズ
他人同士
発売日
価格
¥533(税抜)  
ISBN
9784199004995

あらすじ

元恋人との仲を嫉妬した暁(あきら)が家を出ていき、独り暮らしに戻った諒一(りょういち)。仕事だけが自分を裏切らない──激しい喪失感を抱え編集作業に没頭していたが、ついに大失敗をしてしまう!! しかもある晩、家を訪れた暁に突然別れを告げられて…!? 過去の恋に傷つく臆病な男が、もう一度愛を選択する──仕事に全力を懸ける若きカメラマンと編集者、二人が見つけた不変の愛の物語、感動の完結!!
出版社より

表題作他人同士 3

田口暁、駆け出しのフリーカメラマン24
浅田諒一、大手雑誌社の雑誌編集者28

レビュー投稿数16

“他人同士”は“他人同士”で良かったんだ!

うはーvすげぇ良かったv

本気の恋が手痛く終わった人間は、誰しも臆病になるもの。
大人になればなるだけ傷つかないスタイルで恋をするようになってしまう。
諒一は、まさにそういうタイプ。
本気でぶつかってくる年下の暁に
かつて自分を傷つけた失恋の相手 帯と同じことを
いままさにしようとしている諒一・・・
そして元凶の帯は、巧妙にふたりをひっかきまわします。
揺れ動くふたりの関係。
そして暁は、チェニジアへ仕事で半年去ってしまう!?
引き止めて欲しい暁、引き止めたい諒一

どうなる?という最終巻です。

行くなっていうのは簡単だけれども
社会人として男として、恋のために引き止めてしまっていいのか?
仕事のチャンスをあきらめてしまっていいのか?
このあたりの価値観は人それぞれだと思うけど
男同士だからこそ、仕事は捨てないで欲しい。
ステップアップできるなら突き進んで欲しい。
そしてそれでもうまくいって欲しいと私は思う派なので
この二人の選択は、とても好感が持てました。

一度は、あきらめて見送ってしまった暁を追いかける諒一は
大人だからきちんと仕事の筋は通して旅立ちます。
そんな諒一をフォローしてくれる職場の友人たちも素敵です。
でも、それって諒一がしっかりと仕事をし、ドライを信条にしながらも
しっかりと他人と向き合っていた証拠なのではないでしょうか?
“他人同士”は“他人同士”で良かったんですよ。
きちんと他人を尊重してたからこそ得たモノが見えたような気がします。

あと、あんなにドライだった諒一が暁に「絶対」を求める姿は
とても胸を打ちました。
これって大人だろうが子供だろうが、やはり一番欲しくて手に入らないもの。
ないものねだりだと思うんですよね。「絶対」なんか無理だもんw
言わせることが大人なのか子供なのかわからないけど
欲しいものを欲しいと言えるようになった諒一が、すごく良かった。

そんで帯さんですが、私、帯さんがとてもさみしそうに見えました。
帯さん編というのはないんでしょうか?
ずっと独りは誰だって嫌なはず・・・

5

やっと…

今まで、諒一のややこしいトラウマや仕事と恋愛についてのこだわりから、暁と両片思いとも言うべきモヤッとストーリーだったのですが、いよいよ大詰め。

暁のカメラマンとしての岐路に立ちます。諒一は彼のキャリアのことを考えたら行かせたい。でも行ってほしくない、戻ってきてくれともプライド?が邪魔して言えない、と、どーにも動けない状態に。
これまで登場した周囲の友人や同僚達が活躍します。

とうとう諒一は暁の元へと向かいます。ここからは王道再開ストーリー!

良かったよ、ほんと、諒一のややこしい性格を暁がうまく手懐けて、これからも仲良く、これからはラブラブて末永く過ごしてほしいなと思うラストでした。同人誌でその後もあるようだし、アンコールの商業誌もあるようなので、読んでみたいと思います!

2

青臭いところが意外と好きです

完結巻。
帯に引っ掻き回されて暁と上手くいかなくなった諒一は、そのイライラを紛らわそうと仕事に逃げる。捌けないほど仕事の量を増やし、結局取材先への連絡ミスを起こしてしまう…
(この取材先は「くちびるに銀の弾丸」の澤村と水嶋。こういう遊び方スキ。)
弱る諒一に周囲は優しい。会社のゲイ先輩小林も、編集部の戦友菊池も、みな素直になって暁にぶつかれ、と言ってくれる。肝心の諒一だけが過去の呪いに囚われて意地を張って。
ぐるぐる堂々めぐりの諒一の姿と、拠り所の仕事への想い、あのキャバクラ大好き女好きの菊池の至極真っ当な恋愛観に目を開かれたり、の果てに、結局諒一を突き動かすのはサハラ砂漠からの暁からのエアメール。
バカ正直に『いますぐ会いたいです』なんて書いてくる年下の男に、つまらないプライドなんていらなかったんだ。あの仕事中毒の諒一が、休暇を取ってチュニジアに暁に逢いに飛ぶ。
ここからドラマちっくなメロドラマ展開ですが、私は好きです。
諒一の方から追いかけてくれて、ワンコは尻尾もちぎれんばかり。際限なく諒一を貪る暁。
や〜っと2人がまとまりました。ほっとした…
ところで、帯さん。
彼は「悪」って感じに描かれてるけど…本当に彼は印象深くて、7年前は諒一を傷付ける前にはじめはフェードアウトしようとしてたんですよね。だけど諒一が距離感を間違えたから言葉で斬りつけた。現在の彼は、直接関係ない暁を潰す策略を仕掛けたり、夜中に諒一を呼び出して暁に諒一と会ってることをメールしたり、あくどくなってる。男とはのめり込まずに付き合って、勉強も結婚も自分の目的のため、怖いくらいの意志で生きている帯も、7年間に何があったんだろう。そもそもそんな乾いた男になるきっかけがあったんだろうし。そう思うと帯の事が知りたくてたまらない。

4

満足の読後感。

読み返しの3巻。メロドラマ的展開ありの大団円。ほぉ〜っと思わずため息をついてしまう完結編です。

しかしこの諒一という男、仕事に対するスタンスも恋愛に対するスタンスも「うっ…分かるわ」という部分が多くて、読んでいて心がキリキリすることがあります。無理に仕事を詰め込んだ挙句、ドツボに入ってしまう描写など「いやぁ〜〜!」と叫び出したくなる感じです。ああいう時、周囲に助けを求めるタイミングってホント難しいんですよね。

そんななかなかに厄介な性格の諒一ですが、仕事仲間や友人に恵まれていて仕事も恋愛もいい方向に動きました。ドラマティックな告白の旅は、大人ならば幾つか抱えている「あの時、思い切れていたら…」「あの時素直になれていたら…」「でも、諦めてしまった…」を回避したストーリー。誰しも心の底に「こんな風に行動してみたかった」という思いの欠片があるからグッとくるのかな? などと。

現実はなかなかうまく行くことばかりではありませんが、良い意味でのファンタジー。手に取りやすい電子書籍で(再)購入したのも何かの縁。度々読み返すシリーズになりそうです。

余談ですが、あとがきでの出版業界での新人さん時代のエピソードも実に「わかるわかる!」でした(笑)

3

意地っぱりを変える愛

諒一のバカヤロー!!で終わってしまった2から
もうここからは幸せへのカウントダウンさ…と言いきかせながらも
もどかしさこの上ない!!www
でも、すんなり暁へ謝罪し想いを伝えられるような諒一だったら
ここまでこじらせませんものね。
それもこれも何もかも帯のせいであって…。
純粋に好きな人から手酷くフラれたら
まっすぐ愛に向かう気持ちは相当怖いでしょう。
暁が帯とは真逆のタイプの人間だとしても
拒否される痛みは、やっぱり経験しないとわかりませんものね。

ただ、菊池のド正論がかなり効いた────!!!
あいつ……あんなにオネエチャン大好きだけど
めちゃくちゃいいヤツじゃないですか……。
諒一にカミングアウトされても否定も拒絶もしない懐、
うっかり涙ぐんでしまいそうになりました。
諒一も良い相棒に恵まれたなぁって心から嬉しく思いました。
バリバリ働く斎藤さんも
最初のがっつきが懐かしくなるほどで(失礼)
良き理解者でいてくれましたから…。
諒一がただのチャラいヤリ○ンだったら
きっと素敵な仲間には恵まれなかったでしょう。
諒一自身が若い頃の失恋の痛手から立ち直り、
仕事に対して全力でいたからこそ。
そうして出逢った暁にもその姿勢がちゃんと伝わっていたから
出会うべくして出会った二人なのかもしれない。

コバさんのアドバイスも素晴らしかった…。
なんかこう、年輪的なものを感じますよね。
ただ年とっただけじゃない経験値がものを言う!
幸せそうだと尚更沁みるだろうなぁ。

再会のシーンは何度でも読み返したくなります。
ポリシーやプライドなんてクソ食らえな諒一に
スタンディングオベーション!!!
はぁ…暁も本当に本当におめでとう…そしてありがとう…!!
暁ほどのまっすぐな気持ちの持ち主じゃなかったら
諒一の心を動かせなかった事でしょう。
一時は気の毒過ぎたけどカメラも辞めなくて
自分らしさを追求できそうで何より。

愛することも愛されることも
望むようにはなかなかうまくいきませんが
いつも真摯な気持ちで相手に寄り添っていられたら終わりなんてないはず。
失くしてはいけない愛に気づけて良かった…。

3

意外と青春もの的な完結編

失ったものの大きさが、想像を超えていた事実を認めたくない主人公は
周囲の心配をよそに仕事に没頭する。
が、もちろんうまくいくはずもなくミスを犯す。

打ちのめされつつ、自分と向き合い過去と決着をつけていく完結編。

意外と青春ものな感じで、青臭いセリフも多いけど
大人になった今こそしっかり読んで、大いに照れて語りたいっと思った巻。

若い人には、臭すぎるところもあるかもね。

1

他人と恋人の違いって・・・

最終巻です。めでたしめでたし。やっと「他人同士」から「恋人同士」になってくれました。

今回は、ギクシャクしながらも近寄ろうとする暁と、なんとか遠ざけようとする諒一のお話がメインでした。
諒一は、暁がいないダメージをバリバリ受けて、仕事にまで支障を来たしているのに、それでも恋人関係にならないよう予防線を張ろうとするくらい、帯さんとの恋愛は辛いものだったようです。

最近、印象に残ったシーンにしおりを挟みながら読んでいるんですが、今回はとっても沢山挟みました。で、振り返ってみると、前巻でほんの少し気配を見せていた、編集の先輩でありゲイでもある小林さんが、今回は大活躍してくれていますが、その彼の言葉とか、相変わらず何でも言い合えちゃう同僚(相棒)の菊池の言葉とか、グルグルしている諒一を支えてくれている周囲の皆さんが登場したシーンに、沢山挟まっていました。そのくらい今回のお話は、周囲の人が重要な位置を占めているなぁと思います。そして、諒一と暁のことを理解し応援してくれる人が多いことに安心できます。

また、編集のお仕事の厳しさも相変わらずしっかりと描写されていて、大変だなと思いながら、楽しく読めます。(秀さんご自身が編集のお仕事に関わっていらっしゃったんですね)

チュニジアでのシーンが駆け足状態だったのが、少し残念ではあります。ホテルでのシーンはともかく、砂漠や街中での撮影シーンなどがもうちょっと欲しかったな。せっかく外国へ行ったんだし。

さて、前巻の帯さんに振られるシーンで、諒一は号泣したわけですが、涙もろい私でももらい泣きはできませんでした。しかし、今回やっと自分の気持ちを認められた諒一が泣くシーンでは、もらい泣きさせて頂きました。やっぱり心に通じるものが必要だと思いました。そう思えば思うほど、帯さんって可哀想な人だと思わずにはいられません。

それで、もう一つ何が言いたいかっていうと、3巻分通して「実写ドラマ」で見たい。BLドラマCDには、こんな長編加工しずらいだろうし、グルグルしているシーンとか、主人公二人のシーンより編集部にいるシーンの方が多いとか、なんだか漫画化とかCD化には向かなそうな気がするんだけれど、ドラマならいけちゃうんじゃないかと思うくらい映像が浮かんでくる作品でした。

3

ほんとにやな奴だったね帯さん…

2巻で諒一の過去の恋人(?)として出てきて、暁と諒一、二人の関係をかき回しまくりだった帯さん、そんな帯さんに昔も今も振り回されっぱなしの諒一は自分の本当の気持ちになかなか向き合えずにいて、暁は暁で相手の気持ちを尊重するような性格なものだからこじれた関係になかなか決着がつかず、別れたままで終わるなんてあるはずは無いと思いながらもかなりやきもきとさせられました。

それだけ諒一が過去に受けた傷は深かったという事なんでしょうけど、そこを吹っ切れない限り前には進まないわけで…
だから、あの展開は諒一にとって本当に必要なものだったのかもね、あんなふうにならなきゃ本当に大切なものがなんなのか鑑みる事なんて出来なかっただろうし。
もともとタチ役だっただけに、踏ん切りのついた後の諒一は男前。そうそう、秀さんの書くお話は登場人物たちが、受け攻め関係なく男らしいところが良いんです。唯一女性キャラだった斉藤もなんだか中身は男らしかったし(笑)いいなぁ彼女すごく好きでした。

しかし、帯さんとことんやな奴だよねぇ。とても大人とは思えない行動がすばらしい^^;)
でも、こういう人が本気の恋をするとどういう風に変わるのか、それはちょっと見てみたい気もしますね。

3

他人だから想うことができる

2巻はとんでもないところで終わり、
読者をやきもきさせましたが。
ツンツンしまくりの諒一の最強のデレが
3巻後半で見られて、大満足です。
遠慮なしとなったわんこのがっつきぶりも、ツボでした!

色々と職場に迷惑かけまくりな諒一でしたが(笑)
仕事に逃げず、恋に真正面から立ち向かおうと決意した姿は素敵。
あと男女の脇キャラが皆、個性的でイキイキしていて。
作品に厚みを持たせていたと思います。

最強最悪の当て馬・帯さん。
好きになれる部分を一生懸命探しましたが、
最後まで好きになれないキャラでした……

しかし好きになれないんですが、とても心に残ります。
彼はずっとこのままなのかな?それで寂しくないのかな?とか。
いつまでも心に残ってしまいそうな、印象的な人でした。

2

恋愛一色では立ち行かないのが男×男の恋愛

萌萌萌。(MAX:萌萌萌:神に近い)
大変切れ味よくぶった切って下さった2巻から2週間後、ワーカーホリック度がますます酷くなった諒一は暁の不在に調子を崩しっぱなし。
まっすぐ気持ちをぶつけてくるワンコ暁に対し、諒一の往生際の悪さに焦れに焦らされます。

あーだこーだと言葉を捏ねくり回して理論武装する諒一の思考は、ひたすら自分へ言い訳しているように聞こえます。
若い頃に読んでいたら、ただ「好き」って言えばいいだけのことに何故ここまで足踏みするの!とイライラしたかも。
でも、踏み出せない諒一のつい自己防衛してしまう臆病さに、共感できる部分もあります。

過去の失恋で頑になったゲイの諒一が、自分が失ってしまったまっすぐさを持つ年下のノンケに惹かれていく。
その設定も、展開も、さほど目新しいものはありません。
でも、仕事で自分の存在価値や意義を見い出しているところや、好きな相手(男)にもそれを要求するところ、一度崩れたら途端に弱くなるところ、やたらプライドにこだわるところ、そういう一つ一つが男だなあ…とつい頷いてしまいました。(あくまで個人的な男性像ですが…)
いいなあ、こういう男を感じる話。

散々やきもきさせられた諒一の暁への気持ちが明確になり、7年もの間凝り固まった恋愛観を放り出してとった行動に「おっしゃ!」と、心でガッツポーズ。
ちきしょう、待たせやがってv
2冊半もかかった諒一ですが、恋愛一色では立ち行かないのが大人の男×男の恋愛!きっとそこが見所。

何度も言いますが、魅力ある脇キャラばかりでした。
同僚の菊池も捨てがたいけど、唯一の女性斉藤さんも素敵。
タチのゲイを押し倒す肉食獣です。笑
帯さんは最後まで妙な魅力がありましたしね。捻曲がった彼を主人公にして一本話作ってくれないかなあ秀さん。

そして諒一のトラブル仕事相手で「くちびるに銀の弾丸」シリーズの澤村と水嶋さんが登場してめちゃくちゃテンション上がりました!!
この人ら、できてますから!ラブラブですから~笑
仕事モードの澤村格好良いじゃないのよ!
こっちも面白いからすんごくオススメですよ~ひとでなし遊び人×生真面目ゲイの大人な恋です。

最後に大事な(?)ポイントを。
さんざん焦らされた分を取り戻すような終盤のエッチに涎がっ。ワンコ暁、頑張ってます。笑
秀さんのちん描写、大好きですv
エラとか筋とか太竿とか、まさに肉棒!(コラ)って感じにニヤリ。
味わい尽くすようなフェラシーンなんて男の性欲が滲み出てて最高だと思います。じゅる…
欲情しきってるのが文面から伝わってきて興奮、興奮!
「ヨシ」とゴーサインを貰ったワンコは絶倫でしたv
あぁん、ごっそーさま。笑

2

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