美女と野獣と紳士 ~愛と混乱のレストラン 2~

bijo to yajuu to shinshi

美女と野獣と紳士 ~愛と混乱のレストラン 2~
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神39
  • 萌×220
  • 萌9
  • 中立3
  • しゅみじゃない8

--

レビュー数
18
得点
305
評価数
79
平均
4 / 5
神率
49.4%
著者
高遠琉加 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
麻生海 
媒体
小説
出版社
二見書房
レーベル
シャレード文庫
シリーズ
愛と混乱のレストラン
発売日
価格
¥619(税抜)  
ISBN
9784576081823

あらすじ

久我をシェフに迎え、再スタートを切ったフレンチレストラン『ル・ジャルダン・デ・レーヴ』。
「君が必要なんだ」――そう言って店を辞めようとした修司をなりふり構わず慰留した理人だが、彼には老舗の『ゴルド』を手中にするという野望があった。食への興味を持たず、上司の叶の助力を得てそれを成し遂げようとする理人。久我はそんな理人に対して嗜虐心と、心から料理を美味いと言わせたいという相反する気持ちが芽生えてしまう。お互いを意識し合う二人。ところが久我のフランス修業時代の恋人が店に現れて――
出版社より

表題作美女と野獣と紳士 ~愛と混乱のレストラン 2~

フレンチシェフ
支配人

レビュー投稿数18

食べて欲しい、生きて欲しい

ページ数は200ページ程度と決して長くない巻。
このままあまり進展なく次巻へ続くのかと思いきや、終盤にどどっとお話が進み、とても面白かったです。

食べることは生きることそのものなのだと、久我は鷺沼に強く突きつけます。

鷺沼も変わらず頑ななところはあるものの、久我はじめ従業員たちの考えに歩み寄ろうとしていて、最初ほどワンマンな様子はありません。

ジビエの場面は印象的でした。
というか鷺沼じゃなくても、ジビエの調理風景はレベル高すぎる。
でも、野生動物を捌いて、余すところなく全てを調理する。それが命をいただくこと、それが自分の血肉になること、食なのだと、読んでいても改めて心にずしんと響きました。

レストランについて、まだ食以外のこと(知名度や利益など)を云々と言葉を並べて主張することも多いけれど、鷺沼の心の奥にはすこーしずつ変化が起きているように見えて、その心の動きがなんとももどかしいというか、いじらしくもあって。
クリスマスの繁忙期を自分が出来ることをやろうと動くところも、とても一生懸命で好感度が上がりました。
根本がとても頑張り屋なのだなーと。

久我の気になる、ほっとけない、という気持ちが分かります。
ジビエを懸命に口にする鷺沼に抑えがきかずがっついてしまう久我、すごくどきどきしました。
このシリーズはキスシーンが本当に素敵です。

叶はただの当て馬ではなくて、思ったより鷺沼の生い立ちに深く絡んできた人物だったとは。
そのショックから、さらに久我が、という鷺沼にとっては耐えられない展開だったかもしれません。
あそこまで鷺沼が嫌がる場面になるとは思っておらず、かなり無理矢理になってしまったのは予想外でした。
鷺沼にすれば完全にキャパオーバーです。

久我にしてみれば、「生まれてきて良かったと思ったことなんてー」は食を拒み続ける鷺沼のまさに本音で、その言葉を耳にして耐えられず、鷺沼に生きる実感を与えたかったのかもしれないなとも思います。
突っ走りすぎですがね。
食を根幹とする久我、食を知らない鷺沼。
久我はどうしたって、鷺沼に生きたいという気持ちを持ってほしいのだと思います。

こんなに続きを読むのが楽しみな展開になるとは。
いい意味で予想外で嬉しいです。

0

面白かった!続きが気になる~

シリーズ2冊目も、相変わらずBL的な進みはゆっくり。だがそれ以外のところがとても面白く、また理人の心理描写が素晴らしいので、ぐっと引き込まれていった。
ラストは続きが気になりすぎる終わり方。次巻を用意しておいて良かった。

主な新キャラは久我の元彼女。理人がモヤる描写はあるものの明確な形にはなっていないため、よくあるヤキモチ焼かせ要員としては活躍していない。次巻で登場させた意味が見えてくるんだろうか。

久我は理人への気持ちを自覚する。最初から気になる存在だったのが、ここにきてはっきり“つかまった”と認識する。劇的な出来事があったわけでなく、ちらちら見える理人の内側を覗き続け、その結果久我の中に蓄積された何かが溢れた瞬間だったのかな。
分かるような分からないような趣味だな……と思わんこともない。なんとなくこの男に好かれる理人に同情したくなる気がしたりもして。まあ一言で言うと面白い。

で、BLそっちのけだが本題は理人。叶と『ゴルド』買収の話は確かに1巻でしていたが、あれが本気だったとは。その後も叶の存在感は久我のそれを上回りそうだと思っていたら、理人の過去絡みで一つの事実が明かされる。
驚きなのは、こんな立ち位置でこれはBL小説なのに叶がメインカプでも当て馬でもないところ(今のところ)。が、叶の意図が一番興味深い。足音を消して現れるとか、理人に対し同情や罪滅ぼし以上の感情がありそう……あるといいな。

長年秘密にされてきた真実を知り、同時に心の支えを失くした理人に、久我は結果的に付け込む形になってしまった。今作では叶に持って行かれた感があり、久我の新たな魅力は見いだせなかったため、次巻で挽回して欲しいと思う。
現状では叶の方が好感度が高い。

BLとして萌えるかといわれると困るが、ストーリーに読み応えがあり、小説として読んでいて楽しかったので神。次巻も期待大。

0

3巻完結 シリーズ2巻目

3冊合本版で読みました。

前巻「愛と混乱のレストラン」のレビューで"まさに1冊の本の3分の1あたりまで読んだなという感じ。"と書きましたが、こちらも同じで、この1冊だけだと少々物足りず…3冊揃ってやっと萌えどころもあり完成する印象でした。
特にこの巻、主役2人含め登場人物からどんどん心が離れていく…『ル・ジャルダン・デ・レーヴ』のメンバー(主役2人除く)は好きなんですけどね。修司と理人はなんとも自分勝手としか言いようがない。コメディ然とした作品ならまだしも、そうでもないからな〜

0

あしながおじさんが明らかに

愛と混乱のレストラン2作目。
レストランはだいぶ回復し、スタッフのチームワークも良くなってきましたが、理人だけは未だに一線をひいて心を開けていません。

でも明らかにお互いの視線を意識し始めた久我と理人。
「やばい」「かわいい」と心でつぶやいて恋に落ちた瞬間のシェフは可愛かったです。

一方の理人はついにあしながおじさんと対面し、放心状態に・・・。
(どちらも可哀想で切なかった)

そして動揺した理人を前に歯止めがきかなくなってしまったのは、やはり久我でした。
壊されたのか、救われたのか。
続きが気になります。

2

皿に命が載る

文豪の本を読むと、その繊細で緻密な表現に『自分には作家は到底無理だ』と思わされますが、高遠先生の作品を読む際も毎回こう思わされます。
文章がキラキラ輝いていて、すごく切ない。
短い言葉一つ一つに感動させられて、本当に文字通り胸が痛くなります。

このシリーズは、3冊とも素晴らしいんですが、中でもこの2冊目が好きでした。
特にジビエの調理シーン。
理人とは違い、私は割りと食事に対して嫌悪感は持っていないけれど、それでも『食べるのが面倒だから、ゼリーだけでいいや』って思う時もあるので、「命の味」という言葉に改めて食に対する想いを強めました。
この作品は、私のように食事を面倒とか苦痛に感じ始めた方にこそ是非読んで貰いたい作品だと思います。

そして、この調理シーンに続く、修司が理人への恋に落ちるシーン。
高遠先生の、こういう理屈ではなく気づいたら落ちてしまったという書き方は凄く上手です。
まるで実際に目の前で展開されているかのように鮮やかに書かれてあり、この場面は読んでいてずっと胸が痛かったです。

最後、無理矢理の場面もあるので、苦手な方は苦手かもしれませんが、全体的にはそれを越えるくらい優しい作品だと思います。

食事を摂るということは、生きるということ。
当たり前ですが、そんな大切なことに気づかせてくれる作品です。

7

俺様シェフが恋に落ちた瞬間

一冊目はレストラン再建し始めの仕事描写がっつりな内容だったが、二冊目からは修司と理人の心情にじっくりと浸る事ができる。
タイトルの『美女と野獣と紳士』について、作者の高遠さんは美女=理人ではないと明言されているが、私はどうしてもサラではなく理人を当てはめたくなる(笑)。

ところでこの小説は時折キャラクターの視点が変わっている場面がある。
一人称、三人称とかの視点が定まっていない小説って作家によっては読みづらく感じる時もあるが、この話では気にならずに読める。
多分それは他の人のレビューにあるように、私も高遠さんの書くキャラクターの感情表現に惹きつけられるからだと思う。
あと個人的に、読んでいて妙な回りくどい表現ってのがないなと感じた。

その中でも修司視点で、反発していたはずの相手、ディレクトールの理人に対して惹かれていく様子やはっきりと恋に落ちた瞬間にはグッときた。
恋を自覚した途端に理人の事を好きで好きで堪らないという衝動、自ら作る料理で彼の笑顔を見たいという想いが強く出ている。

但し、この巻でも理人はまだ頑ななままなので彼が美味しそうにフレンチを食べるシーンを読めるのかどうか、最後まで引っ張られているけれど。

今回は理人が長年気にしていた足ながおじさんの素性に、上司・叶との関係がどう変わっていくのかも気になるところ。
理人自身は上司・部下の線引きをきっちりと意識していても叶のほうには別の感情が育っているようで…。

1

どうしても無理です。

たぶん、キャラクターが好きになれたらこの上なく面白いと思うんですよ。

逆に、私はキャラクターがまったく許容不能なので、どこがどういいのかさえわかりません。←どうして人気があるのかはまあわからなくはないんですよ。私の好みとはまったく相容れませんが。

とにかくキャラクターに苛立ちと嫌悪しか感じないので、どんなに感動的な演出が用意されていようと『ふ~ん、そう』としか思わないんです。
それどころかワザとらし過ぎて醒めたくらいで、まったく(特にラブ)ストーリーに入り込めない。

つくづく『俺様・傲慢攻』と『ツン過ぎ受』が心底キライだと実感しただけでした。もううんざりです。

続き・・・正直どうでもいいけど買ったからには読みました。次でようやく終わりです。

10

好きと意識する前はなかなか優しくできないものですね

シリーズ2作目。
美女と野獣と紳士、美女は、まさかサラじゃないよね(笑)
ジビエ・・・私も苦手かも。
冒頭、ジビエのくだりで、美味しくいただかれちゃうのかな~なんて軽い気持ちでいたのですが、理人の辛い過去があきらかになります。
本部長の叶も絡んできて・・・大混乱。
それにもまして修司の軽率な行動に唖然呆然。
理人ってそれがいいとは言わないけれど苦労してきた割に打たれ弱いんだから、もう少し気を遣ってあげないと・・・(修司は反省する回のようでした。まったく・怒)

1

萌抜きにして面白い!

一巻を読んだ時は大丈夫だったのですが、二巻以降は持病の笑い病が発症してしまいました。

色気たっぷりな大人の男性、胸を打つ名台詞、思わずよだれのしたたる料理描写、多視点を利用した客観的な語りの手法。

文句なしに素晴らしいと思っていたのですが、どうも某美食漫画好きが裏目に出たようです。フランス仕込みのうんちく片手に食の尊さを語る攻に山岡○郎を連想してしまい、シリアスな場面なのに吹き出しそうになってしまいました。

せっかくのみなしごなのに・・・寂しい受なのに・・・切なさに浸れませんでした。

少女漫画の「美味しい関係」や「パティスリーMON」を読んだことがある人も要注意かもしれません。粗暴だけど、親しみやすく、美女に好かれるシェフが出てくるので、つい比較してしまいます。こういう男の人って好きなんですけどね。

笑いのツボにハマってしまいましたが、知的ながら人懐っこい文章は天下一品なので、きっちり最終巻まで読ませて頂きました。

萌抜きにしても面白かったです〜

0

3巻を持っておかないと自分を恨みたくなりますよ

きっと死ぬまでに何度も何度も
読み返すであろう傑作の第2巻。

この巻では、修司の昔の恋人サラが登場したり
修司が理人への気持ちを自覚したり、
理人の信頼する上司の叶が、実は失踪した父親だと思っていた
『あしながおじさん』の正体だと判明したり、
事実を知りショックを受けた理人を修司がメチャクチャにしたりと
怒涛の展開です!!
とんでもないとこで終わってますから、3巻と同時購入必須です!!

冒頭からお互いのことをたぶん意識してるんですよね~
ちょこちょこ目があったりするとか。思わずニヤニヤしてしまいます。
そして中盤、理人が修司の作ったジビエの試食をする場面から
キス、そして修司が気持ちを自覚するまでが
もう何とも言えない萌えが凝縮されていると思います。
最後は…理人が気の毒で…

次巻でラストです。
理人はトラウマを克服できるのか、
レストランはどうなるのか、
修司と理人の関係は!?叶はどーする!?
問題山積みで3巻に続くです。

3

俺様攻めがへこたれる瞬間

本編をキュンキュン胸痛めながら読んで、あとがきで「そうそう、そこがツボなんだよ~!」と思わず高遠琉加さんに話しかけてしまいました。
いわく「俺様攻めが反省するのは楽しいですね!」
そう、楽しいんだよ。
キュンキュン心が痛いんだけど、快感でもある。
俺様攻めって「徹底的に貫く」か「途中思いっきりヘタレる」か、どちらかがあって魅力が増すと思う。たまに物凄く中途半端に「デレ」がくる俺様攻めがいるんだけど、私はそういうのはダメ。

二巻です。
受けの不器用な突っ張らかり方も、無防備な部分を覗くかれたときの弱さも、どっちも好きです。
吃音萌えなんていうと不謹慎なのかもですが、吃音が出るたびに可愛くて可愛くてめちゃくちゃ萌えてしまいました。こんな読者は私だけではあるまい。
なんとなく仕事の上では近づくようになって互いへの信頼関係も出てきた矢先の、この本のラスト近くにある怒涛の展開ときたらもう(涙)
並みの書き手なら、「受けは最初は嫌がってるが、途中から気持ちよくなって…」というBLの必殺技を繰り出して攻めの罪を軽減しただろう。そうしない高遠琉加さんが大好きです。

あと、高遠琉加さんの小説をレビューすると毎度のように書いてしまうんですが、文章が好きです。
たとえば攻めが恋心を自覚した瞬間の、

……負けた。やられた。もうだめだ、と思った。
 そのかわいくないところが、たまらなく──
「くそ、だめだ……」
 つかまってしまった。

ああもう上手いよー!
どんな書き方するかは作者さんのセンスで、たまんないですこの日本語の並べ方。
あと最後の二行も素敵。

 こんなに誰かを欲しいと思ったことはなかった。
 誰かを抱いて、死にたいと思ったことも。

3

怒涛の展開

前作でやっとスタートラインに立ったかな
と思われる修司と理人でしたが
今作で少しは関係が進むのかな?と期待して読み始めましたが。。。
理人は相変わらず壁を作ってて
ある一線より内側に修司を、というか他人を入れようとしないし
修司も、イロコイというより
“美味しい”という感覚を理解出来ないと言う理人に
心から「美味しい」と言わせようと必死になっているだけみたいだし。。。
なかなか一筋縄ではいかないようです。

しかし!
そんな彼らを引っ掻き回す「美女」、修司の元カノ・サラの登場で
理人の感情に変化が!!
理人の態度はどう見ても「嫉妬」なんですが。。。自覚なし。。。
修司の方は、そんな理人を可愛いと思っちゃって
やっと自分の気持ちがどういう種類のものなのか自覚するんですが。。。

それでも、理人の方も
料理に対する気持ちや、『ル・ジャルダン・デ・レーヴ』への思いに
少しずつ変化が現れて来ていたのに。。。

あんな衝撃の展開が待っていたとは!
理人にとってはすべての原動力だったことが崩れていったわけで
痛々しくて見ていられませんでした。
修司も同じ気持ちだったはずなのに。。。

今作では、ここで続いてしまって
理人が修司の取った行動を本当はどう感じていたのかわからないのですが
せっかくここまで積み上げてきた2人の関係が
ややこしくなってしまった事は間違いなさそう。。。

美女と野獣と紳士に翻弄されてボロボロになっている理人ですが
読者はそんな彼らに翻弄されまくりで心が悲鳴を上げそうです。
早く先を読まなければ!

7

多角関係か?

漸く、2冊目を入手することが出来ました^^

3冊目を1番最初に読むという暴挙に出てしまっているので、これで理人の困惑・混乱ぶりの謎を解くことが出来る!と、意気込みは満々で読み始めました。

1冊目でも語られていた理人の過去ですが、更にディープに語られていて、理人の心情を思うと気の毒としか言いようがありませんTT
それでも、少しづつ食事をとるということに心が開いていっていて、即ち久我への気持ちの傾き具合を表しているのではないかと思いました。

調理場で久我の作るビジエの見学&試食のシーン  久我が理人への気持ちを自覚する場面では、後半のベッドシーンよりもゾクゾクしてしまいました><

久我の元カノのサラ、実は理人の足長おじさんだった叶部長、レーヴのスタッフと、色々な輪が組み合わさってロンドを奏でているかのような印象でした。

2

美女と野獣と紳士に、かき乱されっぱなしのディレクトール

前回理人の過去がほんの僅かに明らかになったのですが、
今回はもう、理人の過去の痛い部分がさらに明らかになります。
理人がひどく可哀相な2巻でした。

美女はサラ、野獣はもちろん久我、紳士は叶…であってます??
この3人が理人の心をかき乱してくれます。
サラは久我の元カノであり、フランスのレストラン評論編集長。
久我に度々会いに来るだけでなく、久我を引き抜きにかかったりと
理人の心は揺れまくり。
久我にいたっては相変わらず理人の心の中にズケズケと入ってきては
彼の一番痛いところをグサっと刺してきます。
しかし理人の過去を知った久我は以前のような喧嘩腰ではなく
優しさも入り混じった複雑な態度で理人に接してくるので
理人はさらに動揺するのです。
そして叶。
今回理人を一番乱したのはこの叶と、「あしながおじさん」の正体でしょう。
叶は紳士面して腹の奥では何を考えているのかわからない人なんですよねー
一番タチが悪いように思います。
そして「あしながおじさん」。
彼の正体を知った理人は混乱に陥ります。
レストランを、父を、憎み続けていたように思える理人ですが
実は誰よりも孤独を感じており、いつも見守っていてくれる「あしながおじさん」に父を重ねてみていました。
しかし――
まさにここは理人が崩れ落ちてしまいそうでした。
理人の今まで築き上げてきたものが、ガラガラと音を立てて崩壊するようなカンジでした。
ずっと蓋をしていた過去。みじめな自分と向き合いたくなかったから。
そして、自分の孤独を感じたくなかったから。
一番見返したかったのは、過去のみじめな自分だから――
その過去が今、自分の目の前に差し出されたのです。
…ちょっとこれは……理人、可哀相すぎます。
誕生日に呟いた「生きてて嬉しかったことなんて一度もなかった」という台詞も胸に突き刺さります…
そして久我の暴走も…
わからなくもないのですが、確かにアレは「絶対に言ってはいけない言葉」でしたよね。
次巻でどうなってしまうのか、気になって仕方ないです。

久我といえば、今回理人への想いを自覚したのですが
この恋に落ちた瞬間がめちゃくちゃ可愛いんですよ。
女にモテるわバイセクシャルだわで、恋愛経験は豊富だと思うんです、彼。
しかしこんな純粋な恋は今回もしかして初めてなのでは…?!と思うくらいの純情っぷり。
いつもの俺様な態度とのギャップがまた惹かれます!!
今回彼の告白ともとれる「いつか絶対美味いメシ食わせてやる」が胸にクリーンヒットいたしました!!
ステキすぎるよ、久我!!

さぁ次回でレストランも最終章!
亀裂の入ってしまった理人と久我の仲は、無事修復できるのでしょうか?!
というか、3巻の帯のセリフ…
今のこの二人からは想像もできない言葉なんですが…w
そんな二人を見守りたいと思います!

4

は・はやく・ぞくへんを・・・

タイムリーに読めばシチュエーションもバッチリの時期だったんでしょうが、積読しちゃったのでクリスマスはとっくに過ぎてしまいました。
前巻のあらすじをほとんど忘れていると言う体たらく・・・なのに、ありがたいことにそれ程説明くさくない程度補足されていて、大体思い出せました。

レストラン経営はどうにか軌道に乗ってきたものの、シェフ・久我とディレクトール・理人の関係はギクシャクしたまま。
ジビエ料理の過程を見て卒倒しては介抱され、自分の食事の管理がなっていないと無理矢理食べさせられ、理不尽に感じながらも久我を頼りにしている理人ですが、久我の元カノが登場し心は揺れ動きます。(私は、“美女”はサラさんのことだと思ってました。)

また、ひょんなことから「あしながおじさん」の正体が判明したことで、別の部分の心が壊れそうになり久我に慰められるがままに体を開くのですが・・・えーっ!ここで終わり!?確かに一言余計でしたが、久我が可哀想かも!

センテンスごとに目線が変わるので、時々誰がお当番なのか考えちゃうことがありましたが、その割には特に読みづらいわけでもなく、各登場人物が満遍なく活躍してくれているのでまあいいかなと思いました。

2

藤棚

作者がブログで「『美女』は新キャラ」と仰っていたので。
やはりサラさんが『美女』だと思いますよ。

3巻は3月発売予定でしたが、4月に延びちゃったそうです……

美女と野獣と紳士

楽しみだった愛と混乱のレストランの続編!!
ああぁぁーやっぱり好きだぁぁ(*´Д`*)
とある高級フレンチレストランのシェフ×総支配人のお話です!
一筋縄にいかないところがもどかしくもおもしろいポイントですな。
次でとりあえずこの二人の話は完結だって~
ラブラブになれる日がくるのか想像もできないけど笑
今回はいろいろ進展もあったし、ラストが気になるところで終わっているので続きが早く読みたぁーいvv

高遠さんいいなあ…
次は「天国が落ちてくる」を集めようかと思ってます!

2

待望の第2巻

待ちに待った2巻!
きっとメインカップルは今回ラブラブに……と,期待に胸を高鳴らせて本を開いたのですが!
理人の心は相変わらず泣いているし、修司は暴走。
お互いに意識はしているものの、言葉が足りなくて。上手くいきません。

良い雰囲気になっても、また後戻り。
一歩進んで二歩下がるような修司と理人の関係に、
最後までハラハラ・ドキドキさせられました。
紳士(叶部長)が穏やかな食わせ者で、今後二人にどう絡んでくるのかも気になります。

そして今回は『ここで終わりなの?!続きはいつなの!?』と、
読者にはかなり酷なところで終っています(笑)
予定では次(3巻)で完結らしいのですが、どのような結末になるのか。
全く予想がつきません。
とにかく少しでも早く、3巻を出版して頂きたいです。

4

久江羽

コメントいただいたのにお返事が遅くなりました。

サラさんは今後も出てきてかき回してくれるのでしょうか?
足長おじさんはいい人のままでいてくれるのでしょうか?

4月を待つことにします。ありがとうございました。

いよいよ本当に『愛と混沌』な感じに。

美女は理人、野獣は久我、紳士は叶、ですよねやはり(笑)

理人が卒倒する場面を見て、「お姫さまだ~v」と妙に浮かれてしまった私。
理人はお城を失ってさまよう姫、久我はさしずめ荒野かサバンナを統べる王…。(あくまで個人的妄想です)

理人はゴルドに置き去りにされてからずっと、途方に暮れてさまよい待ち続ける子供なんですね。
彼の深い孤独や、縋っていたわずかな希望が打ち砕かれるのを見るのは、とても辛かった。
ゴルドが欲しかった本当の理由は、多分、父を今でもそこで待ち続けてる、待ち続けたい理人がいたからだろう。

壊れてしまったあとに、新しく何かが生まれるという希望もあるけれど。
一般的な話ですけど、深い深い傷を癒やすのは、優しく包み込むことでしょうか、荒々しく攫われることでしょうか。

次がまちきれないー。
久我は反省し続けてるんでしょうか(笑)
理人をまるでウサギのようにさばいてしまいました。
次が終わりの予定らしいので、久我だってやってくれるでしょう!
だが、久我の元恋人も、まだまだなんかやらかしそうで嵐の予感。

まちきれないと言えばイチの話は別に一冊になるらしい。
こっちも楽しみ~。
デカくて寡黙な攻大好き。

4

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