堕ちる花

ochiru hana

堕ちる花
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神39
  • 萌×234
  • 萌47
  • 中立6
  • しゅみじゃない3

--

レビュー数
20
得点
478
評価数
129
平均
3.8 / 5
神率
30.2%
著者
夜光花 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
水名瀬雅良 
媒体
小説
出版社
大洋図書
レーベル
SHYノベルス
シリーズ
堕ちる花
発売日
価格
¥860(税抜)  
ISBN
9784813011798

あらすじ

兄弟というのはそれほどいけないものだろうか?? 大学生の磯貝誠は、異母兄で人気俳優の尚吾とふたり、故郷である四国を離れ、東京で暮らしている。過保護なくらいに誠を溺愛している尚吾と、弟でありながら兄を守りたいと思っている誠。ふたりはまるで恋人のように仲のいい兄弟だった。そんなある日、誠のもとに幼馴染みからハガキが届く。それがすべての始まりだった…… ずっと押し殺してきた想い。兄弟として越えてはならない一線。故郷に隠された忌わしい秘密とは…!?
出版社より

表題作堕ちる花

腹違いの兄,人気俳優
大学生,尚吾の弟

レビュー投稿数20

内容も萌えも◎

評価タイトルの通りです。
内容はすごくミステリーかつサスペンスでした。
誠の故郷である村には鬼食い沼という沼があり、そこには決して近づいてはいけないと言われてきました。
しかし誠は上京してきて、たまに鬼食い沼の夢を見ます。と同時にそこで神隠しにあって今も行方不明な健太が死体となって誠の夢に現れます。
もう村とか沼がでてくるあたりちょっと怖いですよねw
誠の幼なじみの愛理と八尋も変な夢を見るらしく、誠は健太の謎の失踪や夢について探っていきます。
もうドキドキしながら読んでましたよw

内容はちょっと重いですが兄弟萌えやばかったです(*´д`*)
兄の尚吾が弟の誠溺愛なのがよかった。
もともと仲が良かったのでそこまで違和感はなかったです。
誠が「にいさ…っ」って喘ぐのに萌え…!改めて兄弟萌えに目覚めましたw
ビジュアル的にも俳優でかっこいい兄と可愛い弟がかなりツボでした。水名瀬先生の絵がぴったりでしたね!

最後はちょっと泣けました。
BL抜きだったらあの最後はすごく切ないというか痛かった。
内容もとても良かったですし、兄弟にかなり萌えました。夢中になって読める作品だと思います。
なので文句なしの神評価で☆

7

兄弟♪♪

大好きな夜光花さんの、しかも兄弟もの!!
すっごく期待して買いましたが・・・大正解でした!!!!

ある異母兄弟の話。兄・尚吾は芸能人、弟・誠は専門学校生でごく普通の
生活をしていた。とある日誠は友人とともに故郷の村に帰ることに。
村には古くから鬼喰い沼と呼ばれる立ち入り禁止の沼があるのだが、誠たちはあることを確かめに行くことになってしまった。
しかし、進むにつれおかしくなっていく友人たちと誠。
鬼喰い沼の奥には鬼喰い花という幻覚を引き起こすような植物が秘密裏に
栽培されていたのだった。
なんとか尚吾に助けられ帰れたものの、花の影響で興奮状態になってしまった誠を見て尚吾は・・・。

この後はご想像通りなんですが、尚吾は罪の意識から誠を避けるようになってしまい、誠も色々悩んだりとぎこちない関係が続いていくわけです。
でもやっぱりお互い好きだってことで結ばれます(●^o^●)
ただこの禁忌を犯したことが二作目、三作目と影響してきてとても
引き込まれる作品です!!!

エッチ:★★★★☆  夜光花さんなのでエロは保証できます 笑
水名瀬さんの絵もすっごくきれいで素敵です(*^_^*)

5

サスペンスもラブもほどよい感じ

花シリーズ、3冊まとめての感想です。
(異聞シリーズ、かくりよも含めて花シリーズとするのかもしれませんが……)
ガチ兄弟もので萌える作品を読みたいと探しているときに見つけたこの作品。
兄弟萌えにサスペンス要素はいらないっ!ということで、その時は除外しました。
が、夜光花作品ということで今回購入。
※今、夜光花作品を読みあさっている所です。

兄の弟への執着具合、弟の天然煽り具合、 かなり、好みです。
兄弟であるがゆえの葛藤もしっかりと描かれてます。
これ、私の中で兄弟ものの萌えポイントの1つです。

サスペンスも、読ませてくれるレベルでありながら、ちゃんと兄弟ものとしてのラブも押さえていて萌えさせてくれます!
ほどよいバランス!!
ショボいサスペンスや萌えきれない兄弟ものなんかじゃありません!

ちなみに『かくりよの花』の最後にその後の二人&沼がちらっと出てきます。

ところで、兄弟ものって芸能人設定多い気がするのですが、たまたまかな?
『二重螺旋』とか丸木『兄弟』とか……って、それだけか……。

0

おどろおどろしいけど面白い

三部作の一作目です。
夜光さんの作品ですが、痛い系でなくおどろおどろしい路線ですね。


受けは大学生の誠。
田舎を離れ東京で兄と二人暮らしをしています。

攻めは異母兄の尚吾。
俳優として人気を博し、誠にも不自由ない暮らしをさせてやれています。


ある日、田舎の友人から誠へ一通のハガキが届いたことで、封じられていた事件が動き出すというものです。
ふたりの田舎は過疎化が進み、いかにも!といった雰囲気の村。
怪奇小説のような作りでありつつ、しっかりBLなのが夜光さんの素晴らしいところですね。

とにかく、尚吾の誠への執着がすごい。
ヤンデレってこの人みたいなことですか?
最初は田舎にあるいわくつきの沼での出来事がきっかけで、尚吾は誠を抱いてしまうのですが、そこからもうブレーキの壊れた車ですね。
止まりません、尚吾。
ただ、これがシリーズ作品の強みなのか、ストーリーとえっち、両方充実させられるんですよね。
もちろんBLですからえっちも必要ですが、内容がナイヨウな感じじゃ途中で投げたくなりますし。
この一冊でもとりあえず完結できてはいますので、試しに読まれても良いかもしれません。
続きを読むのが楽しみな一冊でした。

6

わぁいライトな兄弟物!

とても楽しく読みました。

とある僻地の、過疎しきった村の因習が、この作品にミステリーともホラーとも言える要素を打ち出してきます。
とはいえ、自分が予想していたほどには、その因習にどっぷり、という感じではなかったかなあ…。
ありがちなストーリーしか想像できなくてあれなんですが、「忌避していた故郷の村へ仕方なく帰省した兄弟が、村からふたたび出ることを許されずにうんぬん」みたいな、出るに出られない、閉ざされた濃い空気、を予想していたため、わりと気軽に東京と村とを行き来してしまうライトな展開が、ちょっと物足りなかったのかもしれません。

ただ、そのどろどろしきらないライトさが、兄弟の近親相姦ラブのほうへは良い?影響を及ぼしていた気がします。
あらすじ冒頭にもある「兄弟っていけないことなのか」みたいな葛藤は、ほとんど言葉だけでした。作中、まるきり禁忌感はありません。そりゃきっと当人たち(特に、兄の尚吾)は真剣に思い悩んだのだろうけれど、その懊悩が読んでいる方からは想像しきれないというか…。
もうまったくフラットに、『萌え要素』としてしか機能していないな、と。(笑)

あまり濃ゆい近親相姦は許容範囲外だぞ、な自分は、そんなふうにライトに楽しめる兄弟物はほんとに、嬉しかったです。(*´∀`*)

夜光さんはこれが初読みだったのですが、なんというか、変な話、腐仲間の萌え語りが一冊の本にまとまりました、という雰囲気の文体で、描写というよりは、「こういうのがいいの!」っていう思い入れや、「これが萌えるよね!」な語りをうんうんわかるーって読んでいる、みたいな…。

うん。楽しかったです。

ものすごい個人的な感想を言ってしまうと、理想の「受けの喘ぎ方」がみつかりまし、た…!゚+。(*´∇`)。+゚

漫画では、台詞ではなくても、書き文字で喘ぎっぱなしとかはあるんですけど、小説だとさらにこう、あんまりストレートに喘ぎだけで「」台詞にはならない、というか…、
うーん。
たいてい、ちょっと息の上がった感じで攻めと会話してたり、攻めの言葉攻めに反応して「ちがっ…あぁっ」みたいなのだったりで、ええと、それはそれで雰囲気は伝わるし、想像もできるからいいんですが、
もっとあんあん言ってもいいんだよ?(´・ω・`) 
…というのが本音だったんですけど、ほら、この、誠くんがね…!
あんあんひいひい、鳴くよね…!*゚。+(n´v`n)+。゚*

すっごい楽しかったです、可愛いしほんとにー!(きらきら)

あとついでにマニアック?なことも言ってしまうと、あの、せっかくの喘ぎ声もカタカナでアアアアって書かれてしまうと、色気もそっけもなくてうるさいだけにしか読めなくて(すみません…)。
なので個人的にほんとに、誠くんの「ひらがな+…+っ」の喘ぎ声が、やわらかくて可愛くてたまりません。

その誠くんに加えて、何回ヤっても足りない系絶倫攻めな尚吾さんがまた良い感じに長々とコトに及んでくれるので、ああもうほんと、とてもえちが楽しい作品でした。

知らずにこの作品だけを購入しちゃったのだけど、実は(?)3部作とか!
わぁあい!

4

流石です・・・読ませますね

最近になってこの作家さんの作品を読み始めました。
初めて読んだ時もそうでしたが、BLだけにとどまらない世界をお持ちですね、この作家さんは。
ミステリーとかちょっとホラーっぽいものに一層の魅力を感じます。
この作品も兄弟間の禁断愛という要素の他にミステリー感も一杯で、その謎を追いたくてお話に入り込んでいきました。
BLの要素ももちろん魅力的なのですが、日本的なちょっと背筋がひんやりする怖いお話を好きな方なら一層楽しめる作品だと思います。
恋愛面に関して言えば、序盤から弟を溺愛している兄の様子から、これは意外と簡単にカップルになるのか?と思いきや、それを裏切る兄のヘタレさとか、そこでちょっと切ない場面とかが良かったです。
弟の方がそこで男前だったり、潔かったりするのもよかった。あまりなよなよした女っぽい受けは好みでないので。
タガが外れた後の兄の強引さというか、獣な感じ(笑)も好みです^^。

4

悪夢+秘密+禁断愛

きました!夜光花節。
つまりはエロとホラーの融合的な。
まず表紙から妖しいケシの花。
近寄ってはいけないという伝承のある「鬼喰い沼」。
そして禁断の「兄x弟」の関係…!(私は近親は基本苦手なのですが、異母兄弟なので一応OKです)

人気俳優の兄・尚吾と東京で同居する誠。
誠は、故郷の四国の村で子供の頃「神隠し」に遭ってそれきり行方不明の友達・健太が沼に浮いている悪夢を時々見ていた…
という出だしからしておどろおどろしい。
ですが、その真相は(私には)思いもよらないものでした。怖いのは鬼でも沼でもなく、人なんですね。その分、よりゾゾっと!きました…
勿論、遂に欲望に負けて弟を抱く兄、許して兄の愛撫に感じる弟、2人のラブシーンはこってり!

オカルト絡みのサスペンス、村の秘密、悪夢、禁断の愛、全てがバランス良く、スピード感もあってゾクゾクとした面白さです。

3

やっぱり面白いなー

お話に関するレビューは他のお姉さま方が書かれてるので、
AND レビューなしに読む事おすすめしたいので、
以下、あんまり今作のレビューになってないかも…
すみません。

最近あまり夜光花さんを読んでなくて、久し振りに今作を読みましたが、
やっぱ夜光花さん、上手いな〜と思いました。
ミステリーものの作品。
BLでミステリーというと、なんというかBL度が高くて、まぁそれなりにミステリーと言いますか、
BLファン喜んじゃいますみたいなものが土台でその上にミステリーあります、みたいなイメージが強い。
なんですけど、なんというか今作はちと違う。
今、レビューをいざ書き始めると、濡れ場はしっかり書かれてたし、禁忌代表の兄弟の恋愛もので、
BLファン喜んじゃいますの要素たっぷりなんですけど、
なんというか臭くてねっとりして近付きたくない水に素足で立っているような冷たい気持ち悪さがお話全体に広がってる。
けどなんというか不快感がない。
綺麗とも違うんだけど、妖しさもあるんだけど、なんかさらっとしてる。
女の執念が絡まないからですかね。
BLだからかな。
そのBLだからこそ出来るこの微妙感を上手く使ってるんだなー、文章とか世界の作り方が上手いんだなー、きっと。
あくまでミステリーが土台でBLだからこそのドライ感があって、読んでて面白かったです。
なぁんて、夜光花さんファンだからの贔屓目も手伝ってか、偉そうに、改めて思っちゃいました。

過疎化が進む鬼沢村。
陰気にひっそりと存在する村の狂った常識。
その中で子供達は、野山で遊んでご飯も食べてた普通に育ってきて、
またその両親は今も普通に暮らしてる。
お父さんは朝出勤して、お母さんはお皿洗ってお洗濯してと普通に。
そんな中で村の狂った常識を「もうあんたも聞いたと思うけど」なんて食卓で言えちゃう日常感覚。
誰がどう考えてもおかしい、人の死に方も悲壮感なくただの日常。
しょうがないみたいな。
怖いよりも違和感がすーっと入ってきて、なんか哀しいような不思議な感じ。
八尋はどうなるんだっけな?
2作目読んでるんですけど忘れてしまった。
今から読むのが楽しみです。

可愛くて微笑ましくてっというハッピーもの、
涙なくしては読めませんというせつないもの、
男のロマンやのう〜という刑事やヤクザもの、
というのじゃない気分の時にいいなと思いました。
あー、忘れてた、夜光花さん。
また夜光花さんを読むのが再燃しそうです。

1

禁断の兄弟愛<サスペンス

萌萌。(MAX:萌萌萌:神に近い)
美形人気俳優deブラコン兄さん・尚吾×純粋培養かわゆい系美形意外と大物?弟・誠の、異母兄弟もの。そしてそこは夜光花さん、禁断の兄弟愛とサスペンスを絡めてサービス満点。面白うございました。
近親相姦は3時のおやつ並に大好き、弟攻めも読むけどやっぱり兄弟ものは兄さんに攻めて頂きたい……!
そんな腐女子(私)にとって兄攻めが3冊も読めるなんて。ありがとう夜光花さん、ありがとう大洋図書!と感謝しつつの拝読タイムでした。

故郷を離れ、東京で兄との二人暮しを送る誠の元に届いた「十三年前の真実が分かりました。集まってください」というハガキ。まるでパンドラの箱を開けてしまったかのように、物語は不穏な動きを見せます。
十三年前に消えた幼馴染み、繰り返し見る夢、故郷を異常に嫌う兄…。

兄×弟にあるまじき誘い受けという(厳密にはちょっと違いますが)反則技ですが、兄さん実はヘタレ属性で弟の方が根っこは肝っ玉という裏力関係なので、まあええじゃろと納得です。(←弟には最初怯えて欲しい腐願望があるもので…)
精神的に兄<弟というのもそれはそれでまたヨシです。

でもまこっちん(弟)よ、キミの恋心が一体いつそこまで育っていたのかちっとも分からんかったよ。笑
「兄弟だから駄目なの?」って、素ですんごい質問。兄弟だから駄目に決まってるじゃないかい。
そんな感じであっさり禁断の垣根を乗り越える弟……これで10年近く悩んだ兄さんの立場ないぞ。なんだかなあ~笑
夜光花さんの受けキャラは不思議な天真爛漫さというか、根っこで器がでかいというか、決して鬱病にはならないだろうな~っという芯の強さを感じます。

そんなまこっちんのおおらか性格とサスペンスにもっていかれて、近親相姦の醍醐味の禁忌臭がうっすいです。交換サインがでてるウチの玄関にある芳香剤以上に薄い。
近親相姦に並々ならぬ情熱を注ぐ私としては、そこが物足りなかった……!
タブーを犯すという背徳感が、周囲で起こる犯罪の恐怖と上手い具合に相乗効果……といかずに、負けてしまっている気がしました。
まあその分サスペンスモノとして面白さが上乗せされているのですが。

濃厚な背徳の香りに酔いしれたいという欲求には物足りなかったのですが、BL読み物としては大満足のシリーズ1冊目でした。
さあ、次巻は兄さんによるエロ祭りだ~~笑

6

兄弟ものはいいですね

兄弟ものです。が、サスペンス的な要素が前面に出てきているせいもあり、背徳感は思ったよりも薄いですね。過疎の村に根強く残る、人間のエゴが絡んだ因習。村の暗部と言えるそれが悲劇を生み出すという事態が重点的に描かれ、かなりダークな雰囲気を醸し出しています。
兄の尚吾は、そんな醜さが渦巻く村から弟の誠を引き離し、東京で同居しています。尚吾の過保護っぷり、兄弟べったりぶりが素敵。まだ想いが通じ合う前から、ちょっとしたスキンシップが頻繁に出てきて萌えます。尚吾兄さん、誠のことしか見えていないのが丸分かりで可愛い!昔も今も尚吾は、誠だけが大切で、誠が傷つかないことだけが重要なんですね。過去のエピソードを読んでると、尚吾がまだ少年の頃からいかに誠を愛しみ、守ろうとしてきたかがよく分かります。
でも、尚吾はヘタレでした。幼馴染みの葬儀のために村に帰った際、成り行きで誠と関係しちゃった後、尚吾は弟を壊してしまうのではないかという恐怖から誠と距離を取ろうとするようになります。おいおい、そこで逃げるのか、と思わずつっこでしまいましたが、ヘタレ攻め大好きな私には大歓迎です(笑)。少年時代からずっと誠への想いを必死で抑えてきたのだと思うと切なくて、尚吾がすごくいとおしく思えました。 
それに対して、誠は結構大らかで、自分の感情に素直ですね。「兄弟というのはそれほどいけないものだろうか」なんてすんなり兄弟同士の恋を受け入れてるし、積極的です。こっちの方が稀有なのかもしれませんが。↓でも指摘されてますが、誠があまり苦悩せずに兄との恋を受け入れている点は、背徳感を薄める要因になっているような気がします。これで二人とも深刻に捉えていたら、もっとダークで背徳感溢れる世界観になっていたでしょう。尚吾は、こういう誠の大らかさや素直さにずっと救われてきたんでしょうね。
エロは濃かったです。特に後半、想いが通じ合ってからの尚吾は、箍がはずれた観がありますね。尚吾って、幼い頃に母を自殺で亡くしていて、かなり屈折した部分があるんですけど、そうした屈折がエロにもどこか反映されているような気がします。
兄弟二人はめでたく結ばれるんですが、呪われた村の因習によって被害者が出ていることもあり、読後感は結構重いかな?誠の幼馴染みは、皆、不幸な路線をたどっていますしね。救われる者(尚吾・誠兄弟)と救われない者(誠の幼馴染み達)がくっきり分かれる結末になっています。こうした結末が偶然的なものとして描かれていたのが印象的でした(誠は「自分が幼馴染みのような末路をたどることもあり得た」と思っている)。それゆえに、誠にとって、村での出来事は単なる人事ではなく、彼の心に大きな虚無感や悲しみを残しているのだと思います。こうした呪われた村での出来事は、はたして今後の展開や二人の関係に影響するのか、とても気になります。

5

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