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ほんのり苦くてほんのり甘い、ラブ・アソートメント!!
立て続けに月村作品を読み返している最中で、「耳から恋に落ちていく」→「ツァイガルニクの恋の沼」→「ビター・スイート・レシピ」という順で読んできましたが……。
やっぱり月村さんの描く手芸orお料理男子って好きだなーと思いました。
(そして攻めがその趣味を否定せず、いいじゃん!!と言ってくれるの超大事。「嫌よ嫌よも好きのうち? 」も受けが手芸男子だけど、攻めがそれをバカにしてるのでアウト。)
ずーっと親の望む闊達な息子を無理して演じ続けてきたけれど、とうとう心がポキリと折れてしまった健太は、一年近く引きこもっている。
手芸店を営んでいた祖母が遺した店舗兼住居でひっそりと暮らし、遺された糸で目的もなくただひたすらにレースを編む日々。
そんなある日、レトロな佇まいを気に入った宇佐見という男が、ここで焼き菓子店をやりたいとやってきて……。
健太は、壊滅的に自己肯定感がないんだけど、それも仕方ないなーって思える。
おまけににーちゃんがちょいちょいやってきて、やいのやいのと五月蝿いっての!!
実は弟可愛さ余ってらしいけど、にーちゃんマジで黙っとれ!!って感じ。
2008年出版とのことだけど、(電子化は2019年なので、ようやく読めた次第)最新刊の「ツァイガルニクの恋の沼」と何か重なるところもあり(編み物男子)、ご自身が仰る「金太郎飴作家」というのがホントにそれだな&いつまでもこの作風でいてほしいわーと思いました。
月村さんの新作が読みたいなぁ。
とりあえず9月20日発売の小説ディアプラス秋号が「幼馴染特集(やったー!!)」で、巻頭カラーに月村さんのお名前があったので、絶対に買う!!と鼻息荒く待っているところです。
月村先生過去作品探索中で、こちらは2008年刊。お菓子話はとても嬉しかったですが、せつなさ寄りのお話で攻め受けともそんなに好きというタイプではなかったので萌にしました。お菓子話が好きな方や人生寄り道停滞中という若い方には良いかも。本編140Pほど+その続き130Pほど+あとがき。焼き菓子食べたくなるかもなのでご注意を。
大好きだった祖母亡き後、その家を相続し大学受験に失敗したまま引きこもっている健太。手芸品店を営んでいた祖母の見様見真似で、レース編みをして一日を過ごし、時折やってくる兄(歯科医)の苦言を何とかスルーしています。ある日、古い商店街にある、シャッターをずっと締めているこの店を「借りたい」と焼き菓子職人が言ってきて・・と続きます。
攻め受け以外の登場人物は
太一+夏子(受けの兄夫婦)、美緒(受けの中学時代同級生)、響(攻めの知り合い)ぐらいかな。お兄ちゃんがなかなか強者。
++ 攻め受けについて
攻めが超・陽キャラ。一度挫折しかけたのを乗り越えたからか、強いです。物おじせず、受けに歩み寄り少しずつお節介して、受けの心を開いて、引きこもりからの脱出を見守ってくれています。まあ下心ありなんですが、どん底まで沈んだ時に、このようにそっと助けてくれる人に出会えるのは本当に有難いと思うのです。
受けはとっても線が細い、ガラスのように優しげな子。叱咤激励しても逆効果な子っていますが、多分そのタイプ。なかなか難しいと思うのです、このようなタイプの方がもう一度前を向いて自分の力で歩いていこうとするのは・・・はあ。これからも色々傷ついて、一筋縄ではいかないと思うのですが、本当になんとか踏ん張って生きて行ってほしいなあ・・・ハピエンなんですけど、いつまでも心配で目を離せない感じでした。お兄ちゃんともしっかり良い関係をこれから積み上げていってほしいなあと思いました。
あまりキャハキャハ笑うタイプのお話ではなく、繊細な印象のお話でした。キーアイテムみたいにパイナップルのケーキが出てくるので、何か焼き菓子用意して読むと良いかも。
表題作と続編の2作品が収録されています。長さは半分ずつくらいです。
どちらも健太(受け)の視点で進んで行きます。
「ビター・スイート・レシピ」は、引きこもりの健太が住む家に、宇佐美(攻め)が店舗として貸して欲しいとやってきます。服、髪型、兄との関係…宇佐美の手助けにより、徐々に良いほうへ変わっていく健太。趣味のレース編みも役立つものに。そして恋人同士になっていく二人でした。
「セミ・スイート・レシピ」は恋人同士になったものの、キス以上進まない宇佐美に不安になる健太。そこへ宇佐美の元恋人・榊原が登場し…。前作ではライバルであった美緒に恋人ができていて嬉しかったです。宇佐美の「無駄を通り越してマイナス」に笑いました。
佐倉先生のイラストがぴったりの、ほのぼのとした作品です。
扉絵のちょこっとしたお菓子のイラストも可愛らしいですが、冒頭のカラーイラストの、跪いた王子様のような宇佐美と、驚く健太が素敵でした。
宇佐美が時々(度々?)放つオヤジギャグも、空気を読んではしゃいでみせる姿も、気遣いのできる大人として良いなぁと思います。
なにより女性キャラがよかったです。美緒はもちろんですが、兄の妻である夏子もさっぱりして素敵な女性でした。宇佐美との関係がバレても大丈夫だと思わせるような雰囲気に安心して読めました。
ただ、不満がひとつ。
宇佐美は健太に甘い&優しすぎ!気を遣いすぎ!健太にはその方が相応しいでしょうし、宇佐美としては「好きだから」なのでしょうが。最初からずーっとそうなのがちょっと不思議でした。宇佐美にニートや不登校だった弟がいるとか、もう少し説得力がある理由が欲しかったかなと贅沢にも思いました。
あと特筆すべきと思ったのは、巻末にあった、月村先生の「ディアプラス文庫一覧」です。1ページ丸ごと使って1作品を紹介するより、小さくてもコンパクトにまとめられたこの一覧の方が便利だし有り難いと感じました。これから他の作品にもぜひお願いしたいところです。
おばあちゃんの家で誰にも会わずに引きこもって生活しているケンタ。
フリーターではなく完全にニートの主人公です。
お金もそこそこあり、身体は健康でしかもまだ二十歳。もっと頑張れ!て言いたくなるキャラクターなのですが、頑張らないとというのは分かってるんですよね。
攻めの宇佐見は、ケンタの住む屋敷をテナントとして借りるパティシエです。宇佐見はケンタに頑張れなど言わず、「人には休む時間も必要だ」というまったりしたキャラクターでした。
歳が離れているからか、ケンタをベタベタに甘やかしてくれます。
ひたすら甘々でかわいいお話でした。
出てくる小物も焼き菓子だったりレースの編み物だったり、作品全体が可愛く優しい雰囲気につつまれている感じです。
前半は結ばれるまで、後半は恋人になってから寝るまでのお話です。
ライバルとして前半は女の子、後半は宇佐見の元カレが登場しますが、どちらも悪い人ではなくて好感が持てました。特に女の子は月村さんらしい、はすっぱでちゃっかりした女の子で、私はこういうタイプの子が結構好きです。
お話はゆるくまったりしているので抑揚がなかったのが物足りなかったかもしれません。途中からは、なんでこの子引きこもってるんだっけ?^^;て思ってきました。
あんまり主人公二人に大きな個性がない気がしたのも残念だったかも。
後半のお話も、恋人になったのになんで抱いてくれないのかな?という割とよくある悩みのお話だったので、同じ屋敷の下、引きこもりの大家さんとパティシエという特徴ある設定をもっと活かした展開だったらよかったと思います。
辛い展開はないので、ひたすら甘やかしてくれる年上の攻めが見たいときにオススメです。
とてもまったりできる作品だと思います。
好きな台詞は
「もしも真っ当でいい人間しかモテなかったら、
世の中あぶれ者ばっかりになっちゃうでしょ。
恋愛感情ってもっと複雑で不思議なものじゃないかな」という攻めの言葉です。
受験を失敗してひきこもりになった受けと
自分の店を構え、いつもキラキラしている攻めの話です。
受けがレース編みが得意で、暇潰しに作っていたものを攻めがお店で使わせて貰ったり、
付属品として付けたりと大活躍でした。
こういった乙女らしい趣味を持った受けが大好きなので
萌えさせてもらいました。攻めの焼き菓子を作る才能も、職人が好きなため
素晴らしいと思います。話の流れもほのぼの甘くて癒されます。
お兄さんのきついことを言うけれども
その実、弟のことを考えてて、甘やかさない厳しい愛情表現が良かったです。
攻めが甘やかしてくれるので、そうやって評価してくれる兄の存在は貴重だし
自分のためにもなると思うんです。
この攻めは甘すぎるし、寛容なので、これくらいのさじ加減で
丁度良いんじゃないでしょうか。
あることをきっかけにズルズルとひきこもってしまうことになった健太。
そんな健太の住む場所の店舗スペースを借りたいという宇佐美が現れて…。
自分の殻に閉じこもった健太が宇佐美に出会うことで引っ張りだされていくようなストーリー。
宇佐美の方が年上で大人なのに、言動とかがどこか明るく軽い感じで憎めない。
これまで避けてきたような局面も宇佐美に触れることで少しずつネガティブからポジティブへと変わっていけるような。
ある意味、健太の成長物語だったのかな、とも。
恋愛面での揺れ動く感じはすごくピュアでかわいくていいなぁ。
宇佐美の元カレの飄々とした感じも好きです。
親身になってるのかただ単に好みだったからだけなのか。
それでも、ちゃんと引くところは引くというか、そういう面ではあっさりしてる感じとか。
健太の兄の存在は最初の方とかかなりキツく映ったりもしたけど、宇佐美が言うように愛情の裏返しだったのだと思えば、後半の展開とかなかなかかわいいお兄ちゃんだったような気もします。
2人の恋がゆっくりと育っていけばいいなーと思います。
…なんだかんだで、最終的には宇佐美の方が尻に敷かれそうな気がするのは私だけ?
大好きだった祖母を亡くしたことがきっかけで引きこもりになってしまった健太。
元は住居兼店舗だった祖母の自宅でたった一人レース編みをする毎日だ。
ある日代わり映えのしない生活をする健太の元に一人の男がやってきた。
宇佐見と名乗る男は、健太の家を間借して焼き菓子専門店を開きたいと言うのだが……
菓子職人×ひきこもりの青年。
家族へのコンプレックスと、受験の失敗、祖母の死が重なってひきこもりになってしまった基本ネガティブでマイナス思考の主人公が陽性の攻に惹かれていく過程が自然で安心して読めた。
はじめのうちは、夢に向かってがんばっていて顔よし、性格よしでどんなパーフェクト王子様やねんって思っていた攻が後半下ネタ発言を連発しだすあたりでああこの人も普通の人なんだと妙に安心した。
ほどよい葛藤成分とぐるぐる具合でさらりと読めます。
しかも出てくるお菓子がまたおいしそうなんだ。
甘いモノが食べたくなる一冊でした。
話はちゃんと進む。
基本、恋愛のやきもきって、
黙ってないで何とか言えば、こんなに拗れなかったのに、、、
って事を、ああだ、こうだって書き連ねる物だけど、
登場するのが、あまりにもしゃべれない攻め様だったりすると、それはそれでストレスがたまる物で、、
育った家庭のせいで、失敗を恐れすぎて引きこもりになってしまった健太。
そんな健太は、一人で暮らしている亡き祖母の住居兼店舗に、ケーキ屋を開きたいとやってきた宇佐見の明るい強引さに接するうち、徐々に惹かれるようになっていきます。
この、宇佐見の、大人らしい、ちょっと強引で、ちゃんと言葉で説得しようとする姿勢がいいです。
言いくるめるんじゃなく、誠意を持って、言葉を相手の心に届かせたい、そう努力している所。
コミュニケーションが足りないばっかりに、すったもんだするのを、ハラハラ、ジリジリ見つめるのも恋愛小説を読む醍醐味の一つではあるけれど、
こうやって、じっくり、誠実に愛を育もうと努力するのを見まもるのもまた、恋愛小説を読む楽しさ。
エロヱローのニッチャグッチャで、色んな汁まみれのむせ返るようなのもいいけれど、
大事にしたい気持ちが空回りする、キスから先がなかなか進まない朝チュンだって充分おもしろい。
レースとケーキに彩られた甘い世界のやさしい物語。
佐倉さんの挿絵とも雰囲気ぴったりでよかったです。
まさに月村さん自身の書いたもので、ほとんど同じような設定で、似たような話を読んだことがあると思います。おかげで既視感ありまくりで、新鮮さ皆無。いくらなんでも、もうちょっと、どうにかならなかったのか・・
ディアプラスの月村さんの作品はほんわかしていて大好きです。
出てくる女の子キャラが嫌なやつじゃなくてよかったです。ライバルでもあり友人にもなれる関係って素敵だな、と思いました。
二人のラブや健太の再生、といった人間関係も面白く、ほろりとさせられる場面もありますが、私としてはメルヘンチックなアイテム描写に注目してほしい作品です!
タイトルのスイーツを始め、美味しそうなスイーツがたくさん出てきて今にも甘い香りが本から漂ってきそう(o・v・o)♪
健太の特技である、レース編みの細かい描写も物語りを引き立てます。
健太の繊細さを表しているかのように壊れそうに儚いものかと思いきや、
それがお菓子と共に使われることで生き生きと輝き出します。
出会うべくして出会う二人だったのかと思わせる上手いアイテム使いでした。