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byakuya no machi de ouji ha yodaka to yume wo miru

詳細な造船技術の知識と情報に裏付けられたストーリーは、恋愛の流れに程よい重みを与えてくれていて、それが大きな読み応えに繋がっているのは一目瞭然でした。
"フィヨルド"や"白夜"のワードから北欧あたりのお話だなと想像でき、かつての大航海時代のことやバイキングのことなど、海の覇権を巡って争っていたヨーロッパ諸国の時代背景を感じさせる物語からは、大航海への夢見るロマンが香ります。
そうした歴史の色味が漂うリアルの部分と、オメガバースのファンタジーの部分とがうまく調和されていることにより、壮大なファンタジーのドラマが深く強調されているのはこの作品の推せるポイントでしょう。
オメガバース作品だけど、そこまでオメガバース設定が主張してる感じでもなく、αやΩのバース性に左右されずに2人が惹かれ合う理由がしっかりと構築されている恋愛模様は非常に質がいい。素性を隠したワケアリの王子と男娼奴隷との愛の育みは下町の情景にすっかり溶け込んでいて、王子であっても奴隷であっても恋の前では皆等しい存在であることがジンワリと響きます(*´︶`*)
恋愛描写もさることながら、想像以上に造船や航海に関連する知識がしっかりしてるおかげで、BL部分に説得力が増すのも更なる読み欲に繋がりましたし、造船関連の情報量の多さには、作者さんのガチっぷりに平伏……。
桜部さく先生は、造船オタクか何かでしょうか?(笑)さりげなく入れてるけど、専門知識がめちゃすんごかったです。
背景描写の緻密さが恋愛の深みに繋がるストーリーをじっくりと堪能し、階級制度の無慈悲さや、国力衰退と上流階級への不信といった政情の不安定を解決に導く、最後は逆転満点のハッピーエンドとなる展開はまさにドラマチックでした!
王子と奴隷の身分差の問題、バース性の問題、また父親との確執と王太子継承の問題等を抱える両者の不安材料が全てクリアになっていくラストはスッキリの読後感。国も、彼らの未来も、これから明るくなりそうな余韻に包まれながら読み終えることができてホッとしました。
ただ、アレクサンデルの父にはもっともっとお灸を据えさせて欲しかったですね( ̄^ ̄)
今までアレクサンデルを酷く扱ってきた報いにしては、少し大人しめだったかなと。結局反省もしないまま王位には就いたままだけど、王太子であるアレクサンデルの方に実質の権力を移譲して、父王はポジションだけの存在に成り下がって欲しいです。アバズレの王妃も。
アホな愚王からなぜこんなにも聡明な息子が生まれるのかサッパリ謎でしたが、今は亡き元王妃の母親似で良かった。かつての先祖たちの矜持を取り戻し、国の発展と繁栄、国民を幸福に導く善王になってもらい、より洗練された国家づくりに努めてもらいたいと思います^ ^
世話焼きのエミルにフォローされながら、2人で幸福な人生の航海に赴いてくれることを願っています。
桜部さく先生の新刊、Xで情報を知った時から
「北欧風!」と興奮、発売を楽しみにしていました(ˊ˘ˋ* )
不遇の第一王子×娼館生まれの奴隷で街の用心棒。
身分差ある二人が恋を育む、ロマンチックな北欧(ノルウェー)風オメガバース
ファンタジーです。
男前受け大好きな方(自分含む)!
攻めを守ろうと人攫いに蹴りを入れ、娼館の仲間を守るため
身を投げ出して戦う(知恵も使う!!)男前な受けが、ここにいます…!!
自分のためではなく、大切な人たちのために奮闘するエミル(受)の姿が
刺さりました。
そして、初めは「もしかしてα受け!?」と読んでいて勘違いするほど
”健気(だけどひ弱)”属性に見えたサーシャ(アレクサンデル、攻)の見せるギャップ!!
もーーー、ここに、激しく萌えました。
海に囲まれた北方の国・ハイムル王国。
かつて「海の覇者(ヴァイキングがモデルとのこと)」たちが世を制した栄光の時代があったものの、それも今は昔。
王の怠慢により大型船の開発が遅れ、
他国との国力差が広がり衰退するばかりの国となっていました。
そんな中、αで第一王子でありながら王に厭われ
離れに幽閉されていたアレクサンデル(サーシャ)は、
日々密かに高速船の建造を目指し、勉強と研究を続けていました。
ある日、うまく自分の身代わりを立てて
離れを抜け出すことに成功したサーシャは
港町を訪れ、そこで娼館街の用心棒・エミルに出会いー
と始まる、身分差オメガバースの物語です。
なんといっても面白いし痛快なのが、
身分的には底辺の地位にいる奴隷のエミルが、
身分の高いサーシャをおおいに助け、力になり、
まさに”救世主”のように大活躍するところ!✧*。
今までずっと幽閉されており、街へ赴いたこともなかったサーシャは、
娼館街でカモとして狙われそうになったり、人攫いのターゲットになったり。
訪れるピンチを、小柄ながらも漢気溢れるエミルが救い
悪党たちを蹴散らす姿、カッコいい!!
で、一方の攻め・サーシャだって、決して
”守られてばかりのか弱き姫ポジ”…ではないのです。
武力ではなく、知の力を持って娼館の困りごとを解決し、
さらに意外な商才を発揮して、娼館の娼婦・男娼たちに利をもたらす。
可愛いけれど、なんだかちょっと頼りない系…?なんて思っていた(ごめんなさい)サーシャのイメージ、完全に覆されました。
血気盛んな用心棒受けと、知と商才の王族攻め。
正反対な二人が、穏やかに交流を深めていく様子がとっても微笑ましい・:*+.
高級菓子のトスカ(食べてみたい♡)一つを、
二人で分け合いながら食べる場面にきゅんとしました(◍°꒳ °◍)
エミル、エミル〜と、尻尾を振ってエミルに懐く
ワンコなサーシャが可愛くてたまらーーーん!
(でも体は筋肉ついてて逞しいとか、最高です✨)
娼館の屋根裏部屋で二人、夜空を見上げて語り合い
心と体を重ねるシーンも、ロマンチックで美しく印象的な場面でした。
で!
そんな二人の恋を阻む、身分差の壁。
サーシャがやんごとならぬ身分であることに早々に気付きながら、
はっきりその正体を知ってしまっては、”別れ”が決定的になるー
と、あえて目を向けず、束の間の幸せを噛み締めるエミルの姿が切ない...( ; ; )
サーシャからの身請けの申し出をきっぱり断り、
決別のため背を向ける展開には、この先どうしたら
二人は共に生きられるようになるんだろう…と不安と緊張MAXに。
この後の展開、サーシャ・エミル二人それぞれの戦い、
奮闘と決意と覚悟がまた、大きな見どころでした。
自ら主導して造った船で、どこまでも一途に
エミルを追いかけ、救ったサーシャも。
攫われ捕らわれた船の中で頭を使い、
諦めずに一か八かの策に出たエミルも。
どちらも本当に、とんでもなくカッコいいよ…!(あゝ語彙力)
物語序盤、猫背で自信なさげに歩いていたあのサーシャが、
堂々と父王と渡り合い、やり込める様、胸熱すぎます。
奴隷制度という国の恥ずべき点がそう簡単には解決されず、
長い道のりの一歩が見えたところで終わるエンディングもまた良かった。
悔しさ・やりきれなさは残りつつ、リアルな道筋を感じられた部分でした。
α×βカップルのお話かと思いきや…という展開には
ちょっとだけ力技を感じたりもしたけれど。
二人がにこにこ笑顔で可愛い子どもを抱き、
やがて家族みんなで船旅に出る…なんて未来が来たらいいな。。と、夢広がります。
番外編などで、その後の二人(と、愛すべき家族?)の物語が読めたら嬉しいな。
知性で戦う大型ワンコの一途な愛と、
北欧の街や食べ物の描写に心ときめく、
読み応えある身分差ファンタジー、とても素敵なお話でした(*´◒`*)