おおかみさんとひみつの愛し子~王冠の誓いと月下の花嫁~

ookamisan to himitsu no itoshiko -oukan no tikai to gekka no hanayome-

おおかみさんとひみつの愛し子~王冠の誓いと月下の花嫁~
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神4
  • 萌×20
  • 萌0
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
2
得点
20
評価数
4
平均
5 / 5
神率
100%
著者
かわい恋 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
yoco 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784403526398

あらすじ

王都に到着したゼノとユキハは病床の王に挨拶し、王城で暮らし始める。ゼノは王太子として精力的に活動を始め、やがて周りからの信頼を得るように。一方、ユキハは貴族の一部に王太子妃らしくないと陰口を叩かれながらも、持ち前の素直さと努力で王城の使用人たちに受け入れられていく。ゼノを敵視する第一王女の婿ユニスが不穏な動きを見せるなか、ゼノは次期国王となるための聖闘の儀の日を迎える。形式だけの闘技のはずが、ユキハの目の前で白狼となったゼノに危機が迫るが……? 白狼族の王太子×希少民族アレキサンドライト族の最後の男子、年の差ファンタジー・ラブ続篇!

レビュー投稿数2

ユキハの魅力に癒されました

yoco先生の描くユキハが本当イメージ通り!

純粋で無垢で、芯が強くて聡明で。王城に来て、クソな親戚たちに嫌がらせを受けて山育ちのユキハには不慣れで最悪な環境だけど、持ち前の健気さで真摯に対応していくユキハが神々しいです。未来の皇后だけに…笑

貴族や王族のルールっていうのが、ホントただの身分制の悪しき慣習にしか見えずウヘェ……でした。封建制って本来そういうもんじゃないんですけどね、何を履き違えてんのか王族どもめ、ただ立場と血だけを拠り所に偉そうにふんぞりかえりやがって。身内だから邪険にもできず、ユキハには散々な2巻でした。

王位後継者争いを問題として、ゼノやユキハには多くの試練が舞い込む今巻は、先にも言った無能な王やバカな娘たち、野心家の娘婿が邪魔ばかりけしかけてくるので、忍耐を持って見届けて下さい。
ユキハの優しさが使用人たちの救いになる一方、ユキハの行動が王族のルールでは必ずしも正当だと言えなくて、非常にもやもやっとさせられたりもします。
でもユキハのいいところは、持ち前の純真さと天然さ、素直さで上手く躱していくこと。無知であることが逆に武器になって、多くの人たちの懐に入っていく魅力がユキハにはあります。
場面によっては言葉遊びみたいにもなっていて、それが面白いんですよ。芋虫をとる下りには私もゼノ同様クスッとなりました^ ^

ユキハへの嫌がらせの多いストーリーですが、逆にユキハの魅力に迫る内容にもなっていると思います。
ゼノはユキハの一番の味方で、夫婦でアホ親戚たちの嫌がらせに立ち向かう夫婦仲の良さが微笑ましい。一番の敵が血縁者という無情な状況にも負けず、毅然とした態度で真摯に向き合う2人には好感度しかありませんでした。
15年前の事件の真相…アレキサンドライト族の村襲撃事件が明らかになり、何だか色々とやるせない気持ちにもなりますが、困難を乗り越えてこの国があるべき姿になっていく動きから目が離せなかったです。それと同時に、民を敬い慈しむ精神で国を治めていく変革の希望も明るい未来に繋がりました。

ゼノとユキハの子どもたちも最後には登場します^ ^
子どもたちがいてもラブラブな2人を最後まで堪能して下さいね。

0

たおやかな姿の、強くしなやかな受けに心奪われる…!20歳差ラブファンタジー続編

ああ…!『おおかみさんとひみつの愛し子』続編、最高でした。

白狼第二王子×アレキサンドライト族の生き残り、
37歳×17歳という年の差親子(義理)ファンタジー。

ゼノ(攻)の深い愛に萌え、ユキハ(受)の決意に心たぎり、
時間を忘れて読み耽ってしまった…

隠れ住んでいた森を出て、ついに二人が王城へ帰還、
ユキハ(受)を伴い城へ戻ったゼノ(攻)を待ち受けているものはー

という「王城編」です。

前作で結ばれた二人の夫婦(夫夫)愛、王位を巡る陰謀と争い、
たおやかな姿のユキハ(受)の中にある、しなやかな強さを感じさせるエピソード。

ハラハラドキドキと、甘い愛の密たっぷりのお話に酔いしれました。

まずなんと言っても、yoco先生の美麗すぎるイラストが!!
神がかっております...芸術です。
表紙も口絵も(この口絵がほのぼの可愛い♡)じいっと見入ってしまう…

人間姿の二人も麗しいけれど、個人的にたぎったのが
白狼姿のゼノが儀式で熊と対決するシーン。
横に描かれた泣きながら叫ぶユキハの姿が胸に迫る、
迫力あるイラストに圧倒されました。

お話の内容も、どこまでも胸熱です。

成熟すると夜は瞳の色が赤く変化し、満月の夜にだけ
男性でも妊娠可能になる一族・アレキサンドライト族の
生き残りであるユキハ。

10年前、アレキサンドライト族の村は盗賊によって
焼き滅ぼされ、ユキハの母も祖母も帰らぬ人に…
天涯孤独となったユキハを見つけた白狼族で第二王子のゼノは、
王太子の立場を捨てて二人で森へ隠れ住みます。

義理の親子として愛を育み、やがてそれが別の意味を持つ
「愛」へと変わりー

という前作からの、「王城帰還編」となる今作。


普段どちらかというと攻め重視の自分ですが、
今作は受け・ユキハの魅力に心奪われました。

何よりも胸打たれたのが、垣間見えたユキハの芯の強さと、思いの変化です。

ゼノのために、ゼノの足を引っ張らないように、
少しでもゼノの役に立つように…

と、これまで全ての意識が「ゼノ」へと向けられ、
ゼノ一転集中だったユキハ。
そんな彼が、王城で王族の態度に怯える使用人を見て
”助けたい”という思いに駆られ、「国と民のために力を尽くしたい」と
心から思うようになる。
初めて”ゼノ以外”の対象へと思いを向けるー

王族・ソフィアのドレスに水をこぼしてしまったポーリーンを庇い、
毅然と主張するユキハの姿は頼もしく、
そのしなやかな強さに魅了されました。

これ、王城に来たばかりのユキハと比べての
内面の変化・成長っぷりが本当に見事で…!

森の中でゼノと二人きりで育ち、人と話すことに不慣れで、
嫌味を言われても素直に”褒め言葉”として受け取るような
健気なユキハ。
その心の中に、いつの間にかゼノ以外への民へと目を向け
慮るような思いと決意が芽生えていたのですね…

ゼノのような強靭な体、力はなくとも。
ユキハ、とんでもなく強くてかっこいいよ…!

と、ユキハへの熱い思いで胸がカッと熱くなりました。

一方の攻め・ゼノもまたもちろん、文句なしに男前。
言われた嫌味をさらっと躱すスマートさや、
情熱的に愛を囁くシーンに蕩けました(*´◒`*)

と、攻め受け二人のキャラも魅力的なら、
王城でゼノを待ち受ける陰謀もまたハラハラの連続、
いっときも目が離せません。

最大の見せ場は、「聖闘の儀」のシーン。
白狼姿で熊と戦い、倒すことで次期王としてふさわしいと示すー
という伝統の儀式で、ユニスに仕掛けられた罠が…!

緊迫感・臨場感たっぷりの戦いの様子に息を呑みました。
先述のyoco先生のイラストがまた、
より場面をリアルに思い描かせてくれて…


で!

ここの”熊”との戦いが、作中で起こるあの事件と関わってたの!?

また15年前のアレキサンドライト族襲撃事件の真相・黒幕は
そういうことだったの!

と、中盤〜後半にかけての怒涛の展開に息つく間もなく、
ずっと心臓がドキドキ言いっぱなし。

パズルのピースがピタリとはまり、ザッ…!と一つの絵を描いてゆく
結末までの流れ、圧巻の読み応えでした…

そんな終盤の怒涛の展開でまででも星5つ、
圧倒的「神」評価なのですが。

この後今度は、ユキハの妊娠発覚、そして可愛い子供たちが…
という光の展開に嬉し泣き。

白狼姿になれないかもしれないー
と息子の行く末を案じるユキハに、
ゼノがかける力強い言葉が印象的でした

そうだよね…子どもの前に立ちふさがる壁を、事前に全て
取り除いてあげることが、真に子どものためとは言えない。

子育て経験のない自分も思わず何度も力強く頷いてしまうほど、
説得力ある言葉だったな…と思います。

困難を乗り越えて…の見事なハッピーエンドだけれど、
二人と子供たちのこれからも気になるところ。
まだまだ、この家族のお話の続きを見ていたい✨

受けのしなやかな強さと成長、二人の絆、
そして待ち受けていた陰謀を乗り越える様…

本当に見どころ盛りだくさん、圧巻の20歳差ファンタジーでした。

文句なし!の「神」評価一択です・:*+.

最後に一点、濡れ場(等)について。
前作に比べ、比較的今作は濡れ場も控えめだったような気がします
(でも蕩けるほど甘い...✧)

満月の日、月光を浴びて欲情する…という一族の特徴を
悪役に利用され危うく犯されそうになるも、実は!

という展開のカラクリも見事、なるほど!と納得でした◎

1

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