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孤独な魔術師に王宮騎士の熱烈愛!
koori no majutsushi ha oukyuukishi no ai ni amaku torokeru

……うん、とりあえずこの国がどうしようもないのだけは分かった。
氷の魔術師がいわく付きだとしてもだ。魔獣退治に駆り出して酷使した上、感謝の気持ちもが1ミリもなく、そればかりか処刑のきっかけを狙ってノクトがボロを出すのを待ってる国家って一体どうなってんの?
ノクトが魔獣を退治すれば、その手柄は国のもので、逆に失敗すればノクト個人の責任になるという理不尽さ。過去の氷の魔術師たちの悪評がノクトに背負わされて、失敗が許されない立場で常に前線に駆り出される国の無慈悲な扱いに辟易しました。
王宮に管理・監視されて自由のないノクトへの仕打ちは、まるで犯罪人扱いのようで最悪も最悪ですが、ノクト自身大きな魔力を使うと自分自身の身体に大きな負担になってのたうち回る副作用もまた最悪。すごい酷な運命を背負わされた主人公だなぁと心が痛かったけど、ノクトが孤児院で弟のように可愛がっていたセスとの再会で(当然イケメンとなって登場)、孤独な痛みが癒しへとシフトしていく救済エンドには拍手を送りました^ ^
そんなセスとの再会ラブは、弟のような存在だったところからの意識変化が見どころです。ノクトへの片思いを拗らせたセスの欲情をキッカケに、セスへの想いを開花させていく恋模様の行方を見届けていきましょう。
立派な騎士となってノクトの前に現れたセスの登場は偶然の再会ではなく、虎視眈々とノクトとの再会を狙っていたセスの執着にぜひ注目しながら読んで下さいね。
ラブ展開の道のりだけではなく、後半辺りからノクトへの理解者が増えて形勢が変わってくるのも楽しい読後感に繋がりました。
ただ。これまで国がしてきたノクトへの不誠実な対応が、周りの説得でどうにかなるものだったのかと思うと何だかスッキリしない。人権もない生活の強制、名誉毀損、風評被害に危険労働への駆り出しなどなど……国の功労者に対してまぁ酷いもんですわ。
王太子はマトモな人だったので、早く代替わりした方が良さそう。
ひとりぼっちだったノクトが最後にはセスや魔術師の仲間たちとワチャワチャにまみれて結構充実した日々を送っている姿にホッとしました。
セスとのラブ成就だけじゃなく、周りに忌み嫌われる存在ではなくなって枷のない自由な生活を獲得できたこともまたノクトにとっての幸せになったと思います。
失われた10年の時間を取り戻すべく、2人にはめいっぱい幸せになって欲しいです^ ^
笠井あゆみ先生の表紙が美麗すぎる〜!!
この表紙に惹かれて購入、拝読してみました。
笠井先生のXにあげられているラフ画、右側に”凍った噴水”と
説明書きがあったのですが、表紙タイトルにうまく
隠れてしまってる?のがちょっと残念;
とはいえ、煌めく蝶や白い鳩、後ろから優しく受けを包み込む
攻めの目線…全てが麗しいです。
餡玉先生の著作を読むのは『春告鳥は恋を運ぶ』に続いて2作目。
個人的には、しっとりした情緒のある「春告鳥〜」の方がより好みだったかな。
現代ものだった「春告鳥〜」とは違い、
こちらは溺愛攻め×不憫受けの再会ファンタジーです。
不憫といってもいきすぎた感じはなく、
攻めとの再会を転機に恋が進展、
能力に関する悩みもある人との出会いにより解決されてゆくー
という、安心して読めるハッピーファンタジー。
主人公・ノクト自身の大きな成長というよりは、
人との出会いによって良い方向に道が切り開かれてゆく感じなので、
ちょっとその点、大きな共感や感動、応援したいという気持ちを抱くには
やや薄味だったかな…?と思います;
受けを追いかける溺愛執着年下攻め×
皆から恐れられ、孤独を抱える「氷の魔術師」というCP。
数百年に一度現れ、国に災厄をもたらしてきたと言われる
氷の魔術師・主人公のノクト(受)。
魔力を抑え込むための腕輪をつけさせられ、
魔物討伐の時だけ体よく駆り出されて孤独に暮らす人物です。
そんな彼が王宮内で他の魔術師から揶揄され、
カッとなって魔力暴走を起こしかけた時、
助けてくれたのが王宮騎士の攻め・セス。
実は彼らは同じ孤児院で育った幼馴染で、
10年ぶりに再会を果たし…
と始まる、幼馴染×攻めの溺愛執着×魔術ファンタジー。
やっぱり、受けのことが大大大好きで追っかけてきました!
という攻めは良い…心が潤います・:*+.
幼い頃、魔獣に襲われた時にノクトがセスを庇い
立ち向かってくれた。
そしてその際ノクトは胸に今も傷跡が残るほどの怪我を負い、
”氷の魔術”を発動させたことで王宮に管理される魔術師となったー
二人にはそんなバックストーリーがあります。
強くなって、普通なら手に入らないであろう立場も手に入れて
(後になかなかの執念と計画性があったことが明らかにされ、
にんまり)、今度こそ自分がノクトを守る!!そしてその心も手に入れる!
と燃える攻めの、”恩返し”物語。
恩返しとはいえ、ノクト自身が強い力を持つ魔術師なので
守られる存在ではなく、戦闘ではその力を発揮し
魔獣を薙ぎ倒す姿が爽快でカッコ良い!
「共に戦える二人」というところが胸熱、ロマンを感じます(๑•̀ㅂ•́)و✧
ノクトの扱う”氷魔法”の描かれ方もまた、カッコ良いのです。
次々と地面から氷柱を出現させ、魔獣を突き刺すシーン、
映画を見ているかのような臨場感にワクワクしました。
戦闘で力を使うたびに体の痛みが増し、
限界に近づいているノクト。
膨大すぎる量の魔力を、今後どう扱い体を守っていくのか?という点、
その意外な解決法には「おおっ!」と驚きました。
唯一の女性キャラである隣国の王女・エレーナ。
なかなか大胆でやんちゃなところがあるキャラで好感が持てたし、
重要な役回りをしてノクトを救うことになる、名脇役でした◎
子どもの頃から、ずっとずっと好きだったー
と追いかけ続け、終盤、ノクトの大ピンチの際は颯爽と現れ
救ってくれる。
まさに理想の執着溺愛攻め、一途な思いがキラリと光る物語✨
ノクトの体についた傷跡を、そっと撫でながら始まる
優しい情事も、ときめきポイントの一つでした(ˊ˘ˋ* )