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Bad End wo mukaeta shujinkou desuga, hekichi gurashi mo waruku arimasen

すごく心温まる作品。最後までハラハラドキドキしますが、ラストでは全ての伏線回収されて感動のハピエンです。単話配信もずっと追ってて好きでしたが、今回上下巻発売して巻末の書き下ろしがまた嬉しい展開に!電子も紙も買ってホントに良かった!素敵な作品いつもありがとうございます。
ひー…すごい読み応えではあったけど、アルトへの畳み掛ける試練が多くて、なんだか心落ち着かない気持ちに襲われまくりの下巻でした。
最大の敵は魔瘴でも魔獣でもスタンピードでもない、人間なんだと。
国の最大危機を救った英雄に対する暴挙には、はらわたが煮えくりかえって仕方がなかったです。
前巻いいところで終わったところから話は進み、王都を魔素の脅威から見事に救ったアルトとフェリクス。闇の女神から課された課題も見事にクリアし、スタンピードも抑え込んで国に平和をもたらした一連の流れには息を呑んで見守りました。
普通ならここでヤッターの幸せエンディングとなるとこ。だって、闇の女神にも2人の仲を認めてもらい、これ以上の後押しがあるかよっていう終幕でしたから、やっと落ち着いて2人の恋愛に集中できると安堵していたら、まさかのまさかで2人の関係に試練を与えるピンチが訪れます。
これはアルトがグローセベルクに流刑された諸事情と深く絡み合っていて、1人の権力者によって全てが仕組まれていたことが腹立たしい。王太子でもどうにもできない権力構造は暴走の一途を辿っており、魔獣や魔素よりも厄介なのは人間の醜い執着心なのかもしれないと思うところでした。
闇の神殿捜索までは完全にファンタジーの領域でしたが、アルトの命が執拗に狙われる後半戦は完全に政治的事情の非ファンタジー。しかも、1人の上級貴族の思惑でしかなく、更に言うとアルトの存在に過剰反応してるに過ぎない妄想ジジイの突っ走り行動が全ての元凶なのです。
一難去って、また一難……。
フェリクスと結ばれることにこんなに多くの問題が孕んでいたのかと思うと、正直ゲンナリ。味方は多いが、何しろラスボスが厄介な人物ということもあり、フェリクスが辺境伯になってアルトとこの国を支えていく未来がこんなにも大変だとは思いもしませんでした。
ここからは、貴族と貴族の駆け引きが主。あんなにファンタジー色が強かった展開から一気にリアルの世界へ突っ込んでいく後半戦は精神的な意味でシンドいです。
何度も言いますが、アルトは国を救った英雄なんですよ。
国に平和をもたらした功労者を亡き者にしようとは、傲慢が過ぎるぜクソ侯爵……
そんな複雑な事情が露わとなり、後半は恋愛の低迷期に入ります。
2人が一緒になる未来のためには仕方がないことなので、彼らの愛が下火になることはないのですが、アルトが死んだことにされ、常に暗殺者に狙われ、1人で住む場所を転々としなければならないのが可哀想でね……この問題が早く解決してくれよと願わんばかりで見守りました。
ただ。こうした試練の期間に、フェリクスがグッと大人になって頼もしく立派になったことだけはピンチの功名と言っていいのかも。グローセベルクの後継問題も、中枢での存在感も、アルトとの明るい未来を期待してのことだと思えば、納得のラストエンディングではないでしょうか♪( ´▽`)
アルトとフェリクスの結婚を認めないジーサンが最後の最後に登場したときは、もういい加減にしとくれと思いましたが、そうした色んな壁を乗り越えてこそ真の運命の2人。上下巻合わせての壮大なドラマが素晴らしかったです。
わたし的にはフェリクスの兄ルイスと隊長フィンとのその後も気になっています。
いつか彼らのスピンオフが読めたらいいなと期待しています^ ^
下巻が読めるのはもうちょっと先かと思っていたら電子書籍サイトから入荷通知が来て、「この本はもう電子書籍じゃなく紙で買って手元に置くと決めてるんじゃい!(๑•̀ㅁ•́๑)✧」と慌てて通販で注文して、届いた日に読了しました。
下巻も怒涛の展開でハラハラあわあわしましたが、ハッピーエンドで良かった〜……!!
上巻で提示された色々な問題も全て解決して結ばれます。
まあその、全て解決するまでにアルトもフェリクスも大変な思いをするのですが……特にアルト。
頑張ったよ、アルト……!
エヴァリスとジュリアンのカップルも、ちゃんとハッピーエンドで良かった。
エヴァリスが一時的にアルトに傾いていたというか恋していたことを自ら認め、それをジュリアンにも言っちゃうもんだから、ジュリアンという婚約者がいながら何やってんだエヴァリス!(૭ ᐕ)૭=͟͟͞͞ ૭と思ってしまいますが、まあそこはゲームの強制力でどうしようもなかったのかな。
本来ゲームの中では、主人公「光の神子」であるアルトが結ばれるのはエヴァリスだった訳ですから。
でもそう考えると一層、フェリクスとアルトの愛がすごい。
アルトはゲームどおりエヴァリスを選ぶのではなく、自分の意思でフェリクスに恋をしてフェリクスを選び。
フェリクスはフェリクスで、ゲームの続編で結ばれる設定の「闇の神子」がいるのに、迷うことなく「光の神子」であるアルトを選ぶ。
離れ離れになっていた2年間も、その想いがブレることは全くない。
そしてやはり、イラストが本当に綺麗。
何なんこの綺麗で可愛いイラスト……上下巻とも表紙なんかちゃんと「絵画」として飾れるレベルやん( ˃ ⌑ ˂ )⊹⁺
元々BLは小説より漫画派だったのが、最近すごい勢いでBL小説を読みまくっていまして、しみじみと「いくら小説が主体とはいえ、表紙と挿絵って大事だなぁ……」と感じているので、この作品のように美麗なイラストだと本当にありがたい。
上下巻とも、小説自体もイラストも大好きで、何度も読んで眺めたい本になりました。