転生した兄上は三〇番目の兄上です

tensei shita aniue ha 30banme no aniue desu

転生した兄上は三〇番目の兄上です
  • 電子単行本
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神3
  • 萌×20
  • 萌0
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

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レビュー数
1
得点
15
評価数
3
平均
5 / 5
神率
100%
著者
司馬犬 

作家さんの新作発表
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イラスト
渋江ヨフネ 
媒体
小説
出版社
パルプライド
レーベル
ヴィオラ文庫
電子発売日
ISBN

あらすじ

――愛している、ロクス兄上。誰よりも、なによりも……貴方を愛しています

鳥人たちが暮らすバルヘシア皇国に生まれた、羽なしのロクス。
彼は、偉大な第一皇子ロクス・ベルトラムの転生者だった。
ロクスは、羽なしのせいで虐げられながらも、前世の記憶を頼りにひっそりと暮らしていた。

ある日、ロクスは国のお触れで、かつて弟のように溺愛していたベルムートが皇帝に即位したことを知る。
念願の再会に胸を躍らせるロクスだったが……。
「これで貴方が――三〇人目の私の兄上です」

なんと召集の目的は、復活祭のためにロクスの転生者を探すものであり、すでに三〇人もの候補者が名乗りを上げていた。
ベルムートと昔のように過ごしたいロクスは、自分が本物だと主張するものの、ベルムートはロクスに対して並々ならぬ思いを隠していて――。

拗らせた孤高の美青年×お兄ちゃん属性の転生した元皇子
再び巡り合った二人の愛の行方は――?

レビュー投稿数1

1/30の真実

これはニュータイプのファンタジー転生BL!
これまでに読んだことない展開と面白さが病みつきになる逸品です。

お兄ちゃん候補がまさかの30人も。本物1人に偽物が29人ひしめき合う争奪戦に、どんなストーリーを迎えるのかワクワクしました。
シンデラのお話みたいに、この靴が入る人がホンモノです…みたいな単純な話で済む話ではありません。兄のハートを持つ者を選ぶのですから、真偽眼がとても大事になってきます。
本物の兄はどの候補者か。そして、本物の兄は俺だ!のすれ違いが、うまく噛み合わなくてやるせない思いでいっぱいでした。元自分の護衛の側近2人にも接触を試みても、あーハイハイあんたも偽物でしょ、みたいな感じで真剣に取り合ってくれないのが地味にキィーッてなります(笑)

30番目っていうのが状況が悪いんですよ。
兄候補がまだそこまで集まっていないときには、もしや兄上かもと期待を持てていた弟ベルムートですが、名乗り出る者がたくさん続いてくるとあーコイツもかみたいな諦めと蔑みの境地に立たされていくわけです。しかも大好きな兄の名を語る不届者たちというマイナスの感情もプラスになるので、後ろの数字になるほどスン感情が強くなる。
そこでやっと30回目にしていよいよ本物が登場したとしても、真偽どうこうよりお前も偽物だろうの先入観でなかなか信じてもらえないんですよね。ロクスとベルムートの昔のことを語る候補者もいたりして、それは既に聞いた内容だと言われてしまってはお手上げ状態としか言いようがありません。

ですが、やはりロクスは本物なので、他の候補者たちとは名乗り出た目的が違います。
あくまでも兄として弟を心配する気持ち、成長を見届けたい気持ちから会いに行ったので、皇帝であるベルムートに気に入られたい邪な気持ちはナッシング。そのため、あいつは変わり者だと思われてしまうけど、そここそが本物たる所以です。
過去を知っていないと、そして過去の深い繋がりや関わりを知っていないと対処できないようなことを示しながら本物のロクスだと信じさせていく道のりはコツコツでしたが、そのぶん読み応えは抜群です!
候補者の1人から嫌がらせを受ける展開もありましたが、そういったおバカさんにはちゃんとザマァ見せてくれるのでスッキリ爽快な読後感でした。

ロクスの脳筋な思考と前向きな姿勢には元気をもらえました。素直で裏のない明るい性格には大物の器感がどことなく漂ってきます。
兄・ロクスだと分かってもらえたのはいいけど、この作品これで終わりじゃありません。また次の問題が起こり、ロクスの転生の秘密とも関わってきそうで、ロクスの未来はどうなっていくのか引き続き次巻を待たれよで終わります。
それよか最初から続きものだと言ってくれ〜〜〜。めちゃくちゃ気になるじゃん。

そんなわけで終わりの未来はまだまだお預けです。
ベルムートから予想外の告白を受けたロクスの気持ちの収束にも注目しながら、ロクスの運命や2人のBL展開などなど最後まで見届けていきたいなと思います。

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