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tsuki michiru dai4ouji no konrei
今回はハドゥマサル王弟と
アスタイダルガの第四皇子のお話です。
受視点で攻様との婚姻で受様が変わり攻様の唯一となるまでと
攻視点で本編裏事情を含む夫夫となった2人の続編と
あとがき後にSSを収録。
受様は大国アスタイダルガの第4皇子ですが
兄達に比べ貧相な身体つきで顔貌も百人並みです。
アスタイダルガは北のソランガと緊張状態にあり
両国の緩衝地にあるハドゥマサラに金銭援助する見返りに
受様は王弟の攻様と婚姻を結ぶことになります。
同性同士の婚姻は互いの利を満たせば
円満離婚する事がほとんどで
受様はこの婚姻話を一もにもなく承諾します。
攻様は戦に明け暮れて妻を持つ機会がなかったと言われ
受様は攻様が不承不承でも誠心誠意尽くそうと思いますが
側付き1人だけを伴って現れた攻様は優雅な物腰で
振る舞いや受け答えに堂々とした品格がある男でした。
受様は皇子として誇り高くあろうとして緊張し
公の場では立場の上の人間からしか会話ができないのに
たどたどしくつっけんどんな物言いになってしまい
受様に長年使える従者も苦言を呈すほどですが
自身の態度に落ち込む受様は素直に従う事もできず
初夜も攻様と過ごす勇気が持てず誘えません。
はてさてこんな受様に
攻様との親睦を深める術はあるのか?!
雑誌掲載作のタイトル作に書き下ろし短編をつけての文庫化で
小国の騎馬隊長を務めた攻様と兄達のように
兄弟で唯一戦力外の書庫の主の受様の恋物語になります♪
攻様の生国ハドゥマサラは
騎馬民族で元は遊牧民という設定なので現代の
中央アジアからモンゴル辺りを思わせる世界感です。
受様は末子の皇子として生まれるも
武人の兄達のように体格や武術の才に恵まれません。
読み書きを教えた高名な師に才を認められたことで
時期王の長兄に書物に詳しい行商人達に価値ある書物を
集めさせた書庫の管理を任されています。
攻様に向ける態度はなかなか向上しませんが
ハドゥマサラに関する記述のある書物を読み込み
攻様が少しでも良い環境をと慮るなど
大国の皇子の矜恃を保とうと素直になれない
不器用者な受様が攻様との距離を縮めていく様子が
ほのぼのしくてニマニマしていると
2人が婚姻を結ぶことになった原因のソランガ帝国が
アスタイダルガへ攻めいろうとしている事が発覚
その突破口がハドゥマサラに危機が迫り
ハラハラもドキドキもMAXに!!
受様の知略と攻様の武功で危機を乗り越え
2人が夫夫として生きること選ぶ幕引きまで
とても楽しく読ませて頂きました。
書き下ろし続編も本編とは逆視点となる事で
本編では見えなかった攻様の本心が明らかになり
大満足な1冊となりました (^-^)/
先生買い。雑誌掲載時から面白いと思ってましたが、一冊になってもう一度読んでもやっぱり面白い。国の興亡戦なお話が好きな方でしたら是非是非。攻め受けとも苛烈の真逆なタイプに感じて、芯があって好き。ただ、ずっと覚えている自信が無かったので萌にしました。雑誌掲載分140Pほど+その続き110Pほど+あとがき。穏やかさんがお好きな方にもおススメしたいです。
歴史ある大国の第四皇子であるナランツェツェギ(通称ナラン)。容姿は百人並み、武芸に秀でた訳でもなく、優秀な兄たちと比較すると軽んじて見られていましたが、事情あり小国ハドゥマサルの王弟と結婚することになり・・・と続きます。
攻め受け以外の登場人物は
ワジム(受けの従者)、トヤー(攻めの側近)、エニデル(国王、受け兄)、軍司、後半に受けの元師匠、他部族の指導者の位置づけにある方々等。悪党がいなんですよ。みんな自分の役割をきちんと果たしていて清々しい★
++攻め受けについて
攻めは小国の王弟。兄王のため国を守るため、自らのことはあまり顧みず戦ってきたつよーい武人。結婚前にナランの肖像画を見て「愛らしい」という気持ちを抱いていたらしいです。最初、コミュニケーション上手くいってなかったのですが(主に受けがよろしくなかった)、心がだんだん通い始めると、ほわほわ恋愛モードになっていくんですよねえ・・・良い~♡戦場以外の、言葉数多くなく穏やかな武人、最高。
受けはねえ・・・百人並みかもしれないけど、多分全部可愛い。誇り高くあるべしと思っているのと、コミュニケーションスキルがちょっと低くて「貧しい国にしては・・・」等と言っちゃう。自分でも失敗したーと思っているんだけどカバーもできず。言葉でてこず「む」という一音だけ発する様子なんかもめちゃ可愛い。絶対口が横一文字状態。可愛い。
受けのコミュニケーション下手っぴさからギクシャクしかねない二人を、側仕えがフォローしながら少しずつ進む恋物語、そこに国同士の争いが絡んできて、受けがりりしくカッコよいし、攻めも「きゃあ♡」という一途さがあって盛り上がったお話でした。
意地っ張りと感じが悪いって紙一重だと思うのです。
本当はこんなことを言うつもりではなかったのに!と、その場にそぐわない発言をしては脳内反省会をするナランを読み手は見守っていられるものの、婚姻のお相手となるダムディ側の気持ちはわからないわけで。
人見知りで不器用なのはわかるけれど、はたしてこの皇子さまのことを好ましく思えるのだろうかと少々ハラハラしました。
ところがですよ。
作中でナランが思い切ってえいっと一歩前に踏み出せば、どんどん彼のことを好きになってしまっているのだからおもしろいです。
この子はとことん不器用でかわいらしい頭の良い子なのだなあと思えるというのかな。
基本が健気な頑張り屋なのが伝わってきて、なんだか自然と応援したくなるんですよね。
そこもダムディにはきちんと伝わっていたようで安心しました。
当初は書しかなかったナランが、武術ではなく書と文の才に長けていたからこその膨大な知識量と冴える頭脳で活躍し始める展開もシンデレラストーリーのようで胸が躍ります。
序盤〜表題作終わりにかけてのナランの成長っぷりは気持ちが良かったです。
元々ほんのりと好意を持っていたとはいえ、恋心が育つまでが早いように感じるところもありましたが…
ダムディとの交流も、ほど良いむずむず加減の初々しいもので微笑ましかったです。
ナランの「初めて」発言を聞いて目をギュッとつぶってなにかを堪えようとしているダムディの姿がツボにハマり、きっとこの時の彼の脳内はさぞ大変なことになっていたのだろうなと覗き見てみたくなりました。
ダムディ視点となる後半では、国のために生きていた男が初めて愛を知りぐるぐると葛藤し…と、包容力と落ち着きがあると思っていた攻めが、受けの前ではただの男になる図にじわじわ萌えが募ります。
旅先でのとある再会も良かったですし、2人きりになると敬語がとれる瞬間も普段とは異なる2人だけの特別な時間なことが感じられる素敵な演出でしたね。
…と、全体的に楽しんで読めたのだけれど、本音を言えばやはりもうちょっとこの2人の仲睦まじい姿を追いかけたかったかなと。
ダムディ視点と巻末の未来を読んでしまうと、彼らが新たなお城に住むまでと住んでからダムディ視点冒頭になるまでの間にもっと萌えが詰まっていたように思えてならず、今回は4.5寄りのこちらの評価になりました。
(177Pに校正ミスあり。人名のチェックはしてほしかったです)
ナランー、ダムディー!
前半はナラン視点、後半はダムディ視点です。
お見事でした。
前半は大国の第四皇子のナランが隣国の小国の王弟ダムディと伴侶になるところから…。
もうナランの自己評価や口下手不器用プライドは高いなところが、読んでてなぜか泣けて泣けて。共感してしまって読むのに声が出そうでした。やめろーって。
お慕いしてるんでしょ?お話したいんでしょ?なのに口が喧嘩を売るようなことしか言わなくて。
救いはダムディがナランを嫌ってはいなそうで大人なところでした。
強くなられましたな、ナラン。
持てる力を総動員して頑張りましたね。
後半は戦の後。
前半よりは打ち解けている二人。
後半ではナランがどのように扱われていたのかがわかり、そうだったの〜?ですよ。
それにナランが愛らしいと思われてたなんて〜。前半と全然ナランの見方が変わりました。
今度はダムディの葛藤がしっかり書かれながら、伴侶になって自然体でしっかりしてきたナランの変化も読めて。
もうダムディが自分で自分を追い詰めて。
ナランに何かあったら生きていけない!でもこんな自分を知られたくない!って暴走しましたね。
いいんだよ、しっかり話し合って落ち着けば。今まで国と戦しかなかったもんね。人を愛したら臆病になるよね。
とっても良いお話でした。
もう少し長くてもいいからナランとダムディの日常や、ここまで愛し合い打ち解けるまでをしっかり読みたかったです。
二人とも偉人でした。
安西リカ先生の日常現代ものじゃない作品は、久しぶりな気がする(笑)
カテゴリ的には外国モノ。世界観としては、チベット辺りか、モンゴル、あるいはネパール辺りかなって感じでしょうか。
時代背景も中世から近世くらいで、前時代的な趣きを感じる雰囲気がしっとりと艶めかしくてとても良かったです。
同性同士の、カタチだけの政略結婚から始まるストーリーというのはまあまあ見かける設定ではありますが、ちょっと変わっているのが受け側の方が位が高いこと。大国の第四皇子であるサランが受けで、サランの伴侶となるべく輿入れしてきた他国の王弟・ダムディスレンが攻めのポジションです。
人質としての意味合いの婚礼色が強かったことや、ある一定の期間が過ぎると離縁が可能であることを背景に抱えながらの2人の新婚生活は、不安と期待が入り混じりながらスタートしました。
サランの方が立場が上で自分から積極的に立ち回らないといけないのに、ウブで人見知りでヘタレなもんだから、ダムディスレンとの交流がうまくいかなくて、あちゃちゃー…。でも、その不器用さがサランの魅力でもあるんです( ´∀`)
サランの性格的にグイグイリードしてもらう方が合ってそうなんだけど、自分からは誘うにも上手くいかなくて、自己嫌悪に陥っている様が不器用すぎて可愛い。サランのそんな不器用さをちゃんと見抜いているダムディスレンの朗らかな見守りも素敵でした。
先にも言ったように、サランがあんな感じなので最初こそ苦労していたけど、次第に2人の会話の回数も過ごす時間も増えていくようになり、親密に交流を深めていく様は微笑ましかったです。
彼らの関係がホンモノの夫夫として成長していく過程はもちろん読みどころですが、サランの才能が認められていく展開もBLと同じく見どころの部分です。
頭がよく、文章の才があるサランは武人としては劣るものの、その知識量で国の危機を救っていくところにはワクワクしました。
これまで自分に皇子としての価値はないと卑下していたサランが、実はそうじゃないんだよと。サランもちゃんとこの国の皇子の1人で、兄たちや側近の軍司から期待されていた仕事を見事にやり遂げた姿は立派でした。
サランのネガティブな部分が目立っていた序盤に比べ、中盤以降に進むとサランが生き生きとしていきます。サランのそうした変化を見比べるのが楽しかったです♪
ダムディスレンの方もサランにゾッコンで、後半のダムディスレン視点のストーリーでは、いかにダムディスレンがサランを大切に想っているかが分かってグッジョブ!有り難い視点でした。
2人とも政略結婚とは思えない仲睦まじさで、閨事のときはまだぎこちなさはあるものの、少しエッチに成長したサランが可愛かったです^ ^
丁寧かつしっとりと紡がれる心情描写に引き込まれました。
政略結婚が政略結婚でなくなっていくストーリーの甘さに酔いしれました♪
いやぁ、もう完璧に面白かったです!
大国の第四皇子ナランツェツェギと小国の王弟ダムディスレンの婚礼からお話は始まります。名前が難しい~と思う勿れ、基本はナラン様ダムディ様と呼び合いますので大丈夫!
(ちなみに閨では2人は呼び捨てになる。最高。)
ナランは自国でもあまり顧みられず過ごしてきた存在感の薄い第四皇子…とくれば健気受け?と思ったら、口から出る言葉は「大儀」「~しておらんわ」ととても高貴な口調。
しかも、「友好的な関係を築きたい」と思っているにも関わらず、なかなか話しかけられないし、口下手で言葉選びを間違えちゃう人見知りさん。
攻めのダムディが格好いいものだから、ますます意識して初夜ですら閨に呼べず毎日挨拶も上手くできずツンツンしちゃう様子に、あぁっなんでこの子こんな自尊心が高いの…!もうっ…!とヤキモキ。
それでもダムディが泰然として微笑んでくれるのが救い…。
ダムディは隣国王弟で騎馬隊長も務め第一線でずっと戦ってきた人。自然体で悠々として、つたないナランからの問いかけにも真摯に対応する誠実さ。
とても美丈夫なのに、自国は美男美女揃いでダムディもよくある顔に過ぎないというのが面白かったです。
そんな始まり方をした2人が徐々に心を通わせていく様子がとても素敵で、特に「心を通じ合わせるためにお互いの髪を触る」というダムディの国の風習がロマンチック!サマミヤ先生の美麗口絵にもありますが、本当に素敵でした~!
そしてもう、安西先生がお上手で!
ちょっとずつ距離が縮まって人見知りが過ぎ去れば、受けの本来の純真で知的な性格が顔を出し、距離が近づいて深く向き合おうとする2人にドキドキ、そんな時訪れる試練にハラハラ。
なんともドラマチックですっかり夢中で読み耽ってしまいました。
本が好きで書庫の管理を任されているナランが知識や知恵を働かせ、国の為にしっかり活躍できるようになっていく成長も読んでいてワクワクしたし、戦が始まり緊張感が増していく中での2人の覚悟に切なさも…もうすべて過不足なく楽しめました!
書き下ろしも充実していて、2人が結ばれて自城に住んでからの攻め視点でのお話です。ダムディの故国の家族との交流や、元敵国への緊張感を含んだ領地検分…からの、攻めの「愛する人ができて弱くなった」苦悩がたっぷり読めます。
サプライズな再会もあって、びっくりするやら和むやら。
そしてラストの掌編には歴史を感じ、国や個人としての2人に想いを馳せてノスタルジックな気持ちに。
特別厚みのある本ではないけれど充実していて、とても読み応えがありました。
ああああーーー…!!
萌えすぎて萌えすぎて、なんというかこう、たまらない気持ちです。。
個人的に★5つでは足りなくて、倍にしたいぐらい。
以下、ただただ萌えを叫ぶレビューとなります...
安西リカ先生の新刊。
つい先日センチネルバースの現代ものを拝読した気がしますが、
間を置かずに新刊が読める幸せを噛み締めました。
今回の物語は、オリエンタル(中華、ともまたちょっと違うような)×歳の差×
政略結婚、そしてスパダリ年上攻め×不器用意地っ張り受けというカプのお話です。
とにかく何に萌えたかといえば、主人公の受け・ナランの不器用な健気さ、
いじらしさ…!
愛おしくてたまらないです。。
意地っ張り不器用受けがお好きな方には、とんでもなくハマると思う。
今まで読んできた小説の受けの中でダントツ一位!と言えるぐらい、
萌えて萌えてしかたない受け君でした。
以下、簡単なあらすじと感想(というより、萌えどころの叫び)を…
主人公は大国の第四皇子ナラン(ナランツェツェギ・受)。
国同士の関係強化のため、絵姿でしか見たことのない隣国の王弟・ダムディ
(ダムディスレン・攻)と結婚し、夫婦となります。
(物語はこの二人の結婚式の場面から始まります)
実は絵姿を初めて見た時からダムディに惹かれていたナラン。
しかし、いざ彼を目の間にすると緊張と意地っ張りな性格、自信のなさから
全く話もできない。
ひどく落ち込むナランに対し、優しさ溢れる大人の対応をするダムディに
人間性の面でも敵わないーと打ちのめされるのですが、
覚悟を決めて一歩踏み出し、ぎこちなく声をかけてみたところ
二人の間の空気感が少しずつ変わり始めてー
と続きます。
先述したように、憧れで大好きな人を目の前にして
全くうまく振る舞えず、後から激しく落ち込むナランが愛おしすぎるー…!
結婚式で自己紹介された後、その美声に頭にかーーーっと血が上って
「あっあっ」としか言えず、従者のワジムに背中を突っつかれたり。
自国の援助金を王族の豪奢のためでなく、街道整備にあてたダムディの国を
素直に褒めたいのに、
「貧しい国にしては、まずまず賢明な考えと言える」
なんてまるで見下したような言葉が口から出てしまったり。
…このお団子頭の意地っ張り&虚勢張りっ子、
可愛すぎやしませんか。。
食事の際に一言話しかけ、返事が返ってきただけで
天にも昇る心地になって頬を赤らめちゃったりとか、
可愛さに悶えるよー…
そんな自分のことを自分で「可愛げがない」と評し、
諦めてるナランを励ましたい、慰めたい…!という一心で
夢中になって読み進めました。
で、そんなナランが勇気を出してダムディの従者にかけた一言、
そして言葉には出せないけれど思いやりある行動を見せたことにより、
ダムディと少しずつ心通わせるようになる過程が、たまらなく甘酸っぱかった。。
そしてさらに萌えが加速するのが、後半のダムディ視点のお話!
実はダムディの方も、初めてナランの絵姿を見た際に
「可愛らしい…」と思っていたのですね。
そして出会った当初こそ誤解をしていたのですが、
ある時ふと、ナランの本心に気付く。
いつもいつもつぶらな瞳で自分を追いかけていて、
唇はんなんとか頑張って言葉を紡ごうとしている。
これはもしや、人見知りをなさっているのかー?
と思い当たり、さらに愛おしくてたまらない気持ちに…
「あのお可愛らしい仏頂面を見たいと、何度も思いました」
「仏頂面…」
「ナラン様が誇り高く振る舞おうとなさっているのが、
私にはとても可愛らしく思えて」
と、こんなやりとりも前半、ナラン視点のお話の中に出てきます。
もう、なにこれ、なにこれ、萌えしかないんですがー…!!!!と、
両片思い状態を知って胸の高鳴り、止まりません。
そしてこの二人の描写の中で最高に萌えたのが、
”髪”で愛を交わすシーン。
こちらサマミヤアカザ先生の麗しすぎる口絵がありますので、
どうかどうか見ていただきたい…!
大好きな長髪×長髪カプですが、”長髪”がこんなにも胸ときめく形で
見事に生かされてる設定、見たことないよーーー…
このロマンティックな風習、日本にも伝わってくれ…!!!と願わずにはいられない
素敵なシーンでした・:*+.
で、そんな二人の恋模様だけでも盛り上がりは最高潮なんですが。。
そこに二人の国を巻き込む争乱が起き、想いが通じ合った二人が
離れ離れになるというシリアス展開が。
もーーーーここでのナランの決断と覚悟、行動力、
知識をフル動員して暗号文書を読み解く姿のかっこよさと言ったら!!
胸が熱く滾ってしまう。
役に立たない第四皇子、と自分のことを卑下していたナランですが、
とんでもない。
役に立たないどころか、自国もダムディの国をも救うことになる
勇気ある決断と行動に、力いっぱい拍手を送りたくなりました。
で、その暗号文の関わる物語のオチ(かな?)の部分も
また見事で。
まさか、まさかのそこの繋がり!?と驚くとともに、
ナランと共に「敵わないなあ」と思わず呟いてしまいました。
終盤の掌編にも、心震えました。
二人の姿は直接出てこないものの、寄り添いあって生きた二人と、
名を残したナランの功績の分かる描写。
じーんと心地よく、温かい余韻の残る掌編です。
と、読後の興奮そのままに萌えをつらつら書いてしまいましたが、、
何度も読み返したくなるシーン満載の、
愛おしくてたまらない歳の差オリエンタルラブ、心から満たされる一冊でした…!
安西先生があとがきで触れられていたファンタジーの既刊2冊も、
ぜひぜひこれから読んでみようと思います。
週初めから最高の萌えをいただき、感謝感激です✨