孤独な白虎は獣人王に愛される

kodoku na byakko ha juujin ou ni aisareru

孤独な白虎は獣人王に愛される
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神17
  • 萌×22
  • 萌2
  • 中立1
  • しゅみじゃない0

152

レビュー数
4
得点
100
評価数
22
平均
4.6 / 5
神率
77.3%
著者
美月九音 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
亀井高秀 
媒体
小説
出版社
二見書房
レーベル
シャレード文庫
発売日
価格
ISBN
9784576250052

あらすじ

高スペックながら超鈍感で恋愛初心者な獣人王ラジェッシュと、運命に焦がれる結婚相談所職員、虎優。ふたりを繋ぐ赤い糸の行方は?

表題作孤独な白虎は獣人王に愛される

22歳、獣人王、ネコ科虎族
23歳、結婚相談所職員

その他の収録作品

  • ハッサンの晴れ舞台-心の呟き
  • 新しい選択

レビュー投稿数4

惹かれたのは「運命」だからじゃなく……愛したあなたが「運命」だと言える恋

初読み作家様の作品!
ケモミミ虎獣人の現代ファンタジー、とても面白く、また萌えポイントいっぱいで
楽しみました☺︎

”獣人王”と聞くとなんとなくやはり獅子、ライオンをイメージするのですが
今作の獣人王は虎獣人。

インドの攻めって、初めてだったかも!
年下の溺愛スパダリ×身長差(30センチ以上!)×健気不憫(でもやる時はやる!)受け、
と好き要素たっぷりの一冊です。


以下あらすじなしで、感想のみを。

モフモフのケモミミに尻尾、それだけでも萌え心に火がつきますが、
尻尾を使ってのプレイ&小虎姿の攻め・ラジェッシュがもう、ツボすぎて…!
亀井高秀先生のイラストが神がかっている〜!✨

お話の入り方、序盤から惹きつけられました。
ミステリアスで、「母の愛」と母子の別れが切なくて…

中盤、主人公・虎優(たいが・受け)が動物園で
白虎の母と再会するシーンがあるのですが(幼い虎優は母と認識していない)、
胸が詰まって泣きそうになりました。。( ; ; )

獣人の王国にラジェッシュ(攻め)の番探し、
ラジェッシュを狙う当て馬(女性です)の策略、虎優の持つ「運命の赤い糸」が見えるという能力ー


こう書き出してみるとかなり設定もりもりなんですが、
ちゃんと点と点が線で繋がっていて、混乱することなく読み進められます。


王国に移り住んだ虎優、お仕事もなくただただ人々に崇め奉られて
どうするんだろう…?と思いましたが、
ちゃんと日本での仕事と、彼の持つ特殊能力が生かされてましたね◎

序盤でラジェッシュの前で裸になって胸を押し付けて迫っていた
美人のダーシャちゃん、幸せになって欲しい・:*+.
勝ち気で健気なキャラ、とても好きでした。


そして二人のエッチシーンもまた、萌えツボをグイグイ押されるポイントが〜!!!

成獣姿になり、愛を告げたラジェッシュと体を重ねるシーン。
挿入して優しく突きながら、ながーい尻尾を虎優の虎優に巻き付けて、擦って…
獣人だからこそできる、2点攻め。自分の中の何かが、たぎりました。


スパダリではあるんだけれど、自分の中に生まれた恋心には気付かない
天然童貞攻め。(最高に可愛い…❤︎)

施設育ちで人の顔色を窺ってしまい、疎まれ役立たずだと思われるのが怖いー
そんな不安と葛藤を抱え、さらに
他人の「赤い糸」は見えるのに、自分を繋ぐ糸は見えないことで
天涯孤独を覚悟していた受け。

そんな虎優が「引く」のではなく、
自分の中の恋する気持ちに真剣に向き合い、勇気を出して
愛や不安を伝えるシーンが印象的でした。

不憫で健気ではあるんだけれど、意地っ張りではない、
しなやかな強さのある受け君。カッコ良かった☺︎

最後まで、虎優の能力がラジェッシュに知られることなく終わるには
びっくりしたけれど、斬新で良いなあと。


一つだけ気がかりなのは、動物園で過ごしていた虎優のお母さんの、その後。。
虎の寿命って10年〜15年らしいんですが、そのまま動物園で
亡くなったのでしょうか。。だとしたら悲しい;

そもそも獣人の平均年齢とは?という疑問もあるのですが、
生きている可能性があるのなら、救い出して王国で再会ー

という展開が見たかった、、


…とそんなことを思いちょっと寂しさは感じましたが、

「運命」だから惹かれ合うのではなく、
ラジェッシュがラジェッシュだから、そして虎優が虎優だから惹かれ合ったんだな…と思える、
強く深い絆を感じる二人の物語でした。

0

極太ロープな赤い糸に結ばれた2人の恋物語

今回は獣人国の王と結婚相談所のエース社員のお話です。

赤い糸が見える結婚相談所の相談員の受様が
運命の番を求めて来日した攻様の番になるまでと
番外編2話を収録。

受様は児童養護施設の前に置き去りにされた新生児で
助成金もない小規模施設ながらも
アットホームな雰囲気で育てられますが

子供達の中では必要以上に相手に踏み込まず
喧嘩も避けるのが暗黙のルールで
受様も人前で感情を表に出す事が得意ではありません。

受様はなぜか小指から伸びる赤い糸が見えたため
受様はその特殊能力を活かそうと結婚相談所に就職
成婚成就に貢献しています。

ただ残念ながら自分の糸は見えた事がなく
自分のものだけ見えないのか
相手が現れていないだけかもわかりません。

そんな受様の前に現れた入会希望者が
来日したインド実業家の攻様でした。

攻様は獣人国の国王である虎獣人で
巫女の「日本の東京に3カ月以内に番が現れる」
と言う神託で来日したのです。

攻様の国には獣人の血を引かない者は入国できず
日本一の都市なら獣人の血をもつ者も多そうですが
1月経っても相手を見つける事ができずにいました。

攻様と対した受様は野性味のある美丈夫で
男の受様さえも魅了する男性でしたが

攻様は顔を見ればヒンとくると豪語して
性会員の写真を見せてくれればいいと言い放ち
受様は大切な会員を蔑ろにできないとブチ切れて
追い返してしまうのですよ(笑)

果たして攻様の運命の相手は見つかるのか!?

神託で番探しに来日した攻様と赤い糸が見える受様の
コミカルファンタジーになります♪

両視点で進むためにそれぞれの事情が読者には見えるため
攻様と受様のそれぞれの事情と気持ちもよくわかり
どうなったら2人が恋に落ちるのかと
楽しく見守らせて頂きました (^m^)

それぞれが最悪の初対面でしたが
相手に悪い事をしたとも思っているのは好ポイント♪

紅茶好きな受様の贔屓な店が
攻様の会社の茶葉を扱っていたことで再会を果たすと
受様はお詫びのお茶に誘うのです。

そこで受様は攻様が期間限定で伴侶を探す事情を語ると
受様はお見合いパーティへの参加を進める事になり
攻様の赤い糸を確認しようとした受様がみたものは
極太ロープな糸が受様の手首に絡まる様だったのです。

まさかの事態に受様は逃げるように帰るのですが
離れても自分の赤い糸は消えない事を喜びながらも
一族の長として伴侶を求める攻様の相手が
自分とは思えません。

攻様自身も運命の番を女性と思っていて
そんなこんなの誤解と

攻様を結婚相手としたい社長令嬢の策略や
受様に対抗意識を燃やす後輩社員の計謀で
受様が危機に陥ったり

無事に奪還したものの今度は攻様に
ピンチが訪れるというハラハラな展開で
2人が番うまで楽しく読ませて頂きました♪

2

盛りだくさんでもっと詳しく希望!

はじめましての作家さんです。
あらすじが気になって読んでみました。だってインドの獣人王が日本の結婚相談所!?どうやって?

インドもの、初めてです。が、そんなにインドインドしてなかったです。

獣人王のラジェッシュが発情期がまだなことで一族の雄たちも影響を受けていて、雌たちはイライラ(笑)ということで。
巫女が受けた神の宣託の通り東京へ番探しに。

手っ取り早く結婚相談所で探そうとして四軒目で虎優のお客さんで出会います。
そんな展開!?想定外だよ〜。

お互い恋を知らない者同士、会いたい喜ばせたい笑顔が見たい、この気持ちはなんだろう…?からの先に恋を自覚した虎優が切ないです(泣)

色々つめこまれてて盛りだくさんでした。
側近視点の短編や虎優のその後の短編もあり。そこでやっぱり縁結びは虎優の天職だな!な。

面白かったのですが、なんとも盛り込みすぎか踏み込みが足りないなあと思うところもあり。もっとその後を!そこんとこ詳しく!な。なぜそこを書いてそれで終わりなの?な。

そして1番気がかりなのが虎優の母です。
だってわかったのに何もしないの?無理なの?そこに言及しないのが不思議でした。

3

規格外の赤い糸に引き寄せられていく運命の恋

色んな設定盛り盛りで、とにかく見どころ満載の作品です。

主人公の虎優は白虎と人間のハーフ、しかもワケアリの生い立ち。
赤い糸が見える能力が備わっていて、インドに住居を構える獣人王・ラジェッシュの婚活アドバイザーになったり、彼と自分が赤い糸で繋がっていることを発見したり、ラジェッシュに身染められたり、自分自身もラジェッシュに惹かれたり、変な男に襲われそうになってピンチになったり、ラジェッシュに助けられたり、自分の出自がまさかの血筋だったことを知ったり。

いや、私いまこの作品の注目ポイントを挙げましたが、めっちゃあるなと自分で挙げといてビックリしています(´⊙ω⊙`)
色んな展開が確かに多いですが、話がとっ散らかっていないので、すごく読みやすい。ストーリーに動きが多いからこそでしょうか、話の流れがリズミカルで飽きが来ずに読み進められたのは so good!でした!


赤い糸が見える相手との初対面が最悪な出会いだったところからの、恋や恋愛が始まっていくところがめちゃくちゃドラマチックで、そういうベタさがワクワク感を煽り立てています。仕事に真摯に向き合う虎優に、分かりやすーーく惹かれていく獣人王の行動がめっちゃ楽しいですヽ(´▽`)/

番探しのために結婚相談所に登録しても、気になるのは登録者より職員の虎優。しかもこの獣人王は、恋に不慣れなウブちゃんなんですよね。自分がなぜ虎優のことを気になっているのか分からないポンヤリさんです(笑)
向かうところ敵なしのスパダリ攻めにも、こんなポンコツな部分があるギャップがいい!側近に、"あなたご自分で分からないんですか。はぁー"、なんて言われてしまうやりとりもとっても面白かったです。


2人が運命の番であることの恋愛模様は、遠い異国から呼び寄せられるように引き合わせられた出会いからしてキュンとくること間違いないでしょう(*´︶`*)
虎優が見たラジェッシュとの赤い糸が、ぶっとくて発光していて、小指だけじゃなく手首にまでグルグルと巻き付いているってのが、もー可笑しかったです!(表紙開いてすぐのカラーイラストを見て下さいね)
赤い糸まで規格外なラジェッシュの虎優への愛の深さを、たっぷりと堪能できました。

"孤独な白虎"が、幸せになっていく道のりにはたくさんドキドキもハラハラもしました。
これまで結婚相談所の職員として多くのカップルの幸せを見届けてきた虎優だけど、今度は自分が幸せになる番。たくさんの仲間や家族となったラジェッシュに囲まれて、もう孤独ではない虎優の姿にホッコリと幸せになりました^ ^
素敵な読後感で溢れた作品です。気になっている方はぜひ。

6

レビューランキング

小説



人気シリーズ

  • 買う