恋する星屑 BLSFアンソロジー

koi suru hoshikuzu BLSF anthology

恋する星屑 BLSFアンソロジー
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神1
  • 萌×20
  • 萌0
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
1
得点
5
評価数
1
平均
5 / 5
神率
100%
媒体
漫画(コミック)
出版社
早川書房
レーベル
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784150315825

あらすじ

BLとSFから、第一線の作家たちが集結!ふたつのジャンルを架橋しながらその未来を創造する、唯一無二のアンソロジーが誕生。

■収録作
・榎田尤利「聖域(サンクチュアリ)」
・小川一水「二人しかいない!」
・高河ゆん「ナイトフォールと悪魔さん 0話」
・おにぎり1000米「運命のセミあるいはまなざしの帝国」
・竹田人造「ラブラブ☆ラフトーク」
・琴柱遥「風が吹く日を待っている」
・尾上与一「テセウスを殺す」
・吟鳥子 「HabitableにしてCognizableな領域で」
・吉上亮「聖歌隊」
・木原音瀬「断」
・樋口美沙緒「一億年先にきみがいても」
・一穂ミチ「BL」

■カバーイラスト:中村明日美子
■カバーデザイン:坂野公一(welle design)
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レビュー投稿数1

宝石箱のような1冊

絶妙にブックカバーにはまってくれない、あのハヤカワ文庫サイズで580P超の分厚さ。
なんて読み応えのあるアンソロジーなのでしょうか。

男性同士の恋愛を描くBLというジャンルに、SF要素をプラスした短編小説10作とショートコミック2作が掲載されている今作。
1作あたりの長さも読みやすく、1作1作が濃くて本当におもしろかったです。
普段BLを執筆されている印象がなかったSF系作家さんの作品が読めるのもすごく新鮮でした。
これはもう、まるで宝石箱のような1冊なのではないかと思います。

近未来、現代風、どこかにある架空の世界。
AIのようなシステムに生活を管理されることに慣れた人々や、科学技術によって寿命を超越した人々。
脳の乗り換えが可能になっている、今後もしかしたらあり得るかもしれない世界。
海からの脅威に歌い戦うファンタジー要素が強い作品もあれば、オメガバースの発見を描いた作品もあり、バース性を別の種族と角度からアプローチした作品も…と思いきや、ある日突然精子が死ぬ音が聞こえるようになってしまった1人の男性の苦悩の日々が描かれた異色作まで。

物語の舞台や設定はまさに多種多様。
とてもバラエティに富んでいて、どこを読んでも魅せてくれます。
SFとBLって、思っていた以上に相性がいいのかもしれませんね。
どの作品もカラーが異なっていて楽しんで読めたのだけれど、中でも榎田先生・木原先生・尾上先生の作品に心惹かれました。
特に木原先生はいったいどうやってこの設定を思いついたのだろう…
発想も話運びもおもしろくて、気がつけば没頭してページをめくる自分がいました。着地点がまたすごい。

近未来や、少々癖のある設定がお好きならきっと好みの作品が見つかるはず。
一気に読みふけりたい方にも、ちょっとずつつまんで読みたい方にもおすすめです。

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