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表題作と続編ショートの2作品が収録されています。
どちらも常盤(受け)の視点でストーリーは進みますが、最初から雲井(攻め)は常盤が好きで、そこは揺らぐことがないので相手の気持ちが分からないという戸惑いがなく安心して読めます。
「スプーンポジション」
雲井に告白された常盤が、自分は恋愛相手として雲井を好きであるかと悩む話です。とはいえ、主人公がぐるぐる考え込むだけのストーリーではなく、常盤に嫌がらせをする犯人探しや、大学時代の友人たちの話も絡み、飽きることなくとんとんと読ませていきます。
犯人の意外性はなかったですが、男3人女2人で同性に片思いが二人いたという友人達の関係は面白かったです。
「恋人のポジション」
怪我をした常盤をシャンプーするからと雲井が襲う話です。場面を想像すると結構エロく感じたのでイラストが欲しかったと思いました。
全体的に明るい雰囲気です。イラストのほんわかした感じも、ガツガツした恋愛じゃないこの作品によく合っています。
友人から告白されて戸惑う受け、温和で気長な攻め、社会人カップル、周囲にも祝福される設定がお好きな方にお勧めだと思います。
お腹と背中をくっつけて同じ方向を向いた、スプーンを重ねたようなコンパクトな抱っこの事だそうです^^b
あ~成る程、膝と膝をどうしよう?とか顔と顔が近くなくて気兼ねない良い抱き合い方だよなぁ~♪
常盤(受)は、久し振りに会った大学時代からの親友・雲井(攻)から「実は昔から好きだった」と告白されて驚くものの、雲井との付き合いの心地良さに付き離せない。
男に好かれている事と親友との差の葛藤と、仕事上でのストーカーチックな嫌がらせを絡め、常盤の心が少しずつ雲井に近付いて行く過程話でした。
はっきりさせない関係に丁度良かったのが「スプーンポジション」ってことで、そういう火崎先生の言葉の着眼点に感心する事しばしばなんですが、この話、自分にとっては生温過ぎました。
雲井があまりに常盤に都合の良い男だったなと。
2本のスプーンだけで納まらない“更なる繋がり”を妄想してしまう自分(苦笑)には、サラッと流せてしまって高揚しなかったのです;
それ(常盤と雲井のBL話)より、大学時代からの友達・深雪(レズ)と結婚する芦川の執着や包容力の方が、自分には魅力的に映りました。
男女間のそっちの方が読みたかったな。
普通の中立です。