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rasen no hana
作家買いです。
あらすじを見ると輪廻転生のように見えますが、
実際は少し違って『人間』の概念すら怪しいです。
でもオカルトやホラーとは違うし、『心』はある。
次々と明らかになる事実があまりにSFの世界で
ぶっちゃけ難解といえば難解なお話だったと思います。
けれど、悲しみや苦しみ、乗り越える姿など、
心が揺さぶられるモノは確かに在りました。
人間を理解を超越した存在が幸せかと問われたら、
心が存在する以上、必ずしも幸せとは言えません。
説明出来ない存在だけど心の在り方は非常に人間臭いのです。
生命体の在り方については難しかったですが、
シンプルに一人の人間と置き換えたら切なさが募りました。
レビューが難しいですね。
ネタバレの度が過ぎるのも避けたいし、
如何せん理解しきれてるのかも自信がない…;
なのでサクッと萌えポイントをば。
《運命》と表現すれば聞こえがいいけれど、
実際は因縁めいた不幸と表裏一体の関係になります。
・運命の相手だけど相性は致命的
・傷つけ合って死に至らしめる関係
・でも愛し合わずにはいられない
という未来が見えてこない関係なんですよ(;ω;)
攻めは非常にミステリアスな男なんですが、
受けは出会った瞬間から離れたくない気持ちに駆られて。
出会っただけで、人生の一部に触れただけで、
否が応でも《2人の運命》は始まってしまうのです。
出口のないような時間が重く切なく感じられました。
んで、彼等に訪れる不幸の影には、
"人として生きてる厄災"のような男が張り付いてて。
その男は彼等の運命的な関係に執着し、
前世の記憶がなくても周囲を嗅ぎ回ってついてくる。
これが個人的にホラーでした…(;´Д`)
(記憶が無いのに執着って異質過ぎへん…?)
(そんで何度も受けに不幸を与えて、)
(間接的に攻めの魂に傷をつけている男っていう)
コイツがあまりにも狡猾なので、
ドキドキハラハラしながら読みましたよーもー…。
そんなこんなで攻めは記憶と共にずっと生き続け、
不幸と表裏一体の運命だけが永遠に続く螺旋の恋。
いよいよ疲れ切った攻めの嘆きが切ないです…!
頑張っても頑張っても報われない、
何度も何度も受けはすり抜けてく、
"どうしてお前は…!"という憤りが伝わりました。
そんな悲しみに暮れる攻めの感情を、
受けは理解しようと寄り添う姿がにグッときます。
今世こそ連鎖が断ち切れるといいな…。
とはいえ運命の始まりを知ったら、
圧倒的に攻めが悪いので自業自得な気もします。
攻めの苦しみは罪の重さでもあると私は思う…。
そんな始まりも含めて、
因果関係が深い運命の恋のお話でした。ディープ。
いやー…途中からどんどんどんどん不思議な気分になってくる、
SFチックな現代転生ファンタジーでした。
なかなかに複雑(だと自分には感じられた)な設定ゆえ、
個人的には理解したり納得するのが難しい部分も。
そして「萌えたか」という部分で言うと、ちょっと自分の好みとは違ったかな…?とは思う。
でも設定は面白いんだよなあ、と評価に迷い、悩んだ末の「萌」です。
二人のエッチでは受けのおもらしプレイが何度か出てくるのと、
攻めではない人物に陵辱されるシーンがあり、好みの分かれるところかも。
※以下、重要なネタバレかな?と思える部分に触れているので未読の方は
ご注意ください※
転生…といえば転生なんですが、生命科学の力やら何やら×”寄生”がテーマになった
物語。
(で、先生のあとがきを読んでぶったまげました。恒世、そういう設定だったの!?
個人的にはそこの部分はかなり重要なので、本編で触れて欲しかったなあ…と:)
ある日ダンプカーに轢かれそうになったところを、美しい年下高校生・恒世に
助けられた陽人。
お礼を言うも素っ気なくその場を離れていこうとする彼になぜか心を惹かれ
離れがたく思い追いかけたところ…
見知らぬ他人のはずなのに、恒世は「21まで生きられたのか」と言いながら涙を流します。
その後”どうしてもお礼をさせて欲しいから”と陽人が縋り、
二人は定期的に会うようになるのですが。
実はこの二人には何度も繰り返し出会っては別れてきた前世、
そのまた前世と続く因縁があってー
とお話が続きます。
この二人、運命の相手なんだけれど、相性が致命的に最悪で
陽人は前世までは20歳を超えることなく亡くなっている。
そして陽人が死ぬと、精神的ショックにより恒世もまた死んでしまい、
転生先では恒世は前世(そのまた前世も、その前も)の記憶を持ったままだけれど、
一方の陽人は全てを忘れて生まれ変わってくる。
その運命は何度あがいても変えられなかったのですが、
二人は今世では共に生き抜くことができるのか、その方法とは…!?
というところがキーになってきます。
このへんがまたこう、難解で…
”螺旋階段のように行き着く先が決まった未来は変えられない”と主張する
恒世に対し、陽人が気付いて告げた内容が、ちょっと自分には100%きちんと
理解・消化しきれなかった。。かも。。
「螺旋は次元を超えて変わっていける」と作中で陽人が言っているんですが、
これって、”生まれ変わるたびに少しずつ何かしら変化してる”ってこと…??
なのでしょうか。。うー、、すみません、咀嚼できてません。。
あと、陽人が囮とされ恒世と二人で捕まってしまった時の、
終盤の山場のシーン!
窮地に陥った陽人を救うために恒世が発揮した能力、いやもうそれしかないよなあ
とは分かるんだけど、ちょっと都合よくないか…と頭の中にチラついてしまう自分がいました。
細胞の話、そこから派生した不老不死の可能性など、転生の中にも
細かな生命科学の設定があったからこそ、最後の最後でグッとファンタジー感が増したような気がして、
いまいち乗り切れなかった部分があったかなあ、と。
と、つらつら書いてしまったのですが…;
SF要素や少し難解なテーマを読み解くのがお好きな方、切なくシリアスな関係に
惹かれる方に特に響くお話なんじゃないかなと。
頭をフル回転させ、作中に出てくる漂うクラゲのようなふわふわした不思議感覚に
陥る、なんとも不思議な作品でした。
あっ!あと、恒世の眸に”ひまわり”が映っている、という描写。
これ、自分の記憶の中ではイラストでは特に描かれてなかったと思うのですが
ぜひともイラストで見たかった…!ちょっとイメージしづらかったので。
(勘違いで読み飛ばしてしまっていたら本当にすみません;)
作家様買いです。
スピBL?→SFBL?→哲学BL…?って印象が二転三転する作品でした。
ネタばれなしで読んだほうがいいと思うんですけど、なにがネタばれになるんだろう?って小一時間。スピ的なとこも、SFちっくな感じも正直そんなに自分のなかで落とし込めず、周辺人物との絡みについてもふたりのラブの顛末についてもやや消化不良だったりして…。
「高みにのぼる人は、皆螺旋階段を使う」
って偉い哲学者が言ってたらしいです。
高みにのぼる行為(?)って孤独ですよね。その孤独な魂(?)を癒やす”可憐な花”がときおり階段の途中に咲いているらしいんですよ。シンプルに言うと、”孤独な魂”の攻めと”可憐な花”の受けのラブ・ストーリーでした。お互いがお互いの存在を脅かすってゆー宿命の恋人、しかも一方は不死者っつー…究極の執着愛でしたね。
沙野先生の作品を読む楽しみのひとつは、THE官能なスケベ描写はもちろんなんですけど、裏テーマを探ること!…というわけで、今回もいちばんインパクトのあった描写だったので、なるほどやっぱり!と腑に落ちました。
兼守先生のイラストが、この不可思議な世界観をよりいっそう神秘的なものにしていて素敵でした。
恒世×陽人
大学生の陽人が、
偶然に出会った高校生・恒世。(陽人と同じ大学に進学し、)
間もなく恋に落ち、あっという間に同居生活を始める。
恒世の不思議な溺愛と読めない感情が何か妙に引っかかる展開。
徐々に明らかになる
恒世の正体と、陽人の過去の真実につれて、
2人の関係はオカルト的な領域に。
恒世の「存在」の繰り返しは、
陽人の死は恒世にとっての強制終了を意味する。
時が移り変わっても、
陽人を追い続ける恒世の執着に少しゾッとする。
記憶を失ったのは陽人だけで、
陽人が恒世の愛情に惹かれつつも、
すべてを知った後の葛藤がいいところで、
その後、恒世への残り続ける恋心も強制的な感情でしょう。共感しにくい。
実は恒世の正体は、
かつて陽人が自分のせいで命を落とした、憧れの従兄だった。
転生ファンタジーではなく、
恒世は人体に寄生することで「存在」を維持し続ける
ただの個体でありながらも、
過去の記憶を保持したままの特異体、
遺伝子の奥深く、量子力学的な観点まで絡んでも、
科学の枠を超えた「存在」という設定が、
好みが分かれるかもしれない。私には理解しがたいと感じた。
永遠の螺旋階段を彷徨い続ける恒世にとって、
この「存在」は、陽人への愛もただ残酷なことでしかない。
それは恒世自身だけでなく、従兄の親にとっても残酷だ。
虐待された過去や、
前世の人買いに翻弄されていたダーク時代という
陽人の不憫な一面も描かれているが、
痛みと悲しみがもっと深く刺さるような表現があれば、闇作品として楽しめるのに。
優しくも2人の欲望を感じさせるエロシーンの描写がとにかく良かった。
永遠に終わらない愛が恐ろしい。
2人の恋は切なくも甘々で、難しい一冊でした。
おおーー…なるほどなるほど。
カテゴリ的には転生ものかな?けど、新しいアプローチの転生ものですね。厳密に言うと転生と不死のコラボ。
タイトルの"螺旋"の意味ともちょっと掛かってて、永遠に抜け出せない転生…いや寄生ループとでもいいましょうか。なかなかに厄介な巡り合わせと、抗えない運命に翻弄されていく物語です。
運命の相手だけど、相性の悪い相手。それがこの物語の主人公2人です。
陽人が繰り返す転生にはいつも"恒生"がいて、しかも2人は死と生の運命共同体。陽人がいて、恒生がいるのは偶然ではなく必然です。
短命で終わる陽人の死は、恒生の死をも左右するという立ち位置で、永遠に逃れられない無限ループのようなもの。それがタイトルにある"螺旋"の意味する大きな理由です。
ファンタジーというよりはSF寄りですかね。生命科学的というか…未知なる存在が大きなテーマです。そこがよくある転生ものとは違う部分と言えるでしょう。
なんか話が難しい感じに思えるかもですが、ざっくり言うと、生まれ変わっても巡り合うたびロミジュリ状態になっちゃうよーってお話です。
ロミジュリといえば悲劇の愛。報われない愛。愛する者と自分の死。
恒生と陽人も、何度巡り合ってもそんな運命を辿ります。2人の想いは通い合っていても、遂げられないのが彼らの"運命"。前世でも前々世でもそのまたずーーっと昔からそれは繰り返されてきました。
そして今世でもまた巡り合った彼らは、幾度となく彼らを悲劇に追いやってきた運命と戦うことになります。
回避するにはなかなかに難しくてですね、2人を邪魔するしつこいヒール役も登場し、話は単純明快ではありません。人体実験的なことにも巻き込まれていくので、シリアスめいた展開へと後半は突き進んでいきます。
"運命"とは、自分たちだけの問題だけじゃなく、周囲の人たちにも適用されるので、まーーなんと複雑なこと。
運命こーわっっ……((((;゚Д゚)))))))
悲劇の運命を断ち切るために、どうするのか?
忍び寄る魔の手からどう振り切るのか?
2人が出した答えと選択は?
恒生が不死であることのカラクリを含め、この難解な局面を最後まで読み逃さないようにして下さい。
2人が過去ずっと悲劇を繰り返してきた運命は確かに悲劇ではありますが、それは目の前に起きた事象のことだけじゃない。本当の悲劇は心の喪失感です。
不死ということは、自分だけが悲劇の記憶を全部待ち続けているということ。しかも相手はその悲劇すら知らずにまた別の人間として生まれ変わって自分と関わり、また同じ悲劇を繰り返していくわけです。嫌な記憶だけが蓄積されていくのと同時に、この苦しみを誰とも共有できない孤独な悲しみというのはいかばかりか…
"運命"と聞くと、ドラマチックでポジティブな面をイメージしちゃうけど、この作品の運命はネガティブな意味合いが大きいです。そんなネガティブな運命にあっても、愛を育み絆を深めていく2人の行く末を見届けて欲しいと思います。
わたし個人として、このストーリーの着地点は、まぁそうするしかないだろうな…という印象。リアルっちゃリアルかも知れません。
しかも未来をのことは希望的観測でしか推し量れない部分があり、また敵が復活するかも分からないし、2人を狙う伏兵が来るかも分からない。その余地を残したままの終わり方はスッキリとはならなかったです。
現状はハッピー、未来的には……というところに若干のモヤ。
そんなわけですみません、「中立」にしました。
兼守先生なのでマストバイ。個人的地雷な要素があったので中立にしました。いつまでも巡り合うというお話が好きな方でしたら、もっと違う評価になるのでは。本編120P弱+その続き120P+本編補足的な小編+あとがき。
横断歩道を渡ろうとした時に高校生にダンプカーから守ってもらった陽人。どうしても離れがたい気持ちになっていたところ、進学先が同じ大学だと聞き・・・と続きます。
攻め受け以外の登場人物は
みのり(受けと同じ研究室、♀)、境准教授(みのりの兄)、受けの養父母ぐらい?
++攻め受けについて
攻めは、受けに執着していて、受けが死ぬと強制的にリセット(=死)されるという方。瞳の虹彩部分がひまわりのような形になっているらしい。ちょっと特殊な能力を持っているというかなんというか。帯に「不死者」とあるけど、それが正解。クール?ツン?でも受けを溺愛?イケメンなのは間違いなし。
受けは幼い頃に両親と従兄を亡くした方。あれこれ少しずつ思い出して攻めに対する思いを深めていくという感じでしょうか。最後は攻めを守るために一生懸命頑張ってました。
なんといえばいいのか分からない攻めの能力が個人的地雷。いやまてなぜそれが可能になるの?!とツッコミたい気持ちがどうしても我慢できなかったんです。辛かった・・・
何度も繰り返し出会うというタイプのお話が大好きな方でしたら、ほんと、大好き!という方もおられると思うのですが、私はちょっと置いてきぼりになった心地の一冊でした。無念。