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hihyou no ouji to ikyou no hoshi
異世界トリップもの。BL的には年下からめちゃめちゃに愛されるお話です。
イケメン、9歳下、氷豹神(獣の神)……要するに高スペック攻めというやつ。
嫉妬心剥き出しで分かりやすい好意をぶつけてくる年下って良いですね!がむしゃらな一途さにキュンときてしまうワンコ愛が可愛いかったです(´∀`*)
そして。全体的なストーリーとしては、深いテーマでした。
神への信仰心が治世に深く関わっていくことは健全な社会か否か。…みたいなことを問うた物語展開です。"氷豹神の力を継ぐ者が厄災から救う"という信仰心が根付いた世界が物語の舞台で、主人公の悠はその世界に異世界トリップしたことになります。
その厄災とやらに立ち向かうストーリーである一方、それに振り回された兄弟のお話の側面もありまして、人々の神信仰によって、心に闇を抱えることになった兄と弟のそれぞれの立場から見た苦悩が描かれています。
氷豹神の再臨だと期待される弟・スレンソリル(以下スレン)と、知識や経験といった人の力で国を治めようとする兄王との対立構造が背景にあり、それがこの作品の事件パートの主軸です。対立といっても、周りの信仰心が煽ってる感じなので、兄と弟のバチバチバトルではありません。
スレンは氷豹神としてのプレッシャーに押しつぶされているし、兄は本来の治世の在り方について見直そうとしている。……両者の心の闇に触れると、外野は自分事じゃないぶん随分と無責任な事を言うなぁと、神信仰のネガティブな部分を目の当たりにしました。
スレンの兄は執政者として素晴らしい王ですが、彼の真面目さにつけ入る心の弱さが事件を引き起こしていく……というのが事件パートです。
……なんだか切なかったです。
兄王の抱える苦しみの大きさに胸が痛みました。
そもそもこれBLだし、異世界トリップしてきた悠とスレンとのイチャあまをいっぱい楽しもうと思ったら、シリアス事件パートの見応えが強くて引き込まれちゃいました。
神に祈ったり神を信じたりすることは、そこに希望を見出せるという意味では信仰者にとってはいいことかも知れないけど、この世界の神信仰はスレンという実体がありますから、皆の期待を受けながら生きていかなきゃいけないのはさぞ苦しかったろうなと思います。
世界を救うストーリーってもっとキラキラして前向きに頑張るぞ!みたいな感じかと思っていたけど、この作品はネガティブ感情が先立っていたのが興味深いアプローチだなと思いました。
神信仰の脆さみたいなものを露呈させ、神に頼らない治世作りを訴えるメッセージ性はファンタジーなのに現実的で面白かったです。
そんなストーリーを背景にした2人のBL展開は、年下の熱烈求愛が冴えていて、こちらに関しては超積極的で大変によろしかったです。悠の元カレの影にちょいちょいヤキモチを妬くスレンは素直で可愛いくて、年下攻めの良さを存分に味わいました(*´꒳`*)
私としては電子購入がおすすめです。電子限定のショートストーリーが収録されていて、2人が交わす指輪交換エピソードにホッコリと癒されました^ ^
神の加護を受けた氷の国・ユクが舞台の、王族×獣人(モフモフ!)ファンタジー。
水川綺夜子先生の作品は「運命と偽りの花嫁」以来、2作目です。
シリアスでドキドキハラハラの展開あり、胸きゅんの”運命”的な絆あり、切ない兄弟間の確執あり…と、存分に楽しめました。
一途年下ワンコ攻め好きな自分は、攻めのスレンの可愛らしさにハートを撃ち抜かれました。かっこいい、というより”可愛い”攻め。
主人公は小学校教諭の悠。子供や動物への接し方は上手だけれど、保護者対応、大人とのコミュニケーションに難ありの人物です。
悠は度々、凍った大地でうずくまる小さな獣を見つけ、抱きしめるという夢を見ていました。ある日退勤途中で突然異世界へとトリップし、獣人ではない”純人(=人間)”として薬狩りに狩られそうになりますが、雪豹姿のスレンに助けられます。
元の世界に戻りたいと言う悠を、子供姿のスレン(作中では”ユキ”)は師匠のいる学舎へと招き、安全のためそちらに身を寄せることに。
共に過ごすうち、子供姿のユキは実はこの国の王弟・スレンという青年であると分かり、少しずつ距離を縮めていく二人。
ところが悠とユキの命を狙う者が現れ、どうやらそこにはスレンの兄で現国王・バトマが絡んでいるようでー
と続きます。
”招春薬”と呼ばれる薬の存在やユク国の「三疫予言」、悠の手の甲に現れた雪の結晶型の紋章などなど、のちのち重要となる設定が盛りだくさん。
頭と心に余裕のある時でないと、ちょっといっぱいいっぱいになるかもしれません;
ただ、上記のように小出しにされた点と点が結びつき、一本の線になるのが気持ちよい!
二人は神話の時代からの結びつきだったのね…と、時を超えた魂の再会に心打たれ、じーんとしました。
モフモフ大好きな自分には、小さな雪豹姿のスレン、人型のケモミミ姿のスレン、はたまた大きな獣姿になったスレンと3種類の可愛い&格好いい攻めが楽しめるのも嬉しかったです☺︎八千代ハル先生の挿絵も可愛らしかった✨
よくある「あんた」呼びではなく、「悠さん」呼び、そんな些細なところにもキュン♡
ただ、ちょっと広がった風呂敷のしまい方がざっくりかなあ、と思ったのは、全ての陰謀が暴かれ、決着がついてからの部分。
兄・バトマは眠り続けているとのことだけれど、スレンが王になってからその後、結局どうなったの…?とか、
神話や神に振り回される国ではなく、”神から巣立つ国”として神を切り離そうとする展開も、神話や神と共存する道は選ばないの?
と、ちょこちょこ気になるところがありました。
ざっくりしているというか、自分の思い描いていたのをちょっと異なる展開に「んん?」と思ってしまったのかも。
とはいえ。
やっぱり年下ワンコ攻めっていいな!とあらためて可愛らしさにきゅんとしたし、神話や兄弟の対立など、複雑な設定が見事に回収され収束していくのが心地良かった!・:*+.
まだまだ蒸し暑い日が続くけれど、氷の国のお話、そして氷豹神と読んでいるだけで涼しさも感じられる(( ̄∀ ̄))、素敵な神話ファンタジーでした✨
今回は白豹の姿を持つ王弟と小学校教諭のお話です。
不思議な夢を見続ている受様と攻様が出会うことで
攻様が長い迷いを振り切り、兄王と民の歪みを糺すまで。
受様は唯一の肉親である父に関心を持たれずに育った故か
大人と話すことがとても苦手です。
5年前に小学校教諭として働きだしますが
保護者面談で緊張のせいで無表情になって怖がられたり
柔らかく笑おうとすればヘラヘラしていると評されたり
なかなか上手く対応ができません。
今回も学年主任に苦情を告げられ
明日の授業の準備を終えた頃には深夜になりました。
受様が人との関わる事は難解だと思っていると
最近の夢でよく見ていた青炎をもとう小さな白い獣が
蹲っていていました。
夢の中で受様は一面の雪景色を歩いていくと
青炎を纏わせて泣く小さな白い獣を見つける事となり
獣を抱きしめて慰めていたのです。
今目の前に蹲る獣を呼吸が荒く
後ろ足に刺し傷のようなものがあり
受様は取り出して手早く傷を抑えるのですが
直後、白い獣は一瞬だけ青年の姿になり
背後を威嚇する言葉を発するのですが
受様が振り返ると背後には
刃物を手にした男が倒れていたのです。
受様は刺されようとしていたのだと理解したところで
男が再び動きだし、白い獣が苦し気に囁いた瞬間
深夜の住宅街から彼らの痕跡が消えてしまい!?
氷豹神の再来とされる攻様と界渡りした受様の
人外ファンタジーになります♪
この白い獣が今回の攻様です。
攻様は氷豹神の守護のある獣人の国ユクの現王の弟ですが
白い獣姿で生まれた事で神の再臨と言われれながらも
父王に存在を隠されて育とます。
というのも神の降臨は危機に瀕する国を救うためで
受様が氷豹神であれる事凶事が凶事が起こる前触れと
囁く者が現れたからです。
攻様は兄王の指示で
王宮を出た賢者の元に身を寄せて暮らし
今、攻様と賢者は数年前から国内で蔓延している
氷豹神が創ったという万能薬の材料を求める
薬狩りの調査をしています。
薬の原料のひとつは獣の耳と尻尾を持たない
純人の骨と噂されていたため
耳と尻尾のないい受様は薬狩りの標的となるのです。
氷豹神と同じ姿を持つ攻様を秘した父王
亡き母に国と攻様を託されて攻様に道を示す兄王
攻様を氷豹神の再臨と仕える賢者
誰もが攻様の中に神を見ようとする中で
何物でもない攻様に手を伸ばす受様は
攻様の中で大きな存在となっていきますが
神の万能薬の背景には攻様を追い落とそうする者の
思惑が見えてきてハラハラが続き
攻様が受様と結ばれるまでドキドキ&ワクワク
大団円まで一気読みでした ヾ(≧▽≦)ノ
伏線が丁寧に張られているので
明かされていく真実に違和感はないのですが
兄王の蛮行が攻様の正義の相対比較な感じが強くて
モヤっとしたので「萌2」とします。