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moshimo hadaka de oyoge tara
ライリー・ハート先生の『ボーイフレンドをきわめてみれば』が面白かったので、こちらも読んでみました。正直だいぶ雰囲気が違いました。少なくとも私が求めてるものではなかった。短編なので致し方ないですが、だいぶ軽いお話しです。モノクロームロマンス文庫に自分は重さを求めがちなので…
それはさておき作品は読みやすいし(30分そこそこで読めてしまうほどに)、余計な不幸やいさかいもないので、主役の属性が好みで、明るい話が読みたければ良いと思います。
フランクな文体の一人称で、思春期の香りがものすごいと思っていたら、語り手のミッキーは26歳設定だった。引っ込み思案だけどエロいことに興味津々で、公共の場でエロ小説を書いて興奮している。そこからこんなに温かいエンディングを見られるとは思わなかった。
ネットで出会って恋に落ちた相手との、スキニーディップ(全裸水泳)の約束を破ってしまったことを、ずっと気にしているミッキー。そんなミッキーは、最近コーヒーハウスのオーナーのローナンが気になる様子。
ローナンはいろんな客に思わせぶりなことを言うイケメンで、ミッキーを口説いても本気に取られない。でも実は特別に気になっていて、今までとは違うやり方で、慎重にいこうと思っている感じ。
やっと勇気を出したミッキーがローナンを誘ってからは、とんとん拍子に話が進む。二人ともが熱烈に夢中になっていき、恥ずかしいくらいにあまあま。そしてミッキーが秘密を打ち明けると、あらびっくり。
待ち合わせをすっぽかして遠くから見ていたって結構酷いと思うけど、ミッキーは相手の気持ちまで考えず、勇気がなかった自分のことばかり。ここはちょっと引っかかったかな。
お互いに運命の相手だと確信したであろう二人は、家族にも迎えれられ、その後も順調そう。スキニーディップを望むって、自分の中にある何かを解放したい心理が働いているんだろうか。
比喩表現のバリエーションが豊富で、想像もつかない例えもあったりして、翻訳ものを読む楽しさも存分に味わえた。
モノクロームロマンスの電子短編。
主人公はミッキー。
昼は図書館司書、勤務後はクィアエロティカ作家の「エイドリアン・レインズ」。
ミッキーには過去の大きな後悔があって、まだゲイを隠していたティーン時代、彼とだけは何でも話せたネット上の友人/HN makeyousmileと「裸で泳ごう」という約束を一方的に破った事。
だから今、チャットルームで「やり残した事」の話題が出た時に「全裸水泳(スキニーディップ)」を宣言したのだった…
…という前振りがあって、さてミッキーは行きつけのコーヒーハウスのオーナー・ローナンに片想いをしています。
ローナンはルックスが良くて、セックスに関しての話題を語る人気ポッドキャストの配信者でもある。
そんなローナンはいつも客で来ているミッキーにちょっかいをかけて、ミッキーは大いに戸惑っています。
実際ローナンの方もミッキーが気になっていて片想いし始めなのですね。
なんでモテ系のローナンが地味なミッキーに?という疑問はあります。が、そこは特に言及なし。恋に理屈はナシってことで。
で、まあ読んでいくとローナンが実は…的な展開がわかっちゃうんだけど、その分読みやすさはあります。
海外M/Mらしく、地味目な受けでも性的には非常に積極的。
内容も、過去の誤解も解け今の恋心と信頼、家族の祝福ありの結婚まで行き着くハッピーエンドで、読後感良しです。