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senkyoutensei doushi ha koookami ni gekokujou sareru
まず。中華風BLとしてのクオリティがすごいです。
作者さんあとがきにて言及がありました。大陸風ファンタジーに文体を寄せて書き上げたと。おっしゃる通り、本場中華BL作品のそれに近い印象を受けました。
独特の中華の世界観、神の世界と人間の世界との関係性やあらましなどなど…実に緻密で繊細、でも率直で分かりやすい。日本と中華の良いとこどり、ハイブリッドな作品だなと思いました。
大陸の風が漂う世界に、落とし込まれた師匠と弟子の下剋上BL。(下剋上なんで、"弟子"と"師匠"のBLと言う方が正しいですかね^ ^)
仙女と見間違えるほどの美貌の師匠・リアンと狼獣人のソワムの物語は、三百年の時を繋ぐ壮大な愛の導きによる濃厚なストーリーです。設定やバックボーンが細かく練られたストーリーから目が離せませんつました。
キーとなるのはタイトルにもある"転生"。そう輪廻転生が大きな鍵です。
リアンが地仙となって人間界に留まり続ける理由
夜な夜な同じ夢を見続ける理由
かつてのリアンの大事な人がソワムの姿に重なる理由
これらに注目しながら読んでいくと、物語の主線が見えてくると思います。少しばかり謎解き要素が入ってるのも面白く、過去と現在が密接にリンクしてるところも面白かったです。
この恋は、繋がり合わなければ何度も繰り返す、まるで修行のような恋。三百年もの間、想い人を待ち続ける健気さと、四度の転生を繰り返してもなお諦めない執着心が切ないけど、とてつもない愛の偉大さを感じます。
中華風のスケール感と、長い時間をかけて巡り合った運命が交錯する壮大な愛の着地点は非常にドラマチック!物語冒頭で、桃園に迷い込んだ子狼との出会いが、こうも展開していくとは思いませんでした。
"下剋上"のお話とあったので、師匠が受けで弟子が攻めね♡……なんて、ウフウフしてたけど、攻め受け属性以上にその濃厚ストーリーに引き込まれていました。
300年人間界で地仙として生きてきた…つまり300歳のリアンと、20歳のソワムとの桁違い年の差カップルというのも面白いトコ。美しい美人三姉妹仙女たちの誘惑をも軽々と突っぱねるリアン一途なソワムの男らしさにもグッときました^ ^
前世の記憶を辿り、運命に導かれ、2人が辿り着いた景色とは一体どんなものだったのでしょう。やっと愛する者に触れることができた長い旅の終わりに安堵し、ソワムとリアンの奏でる激動の物語に胸が熱くなりました。
高月紅葉先生の作品、初読みでした。なんとも趣深く雰囲気のある、中華風ファンタジーです。
年下ワンコ・ケモ耳執着(←怖い感じではない)攻め。そこに前世の記憶が絡んできて…というもの。
あとがきで高月先生ご自身がおっしゃっているように、文体は独特です。中華風(先生の言葉をお借りすると”大陸風”)のお話に合わせて、なんて言うんだろう…?耽美・幽玄という感じかな?
とっつきやすい文体ではない(と思う)ので、ちょっと好みの分かれるところかもしれません。
主人公は仙女の桃園を管理する地仙道士(←天界へ昇ることが叶わなかった道士)、リアン(受)。地上で暮らす仙人の端くれとなり、忘れてしまった”大切な誰か”を待ち続けて300年…。
そんなある日、管理している桃園の桃をこっそり食べる侵入者が。西の果てにある獣人の国からやってきたという子狼姿の侵入者・ソワム(攻)は実は20歳の青年だが、呪いにかかっており新月の夜しか本来の姿に戻れない。
占い師の助言によりやってきたというソワムを弟子にして共に過ごすリアンですが、一緒にいると心がなぜかざわついてーー
と続くお話です。
狼のしっぽに触りたがるリアン、恋敵に嫉妬し独占欲を剥き出しにするソワムが可愛い!
種族の違う二人は前世で添い遂げることができず、なんとソワムは「まだ(リアンの相手に)ふさわしくない」と恋敵である開明君に判断され、転生の度に殺されてきているという…((((;゚Д゚)))))))
諦めずにリアンを追い続ける、一途な年下攻め(受けのリアンは300歳超え)。
追いかけて追いかけてついに受けを手に入れる…!、という設定・展開大好きなので、胸キュンポイントでした◎
欲を言えば、前世の二人の出会いや別れの詳細について、もう少し深掘りして知りたかったなあ、と。どんなふうに出会い、別れるに至ったのかが分からないのはちょっと寂しい。
上記のポイント↑を知ることにより、前世から続く深い想い・二人の関係性を理解し共感できた気がします。
とはいえ、初の高月先生の作品、耽美・幽玄な中華風ファンタジー世界を楽しんで拝読しました✨
先生の別作品もぜひぜひ読んでみたいです◎