聖母の深き淵

madonna no hukaki huti

聖母の深き淵
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神2
  • 萌×21
  • 萌0
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
1
得点
14
評価数
3
平均
4.7 / 5
神率
66.7%
著者
柴田よしき 

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媒体
小説
出版社
角川書店
レーベル
角川文庫
シリーズ
聖なる黒夜
発売日
価格
ISBN

あらすじ

一児の母となり、下町の所轄署で穏やかに過ごす緑子の前に現れた親友の捜索を頼む男の体と女の心を持つ美女。保母失踪、乳児誘拐、主婦惨殺。関連の見えない事件に隠された一つの真実。シリーズ第2弾。

表題作聖母の深き淵

探偵
春日組若頭

レビュー投稿数1

お互いが相手のいない場所で「愛してる」と言う切なさ

「聖なる黒夜」にはまり、麻生龍太郎の名の付く小説を2冊読み、次はRIKOシリーズです。
私の読んだ順番は上記のとおりですが、本当はRIKOシリーズが先で、そのスピンオフが「聖なる黒夜」なので、読む順番としては逆転しております。
ですが、作中の時系列的には「聖なる黒夜」よりもRIKOシリーズの方が後になるので、個人的にはこの順番で読んで良かったなと思っています。
さて、RIKOシリーズはその名のとおり、村上緑子(りこ)という女性刑事が主人公の小説であり、BL要素は大変少ないです。2巻ではリコは育休明けで辰巳署に配属になっており、新宿署の刑事だった1巻の時とは忙しさが異なると話しています。一児の母になってもリコの貞操観念はほぼ無いこともあるので男女の性愛に抵抗がある方にはオススメしづらいですが、「聖なる黒夜」の世界線と地続きですし麻生さんと練のその後を確認するのには読むべき本と思いました。
そう、完全に地続きで驚きました。かつて麻生さんが所属していた捜査一課のメンバーや春日組、昇竜会など、普通に出てきます。考えたら「聖なる黒夜」がスピンオフなので当たり前なのかもですが、違うシリーズ、という頭があったので意外に感じましたし、麻生さん本人の人となりや警察をやめたことをかつての同僚をはじめ警察関係者がどう思っているのか知ることができました。
という意味でも読んで良かったです。(及川は名前だけ出てきました。「親友」となっていて、なるほどーと思うなどしました)

BL的な視点から言うと、麻生さんがリコと飲みに行き、誰のこととは言わずにとにかく惚気る場面がありまして、これを読めたことが大変な収穫でした。練のことをどれほど愛してるか、滔々と語るのです。そういうこと言っちゃうのか、そんな風に思っていたのかと二重に驚き、読んでいるこっちが恥ずかしいような言葉の数々にちょっと叫びそうになりました。「私立探偵・麻生龍太郎」ではあんな風に別れたし態度も硬化しているけれど、まだ変わらず好きなんだなと分かり、しかも落とし穴に落ちたみたいにスコンと惚れた、別れた女房のときと同じくらい夢中だった、と言うので、玲子と同じくらいに?!とここでもやはり驚いたのでした。
この場面でリコが、自分と麻生さんは似ていると思っていたけど違う、残された相手(ここではまだ女性だと思っている)の気持ちがぼんやりと分かると言って、聞いた話から分析する長科白があるのですが、これが胸に刺さりました。「(そのひとは)自分があなたを汚しているようで辛かった。あなたのように清潔になれない自分が惨めだった。だからあなたに、おまえのために俺も黒く染まると言わせたかった」のだろうと。
ここを読んで、うわー、と思いました。また、練のことも二人の関係性も何も知らない第三者であるリコという女性刑事が言い当てるところにもぐっと来ました。知らないからこそシンプルに物が見えるのだろうし、知っていたら分かっていても口にはできないですよね。
そしてラストシーンです。前述の場面から伝わる麻生さんの気持ちが本書のラストシーンに繋がっていくのですね。練は病院には何回も来ていたのかなと想像しました。だから狙われたのかなと。お見舞いの場面が見たかったです。そして「ちょっと3巻、はやく」となっています。

RIKOシリーズは1巻をずいぶん前に読みました。女性刑事や女性探偵が主人公の小説は当時流行っていていくつも読んでいたのですが、その中でも並外れてリコが「女」だったので、個人的にはあまりはまらなかった覚えがあります。でもこれを機にもう一回1巻を読んでみようと思っています。

1

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