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何度拒んでも思い知らされる。結局忘れられないのだと。
first love
小説ってやっぱり、内容だけじゃなく、文章との相性が大事なんだなァ…と、分かりきったことを改めて思いつつ読みました。
初読みの作家さんでしたが、繊細で流れるような描写が心地よくて、海の中でたゆたってるような気分でした。杉原理生さんの文章を読んでるときと似たような感覚でした。
再会モノです。
高校時代に付き合ってた二人が六年ぶりに再会し、再び付き合う、という。
受けは人付き合いが苦手でエキセントリックな高校教師。
攻めは明るくて人好きがして、それまで適当に遊んできたモデル。
ストーリーを改めて考えると…、大きなドラマなんてなかった気がするw些細な心のすれ違いや、互いへの愛が、細かなエピソードとモノローグで綴られていく。
キュンと心地よい切なさに包まれながら、最後まで読みました。
派手さはないけど、大好きな作品になりました。
高3の時、同じクラスになったふたり。進学する大学が決まった聡史に、担任から「瀬良の勉強を見てもらえないか」と頼まれます。理系は何とかなっても、文系がさっぱりな瀬良に勉強を教えるようになり、ふたりの距離がグッと近づきます。
高校生という、大人でもない子供でもないという微妙な年齢であるだけに、本当の恋愛をするってなかなか難しいと思うんです。一緒にいられなかったからと女の子にちょっかいをかけたくなる瀬良の気持ちもわかるけど、それをやっちゃ~いけないわけで。
また、聡史も真面目なあまり潔癖すぎて、些細なこと(実際、これで別れる? って気がしなくもない……)も許せなくって。好き過ぎちゃったのも、壊れる一因だったのかなぁ?
硝子のような繊細な恋心、微妙な年齢から来るすれ違いや温度差、好きなのに別れなくちゃならなかった切なさ等々、儚い初恋を思い出しながら読んで欲しいですねぇ。
本人たちは、すれ違ったり揺れ動いたりと、まだまだ不安定なふたりだと思っているようですが、端から見たら、もうラブラブのバカップル。勝手に惚気てろって感じですかね。苦笑
でも、こんなふたりになるまでには、切ない時間を過ごしてきたわけだから、思う存分ラブラブしてちょうだい!って気がします。
もう誰もじゃま出来ないなぁ
前の本が面白かったから買ってみたが少し違った印象を受けた。
話は高校時代クラスメートだった2人の再会もの。といっても、その高校時代に短いが深い関係を築いていたから、再会してもわだかまりが大きい。
なかなか前に進まない話にじれじれした。受が進ませてくれない(笑)
とにかくこの受が不思議ちゃん。
今までにありがちな、一途とかけなげとか、その枠を外れていて、じっとり1人でぐるぐるする自家中毒型。
それがどこまでも徹底されていて楽しかった。こういう人間ってきっといるんだろうなと思わせる。で、そこに攻みたいな人間が引っかかる(笑)
句読点の打ち方のせいか少しポエムっぽく感じさせられた文章は苦手だったが、大人になっても不器用な恋愛しかできない2人の話はヨカッタ!
モデル瀬良×日本史の教師の聡史(同い年)
高校生の頃は、黒髪地味眼鏡受けでしたが、成長後はコンタクトにチェンジ。
眼鏡姿は、もう見られないのかと思いきや、カラーで1ページも眼鏡かけている聡史と瀬良のラブい過去の高校時代のイラストが!
この近い距離感に密着感、聡史の照れ具合、瀬良の幸せそうな顔、非常に萌えました。
祭河さんの絵に、思っている以上に弱いのかも。かなり、必見です。
高3で別れて、大人になってからの再会物で、First Loveは、受けの聡史視点です。
もはや、お見事としか言いようがない位、逃げに逃げます。
瀬良が追ってくれなかったら、まとまらなかったと思います。
また痛みを味わうのは嫌なのに好きという気持ちはまだ残っているから、迫られるとときめいてしまう。
聡史は自分の中で最悪の事を想像しては、傷口をかきむしっては新しい血を流し続けるの連鎖で、非常にネガティブ思考です。
元々の性格もありますが、幸せの最高潮の時に裏切られたことから、そうやって傷ついた時の予行演習をして防御するようになったのかと思うと、切ないです。
十代の恋愛で、しかもそれが初恋。無我夢中に好きだったからこそ、どうしても許せなかったのかなと。
Last Loveは、攻めの瀬良視点で、意外にヘタレな所をみせつけてくれるのと共に、過去の遊んでいたつけが出てきて、大変です。
聡史がどれだけ好きか、どんな所に惹かれたのかが垣間見えて、恥ずかしく微笑ましいです。
瀬良から見ると、聡史ってこんなに変わった子なんだなと驚きましたが、見なおしてみると最初からそうでした。
好きでも嬉しいでも思った事をそのまま言う真っすぐな子で、心底から思ったことなので嬉しいんだけど、純粋に言うことに慣れていない人間にはちょっと怖い。
人に流されて生きている瀬良にとって、だからこそ、かけがえのない人なんだと感じました。
大人になって苦い過去の経験があったから、ようやくいま恋が実った、恋になったんだと思います。
初恋ならではの壊れやすさやときめきを、もう一度味わえる話です。
繊細で静かな恋のお話。
受攻のどっちがが繊細っていうのは割とよく見るけれど、二人ともだとちょっと心配になる。
高校卒業とともに、臆病だったせいで別れを選択した聡史を瀬良は追わない。
再会してからの瀬良は優しいけれど、大人になって余裕が出たという感じではない。
あくまでこれは初恋の続きだ。
聡史がその間誰とも付き合ってこなかったっていうのも大きいのかも。
そんな二人が歩み寄っていくのは切ないし、十分に読ませてくれる。けれどこの後の二人のことを考えて少しだけ不安になった。
この二人、なんかある度に傷つけあいそうな気がする。
や、それが恋愛モノの醍醐味といえばそうなのかもしれない。だけどその中で壊れてしまいそうで冷や冷やする。
なんか上手く言えないのですが、「そうして二人は幸せに暮らしました」って言えない気がするんだ。
おもしろかったんだけど、なんか不安定な読後感が残りました。
不思議と言っても所謂「不思議ちゃん」ではなく
攻めがいなかったら一つもドラマがないまま人生終えそうな無感動な傍観者タイプです
BLお決まりの、ピンクの唇で無自覚だけど可愛くて眼鏡を取ったら~なんですけどね
当然予想はしていたのに、なんだかこの人があんあん言ってるのに痛烈な違和感を感じます
地の文も無感情で淡々としています
攻めと会ったことで
生徒とのコミュニケーションも上手くいくようになったのかな?
そうだといいんですが
コミュニケーション不全の受けと飄々とした攻めのじれったい話なので
テンポのいい話がお好みの方にはおすすめしません