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kyuuketsuki to yukai na nakamatachi
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
第1巻は2006年に発売され、Holly Novelsから出版されていた吸血鬼と愉快な仲間たちシリーズ。
Holly Novelsの廃刊と共に、もうこのシリーズの続きは読めないのかなと非常に残念に思ったのを記憶しています。5巻までがあまりにも良かったものですから…
なんと今回、集英社文庫から新装版が!出ました!ヤッター!!
9月には2巻が。それ以降も最終巻まで出る予定があるということで、まさか続きが読めるとは思いもよらず非常にうれしく思います。
ずっと待っていた方はきっと少なくないはず!
下村富美先生の美麗なカバーイラストと挿画もそのまま収録されていますし、書き下ろし短編「蝙蝠と噂話」も収録されていますので、旧版をお持ちの方はもちろん、未読の方もこれを機にぜひ。
と、新装版を楽しみつつ、旧版と読み比べてみました。
変更点としては、携帯電話がスマートフォンになっていたり、アルがいた精肉工場が猟師の家に変更されていたり、バタ臭い顔が彫りの深い顔という表現になっていたり…時代に合わせて細かな修正が加えられているようですね。
どれも違和感なく修正されているので、読みやすさ・面白さはそのままでした。
旧版をお持ちの方は読み比べてみるのも楽しいかもしれません。
ひょんなことから吸血鬼に中途半端に血を吸われ、牙もなく自力で血を吸うことも出来ない半端者の吸血鬼となってしまったアメリカ人のアル。彼がひょんなことから弱った蝙蝠姿のまま冷凍され、アメリカから遥か遠い異国・日本へと輸入されてしまうところから始まる物語。
昼は愛らしい蝙蝠・夜は半端者の吸血鬼。
2つの姿と時が止まったような死ねない体を持ち、孤独を抱えて生きていたアルの人生が、日本で出会った暁やその友人の忽滑谷たちとの交流の中で少しずつ色付いていく。
1巻はまだ序章といったところなので、大きなBL要素はありません。
木原作品としてはクスッと笑えるコミカルなテイストがありながら、生きていくことや死ぬということについても考えさせられたり、読んでいて胸がギュッと掴まれたりと、心理描写が本当に巧みで上手いのです。
吸血鬼を題材にした作品は数あれど、この味付けは木原先生にしか出来ないものだと思います。
発表から10数年の時が経っても決して古くなく、オリジナリティに溢れていてとても面白い。
アルと暁と忽滑谷が繰り広げる会話のテンポが心地良くも小気味が良くて、彼らにまた会えたうれしさと懐かしさでいっぱいになりました。
ギャッギャッっと鳴く愛らしい蝙蝠にあなたも出会ってみませんか?
(忽滑谷好きの方は、もし入手が可能であればコミコミスタジオさん限定の小冊子付きがたまらなく良いのでおすすめです)
もともとBLレーベル(Holly NOVELS)の時からブロマンス止まりです。
発行されていたレーベルが無くなって、本編少しと暁の過去を番外編として入れた5巻で刊行はストップしていました。
同人誌では続いていましたがそれも長らく、どうなるの!? という所でストップしていたので、一般文庫としてでも出版されてとても嬉しいです。
文庫化にあたり加筆・修正されています。
書き下ろしショートストーリーが新規で収録されているので、既読の方もぜひ!
羅川先生が白泉社でコミカライズされていますしそちらのアルもハチャメチャ可愛いですが、小説イラストは引き続き蒼竜社版と同じ下村富美先生です。
一般文庫なので無いと思ったら表紙だけでなく本文にも挿絵が有りとても嬉しかったです。最終巻迄あると嬉しいです!
文庫化で初めて読みました。コミカライズは1巻だけ読んだことあります。
今回、書き下ろしとコミコミスタジオ限定SSが付くって事でコミコミさんで購入。
表紙、挿絵が新書版ときっと同じですよね?
文庫化されると挿絵カットされるものだと思ってたので嬉しい喜び。やっぱり挿絵あるといいな。
最初の方はアルに対してイライラ。
突然半人前吸血鬼になってしまって8年もひっそり暮らしててうっかり凍ってしまって日本に来ちゃったのはお気の毒だけど、ぎゃーぎゃーうるさいよ。
暁居候させてくれて優しいよ。口は悪いし怒ったりしてるけど、言い過ぎたなと思ったら謝ってくれるし死にそうになる位自分の血吸わせてくれるなんて!(2回も!)
って思いながら読んでたら殺人事件にアルが巻き込まれてからが面白くなってくる。
コウモリの嗅覚が大活躍!
それに暁の仕事、エンバーミングのシーンも興味深かった。エンバーミングとは、ご遺体に殺菌消毒・防腐や修復をした後に化粧を行うことで、生前に近い姿に整える処置のこと。闘病の末苦しんで亡くなった痩せ細ったお顔や事故で損傷した状態を復元した遺体にする。亡くなった方の尊厳が保たれるよ。素晴らしいお仕事だと思う。
コウモリから人間に戻った時全裸だから暁の職場で後輩くんに見られちゃって職場セッしてるって勘違いされてるの面白かった。
あんなん弁解しても無理でしょw
コウモリ姿で虐待される描写、人に戻った時の怪我の状況めちゃくちゃ詳しくて残酷さが伝わった。吸血鬼だから回復するってわかってても、そりゃ助けたくて血あげたくなっちゃうよ。
コウモリの時のアルが可愛いんだ〜。コウモリの時なら頬にすりすりで感謝したりも受け入れられちゃう。しかも。だんだん2人の距離近くなってるよね?アルったら抱きしめてキスしてあげたくなるなんて思ってたりするし。
この先どうなっていくのか楽しみに読みます。
3巻以降もコンスタントに発売してください。
書き下ろしは、差し入れのお菓子を食べながら暁の服装について同僚があれこれ話してるお話でした。黒と白ばっかりのワードローブ。絶対そんな理由だろうなと思ってたよ。見た目に無頓着っぽいもん、暁。
おもしろかったです。
木原先生の作品を白と黒に分けるなら、完全白い作品。少なくとも1巻は。
不幸にも中途半端な吸血鬼になってしまったアメリカ人のアルが、コウモリの姿のときに冷凍牛肉にまざって日本に出荷されるという不幸な事態に見舞われ、解凍されて色々あって日本で生活するようになる1作目。
日没とともに人間になり、日の出とともにコウモリになる、自分でのコントロール不可、と言う難儀な体質が気の毒だけど面白くて、今後どうなるのか気になります。
コウモリの時にはみんなから可愛がられているのに、人間になった途端に白眼視されるのが可哀相。いちいち全裸になるのも大変。(暁はとうとう見慣れた発言をしていた)
今後季節がかわって日が沈む時間が変わったら、また生活に支障が出るよなと余計な心配をしてしまいます。
忽滑谷と暁の関係性はまだ語られていません。
暁の友だちはこの人だけみたいだけど、忽滑谷はどうなんだろうな。
この白い作品において、唯一真っ黒な極悪人が出てきます。
そこの描写がリアルで怖かったです。ただ刺したり切ったりするだけじゃない。
こういう人が世間に紛れて普通の生活をしているのだなと思うと本当に怖いですね。
この作品においても、アルが居なかったら当分の間(か場合によってはずっと)たどり着けなかったと思うし。
忽滑谷さんは怒ってましたけど、柳川くんが動物虐待提案をしてくれて良かったです。
エンバーマーのお仕事を、こうして小説で読むのは初めてかもしれない。
そういう意味でも貴重です。
あらすじや帯の文体(ラノベ的?)にちょっと敬遠していましたが、読んでみたら、当たり前ですがちゃんといつもの木原作品で安心しました。
アルがかわいいですねー。
コウモリの時は、ギャッギャッと言いながら暁の首筋にスリスリしたりしてかわいい。(暁から邪険にされているけど)
人間の時も、暁に恩返しのつもりでせっせと得意の料理(チョコレート風味の味噌汁など)を振舞っていて、健気で可愛い。(暁から激ギレされてるけれど)
だもんで、そんなかわいいアルが二回も殺人犯の餌食になってしまうシーンが読んでてちと辛かったです。
特に、蝙蝠姿での二回目。
不死身だし、傷は放置しておけば治るけれど痛みは普通に感じるという設定なので、人間なら即死確定のぐちゃぐちゃグロい姿にさせられたアルがのた打ち回るシーンが読んでてキツかった。
非BLのレーベルなので、BLはまったく期待しないで読んでいましたが、やっぱり男と男がいえばそりゃ何かが起こりますよね。(そして元々はHolly Novelsで出版されたものでしたね)
といっても、周囲が勝手に暁とアルの仲を誤解しているだけなんですが、そこがコミカルでおかしかった。
医者にヤリすぎゲイカプと誤解されて生暖かい視線を頂戴する羽目になったり、同僚からもゲイカプだと勘違いされていたりして笑えます。
BLじゃないから攻め受け存在しないんだろうなー、でももしカプになるなら暁×アルかなぁと途中までは思ってたんですよ。
だって暁があまりにも完全絶縁体というんでしょうか、周囲と遮断&絶縁しているような男がとてもじゃないけど他人、しかも男のアレを体内に受け入れる姿がまったく想像できなくて。
でも、途中から、あ、これ暁が受けでアルがヘタレ健気ワンコ攻めだとわかってから、めちゃ萌えました。(ヘタレで健気なわんこが大好物なので)
エンバーミングについて全く知らなかったので、そこは大変興味深く読みました。