「吸血鬼と愉快な仲間たち 3」コミコミスタジオ限定SS小冊子「忽滑谷刑事の事件簿 3」

勘が鋭い

柳川視点の忽滑谷刑事の事件簿シリーズも3作目。
忽滑谷のオタクとしては、特典なのがもったいないというか、番外編でまるまる1冊読んでみたいなあなんて毎回思ったりして。
ショートストーリーの中に作中であまり交わっていなかった人物が登場したりと、アル不在の周辺人物たちの日常がすごく面白いなと。

今回も優秀ながらスタンドプレーが目立つ忽滑谷に必死でついて行ったり行けなかったりする柳川の図が見られます。
相変わらずな2人でなんだか安心してしまう。
合コンで大惨敗した帰り道に寄ったコンビニで、今まさに1番会いたくない人物で相棒の忽滑谷と顔を合わせることになる柳川。
優秀すぎる頭と勘で推測して、今日の合コンが上手くいかなかったのかとちくちく痛いところをついてくる忽滑谷。
分かっていて言っていそうなのだから、本当にいい性格をしていますよね。
コンビニでの自転車盗難から始まり、これくらいなんてことはないと華麗にサクッと解決してしまうのが気持ち良いです。
さらには、まさかのそこであの人と繋がるの？と、盗難被害に遭った人物が思わぬ人物でこれまた面白くって。
なんだかこの番外編の柳川のだめっぷりがだんだん癖になってきている自分がいます。

誰とも付き合ったことがないと言う忽滑谷。
そういえば…確かに本編でもその辺りの詳しい描写はなかった気がしますし、言われてみれば忽滑谷の恋愛経験がものすごく気になります。
またまた激しく誤解をされている暁に笑いつつ、忽滑谷の新たなエピソードを引き出してくれた柳川に最大限の感謝を。