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攻・黒崎忠臣(32)警部補
受・三宅馨(28) 捜査一課刑事
捨てられてる猫を拾うクセのある黒崎。
黒崎にとっては三宅も猫も、最初は同じだったのかな。
三宅にとっては一夜限りの相手でも、黒崎はそうじゃなかったわけです。
三宅の類まれなる美貌に見とれ、寝てみて惚れてしまった。
警察署で偶然再会し、言動を見聞きしてますます惚れたわけですが…。
もともと他人との深いかかわりを嫌い、警察でも一匹狼で浮いた存在の三宅。
「父が危篤、一度帰ってください」という母親からの電話と兄からの手紙が、三宅を精神的に激しく不安定にさせます。
事件を追う黒崎と三宅ですが、三宅は容疑者の一人に「何かがある」と感じます。
それは証拠も裏付けも取れない「カン」のようなもの。
自分の兄に似ている感じがする…という嫌なものでした。
それまで自分の「カン」で犯人を割り出し捕らえてきた三宅ですから、今回も行動に出ます。
不安定さを知っていて一人で行動するなと黒崎は言い聞かせていたが、三宅は無意識のうちに犯行現場近くに来てしまいます。
ふらふらしていた状態のとき、容疑者らしき人物を発見し追おうとしますが、人ごみの中で手を切りつけられて血を見た三宅は、錯乱状態に。
駆けつけた黒崎が手当てをしますが、そこで三宅が抱えている大きな傷に気付きます。
32歳の黒崎を「オヤジ」としてしまうのには抵抗がありますが(汗)、無精ヒゲの強引系なので良しとします(苦笑)。
まだまだ未熟なオヤジですが、小動物に弱く面倒見のよいところは、惚れた相手にも同じです。
三宅の自主的な立ち直りを期待しつつさりげなく気を使っているところがいいな。
設定も攻キャラも好みなのですが、いかんせん受の三宅が私には合いませんでした。
トラウマ持ちの受様って好きなのですが…なんでだろう?
三宅が兄と決別するにいたるまでの精神的な成長なり、感情の変化なりが読み取れなかったのが原因かな?
作者が「この原稿を書いているときはものすごい不調に」と書かれていますが…。
ふゆの先生の小説とは相性がいいはずなので、合わなかったのはこのタイトルだけだと思いたいです。