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samayou kioku to syuai no hoshi
記憶を失くしたアシュリー、自分の足元も定まらない状態で親身に気遣ってくれるレイモンドに惹かれていくのは当然だと思う。周りの見守る様子は微笑ましいけど、何かあるのではという疑念が消えない。
それはレイモンドへの愛を自覚すると更に深まっていくのでもやもやした。
やっとで想いが通じたかと思いきや、アシュリーの身の上が分かり、記憶を思い出す、その度にアシュリーには辛い現実が突きつけられて苦しかった。
ただ2人の愛が真実だった事に安堵。辛くても共に居る事を選んだ2人は強い。
アシュリーも辛かったけど、ずっと現実に向き合い続けたレイモンドはもっと辛かったのでは。
アシュリーを愛し続けたレイモンドに拍手
北沢先生のイラストの2人が幸せそうで、辛い場面が多い分嬉しかった。
こういう人生もあると共感できる、素晴らしい作品
産業革命時代の英国をモデルに【鉄道会社のスパダリ経営者×記憶を無くした美青年】の、ほんのりミステリーなBLでした。
記憶を無くした青年・アシュリーと、アシュリーを保護した鉄道会社を経営する英国紳士のレイモンド。
優しく真摯な対応のレイモンドに次第に惹かれていくアシュリーですが、何やらレイモンドにはアシュリーに隠している秘密があるようで……⁉︎
序盤はレイモンドに惹かれていくアシュリーの心理描写をメインに、レイモンドの養子達との交流やイギリス上流階級の穏やかな日常が描かれていて、ゆったりと起伏が少ない印象でした。
しかし、その穏やかさの中にレイモンドや従者達の意味深な発言が見え隠れして、アシュリーが少しずつ違和感を覚えていくミステリアスな雰囲気に引き込まれます。
濡れ場は少な目ですが、艶っぽく色気満載な表現方法にドキドキしました。
中でも、不信感を抱き、拒絶するアシュリーを乱暴に抱こうとするレイモンドの豹変っぷりが堪りません…!
ただ、粗筋とタイトルの「執愛」から監禁レベルの執着愛を期待していたので、若干執着度合いが低い印象に…。
勝手に期待値を上げていた自分が悪いのですが、もう少し粘着質な執着愛を見たかったな…と言うのが正直なところ
とは言え、終盤からの怒涛の伏線回収にページを捲る手が止まらず、読み応えのある一冊でした!
戸田環紀先生の作品を読むのは3作目になります。どの作品も面白いけど凄く萌えてのめり込むには何かが足りず、今回も神にはならずに萌2になりました。
今作は受けのアシュリーが記憶が無いので、最初はレイモンドが敵か味方かをアシュリーと一緒に見極めながら読み進めることになりました。
でも屋敷の使用人達のレイモンドに対する敬愛具合や、彼の養子達への愛情や慕われる様子やアシュリーへの真摯な態度から、彼が清廉で愛情深い人だという事は分かるのです。
では、何故アシュリーを愛しながらも距離を保っているのかとか、彼が隠している事は何なんだろうと考えると、どうもレイモンドの秘密はアシュリーの為だろうと想像出来ました。
彼がアシュリーに恋い焦がれながらも、彼を守る為に取っていた行動には愛しか感じられませんでした。そして、記憶を取り戻す前も取り戻してからもアシュリーが決意していた事に胸熱になりました。こういう強い受け大好きです。そして大きな包み込むような愛を捧げる攻めも大好物でした。
なら、どうして神にならなかったかと言うと、レイモンドを気に入っている王弟のライアンですかね。ビジュアルは北沢きょう先生なので麗しかったです。ただ、王弟としての行動としては褒められたものではありませんでした。個人的にライアンが姉である女王陛下にお仕置きされたシーンがあれば評価を上げたかもです。
戸田環紀先生の作品で今まで読んだ3作、全て「神」評価で、読み始めてからすぐドキドキ止まらず…という感じだったのですが、こちらの作品はどうも、いまいちハマりきれず。。
とはいえ、これからも引き続き先生の既刊は読んでいく気、満々です。
たまたま、今回自分にはあまり合わなかったのだろうな、と。
というのも、記憶喪失になったアシュリー(受)が記憶を取り戻し、真相が明らかになるまでーーが、(自分の肌感覚で)とにかく、長かった!!
せっかち気味な自分には、このジリジリ感がどうにも耐え難く、、
そしてアシュリーの記憶喪失の裏側には納得、ではあるのですが、細かな点でいくつか疑問が残っちゃう終わり方だったかな、と。
・アシュリーの出自である子爵家は、当主とアシュリーを失って、婦人だけで今後やっていくの?どうなるの?
・アシュリーが屋敷を飛び出して汽車で事故に遭った時、レイモンドが彼を助け出せたのはなぜ?いつ追いついたの?というか汽車にいつの間にか乗ってたの?
主にこんな↑点がいまいちスッキリせず、モヤっとする読後感でした;
タイトルの「執愛」も、ちょっと本編の内容とはイメージが違うような。
執着感はあまりなく、”一途な純愛”という印象を受けました。
先にも書いたように、引き続きこれからも戸田先生の既刊を読み漁っていこうと思っているので、次回読むものがまた楽しめればいいな、と思います。
焦ったい展開に萌える方、受けの記憶喪失や敵対関係にある者同士の恋愛に興味のある方は、きと楽しめるかと◎
きょう先生なのでマストバイ。理由不明なんですが入れこめず中立です。お話的に色々あって???となってしまったのかも。くすりと笑うところはなくシリアスまっしぐらで、記憶喪失ものがお好きな方でしたら良いのかも。本編250Pほど+あとがき。
頭痛にさいなまれながら、なんとか目覚めたのですが、自分の名前もここがどこだかも分からない状態。側にいた男性が「名前はアシュリーで、みなしごだったのを引き取った」と告げてきて・・・と続きます。
攻め受け以外の登場人物は
フィル(攻めの従者)、アルバート(攻め宅の執事)、ネイサン、ロビン、ルーシー(攻めの養子)、オリヴィア(攻め養子たちの乳母)、ライアン(王弟)、ジョン(攻めの共同経営者)、攻めの友人3名ぐらい?
++
攻めは貴族じゃないけど先見の明で鉄道を敷設しお金持ちになった方。お言葉少な目、受けを大事に大事に思っている様子。感情の起伏が激しいとか攻撃型という感じではないです。
受けは記憶なくみなしごと聞かされ、なんとか攻めの役にたつような人材になれればと考える頑張り屋さんという感じかな。
キャラはまあともかく。お話の伏線、全部回収したっけ?と思うところや、ん?これはなんでしょうか?というところがあったり、この方々はなぜご登場に?と思うところもあって、なーんとなく盛り上がれなかったのです。私のおつむが弱いからかもしれないので、もしそうでしたらご容赦を。
純粋にシリアス記憶喪失ものなので、それがお好きな方でしたらきっと印象はもっと違うと思います。評価下げてしまってごめんなさい!