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あらすじを見た時に、ヤクザと書道家??とピンとこなかったのだが、意外にも筆耕というお仕事があって、ああなるほど!と思った。現実はどうなのか知りませんが。
攻めが好みの受けを拾ってきて囲う話、というのはよくあるが、その滞在先でちゃんと受けが自分の能力を生かして活躍の場が与えられる、というのは読んでいて気持ちがいい。ただエロいことだけを求められたり、女性の代わりのような役割を求められるのはモヤモヤするので。
書道家としての受けは行き詰まって伸び悩んでおり、攻めに仕事を与えられて自分と向き合うことで、才能が開花するのがよかった。
一見強引な俺様攻めにも見えるが、なんだかんだで優しい攻め。バーバラ先生の裏社会モノは怖くないし、無理矢理シチュも「実は…」と根底に愛があるパターンなので、安心して読めるから好き。
これはラブコメ?というよりギャグコメ??というくらい初回で笑わせられた記憶のある良作です。
個人的にヤクザが登場するバーバラ作品は、ハードで痛くてエロエロというのが私のイメージ。
しかしコレは違います。
ギャグありスィートあり、恋がしっかり描かれ、エロエロ。(そこは同じ笑)
主人公のおとぼけキャラが人間的で良かった。
清廉な美人さんなのに世間知らずに加え、誰からもボーっとしてるといわれてしまうようなタイプで、特技は書道、それ以外はてんで役に立たないらしい。
書家として伸び悩み自信喪失の中、チンピラに絡まれたところを我王と呼ばれるヤクザに助けられます。
本人は知りませんが、どうやら我王には正範に並みならぬ想いがあるようです。
助け出された後も、天然の正範が引き起こす様々な出来事に笑いが絶えません。
我王は、素直な正範を手玉にとって言質を取りあの手この手で翻弄します。
書道しか出来ない正範を屋敷に連れ帰り、ただ監禁するのではなく仕事を与え自立を促す珍しいタイプのヤクザの攻め様です。
そのおかげか書家の夢をあきらめかけた正範がヤル気を取り戻し、きっかけをくれた我王に惹かれ始めていきます。
我王に役にたたないと言われれば自覚してる分傷つき、それでも芽生えた恋心から任される役目は果たそうとする主人公が健気でいじらしい。
また普段は惚けた正範がひとたび筆を握ればその真剣さで他を圧倒させる書家としての一面を持ち、受けが持つ特技が話全体で十分に活かされています。
内容全体、要素要素の密度が濃くまとまりがあります。
これはオススメ♪
ヤクザ×書道家です。
ヤクザと言っても全然ハードではなく、バイオレンスシーンもほとんどありません。むしろすごくいい人でした。
書道家の方は、天然清楚美人でドジっ子です。
面倒見のいいヤクザがドジっ子を見かねて世話を焼くというシチュエーションで、さらっとラブコメ?です。
我王はちょっとお父さん的でそっと見守る感じだし、正範は天然なので激しい想いというよりはほのぼの?してました。
正範が作品制作の合間にふと月明かりの庭を眺めているところに我王がやってくるシーンが印象に残りました。やっぱり和服美人と月明かりの日本庭園の幻想的な美しさはいいなぁと思いました。