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shinmai renkin jutsushi no chimeiteki na shippai
とても面白かった。
鉄で作られた兵器で戦争をしていた時代が滅びて魔法使いの時代に移り変わり、その魔法使いも封印されてしまった後、錬金術師が台頭した後の世界。
師匠が初恋の相手(家庭教師)を思って弟子(受け)を作って、その弟子を庇って死ぬと、今度は弟子が師匠(攻め)を作る愛の連鎖の物語。造ったものは思ってた出来栄えとは違うんだけど、それでも愛してしまう。
受けの善良だけど浅慮でうっかりな性格が楽しかった。人体錬成をする時もほんの思いつきの行き当たりばったりで始めちゃうし、材料をケチったり多少のミスも気にしないからハラハラしちゃう。そして間違ってゴム手袋が釜に入ったせいで完成した攻めの左腕と右足は骨がゴムになっちゃう。命を生み出すことに対して特に何も考えてないし、師匠が自分にしてくれたことを真似て子供姿の攻めをお世話する様子は子供のお人形遊びのよう。
その後、師匠が死んでから30年間成長せず幼さを残したままだった受けが、攻めを守るために成長を始める様子が微笑ましく、そして少し寂しい。
受けによって造られた攻めは、師匠の記憶や感情を断片的に引き継いではいるけれど別人。それでも浅はかだけど純粋に一生懸命生きる受けを可愛く思っていてもう一度愛してるしまう。受けよりも成長が早いし賢いんだけど、自分を子供扱いして大人ぶる受けが可愛いから好きにさせてるのも微笑ましかった。
師匠の家庭教師から与えられた愛情が巡って引き継がれていく展開も凄く好きだった。師匠も受けも子育てが上手いとは言い難いんだけど、自分が与えられた愛情を元に、幼い子供にはハグとキスを与えなくてはならないって情報がちゃんと継承されているのが面白かった。
他の登場人物達も魅力的。
二人が暮らす森の屋敷に住み着く屋敷コビトのオリヴィエや黒猫のヴァランタン。聡明で長生きなロバに森を守護する異形の怪物達。不思議で不気味な森での暮らしにワクワクする。
●ヴィクトール:
錬金術師であり王子
リュカを組成する際に、片目片手を失う。
三つ目の怪物と闘いで、リュカを庇い死亡
「愛を知り愛の為に命を失っても悔いが無い」と笑顔で逝った人。
●ヴィヴィ:
リュカが人体練成した少年。実はヴィクトールの魂が入っている。
口が利けず手足も不自由。
ゴモラからリュカを庇って、「また会える」と笑顔で死亡。
●リュカ:
ヴィクトールが人体練成した美少年。
未熟な見習い錬金術師、不器用で要領が悪いけれど、実直。
師匠ことヴィヴィへ真摯な愛を注ぐ。
ヴィヴィの組成で失敗したのは、ゴム手袋を片方入れてしまったからだった。
リュカは失敗に気付き、魔術の研鑽に励み、師匠=ヴィヴィの人体錬成に心血を注ぐ。
読み終わってみたら、なんということはない、
不器用だけど一途で真面目な魔術師リュカと師匠ことヴィヴィの、純愛ファンタジー。
愛が無ければ、魔術や地位を極めても、色が無い無味乾燥な人生
。。という寓話。
不思議なのは、
リュカはとんでもなく不器用なのに、創造神との駆け引きは上手い点。
なんだろう、アレ?
出版社あらすじにあるとおり、初っ端から某有名錬金術師漫画では禁忌となっていた人体練成をやってしまうのですよ、このお話。それだけじゃなく、うっかりゴム手袋まで入れられて、出来上がったヴィヴィの体は片手片足がぐにゃぐにゃしているという、なんか「ギャグなのか?」という始まり方。
読み進めたら全然ギャグじゃなかった。
生と死とか魂について考えさせられちゃいました。
「同じ魂を持っているのにヴィヴィが自分とヴィクトールは違う人間だと感じているのは何でだろうな」とか「リュカの魂の持ち主(正体を知りたい方は本編をお読みください)とリュカも性格が違う様な気がするんだけど」とか「練成の際に魂だけでなく記憶が引き継がれれば、それは同一人物なのか」とか……
物語の後半に大きな事件が起きて、リュカはまたひとりになります。
師匠のヴィクトールが死んでしまった時、彼はそれを『なかったこと』にして暮らし続けたのですけれど、今度は逃げずにきっちり向き合います。
それによってリュカは大人になる。
この展開もね、とても納得がいったし、面白かったんですよ。
小難しいわけじゃないんです。だってLOVE部分に禿萌えしたんですもん。
ってか、幸福というものを際立たせるために錬金術を持ち出したのかもしれない、なんて思うのよ。
だって、このお話のラブシーンにギュンとなっちゃうのは『その一瞬一瞬の幸福感、二度とない美しさ』に溢れているから。
この世のすべては変化していくので、幸せはほんの一瞬。
でもだからこそ、強く輝くのだと思っちゃったんですよねぇ。
きょう先生挿絵なのでマストバイ。錬金術のちょっと苦手な部分があったので萌にしました。もう一度出会おうと長く頑張るファンタジー話がお好きな方でしたら嬉しいのではと思います。本編240Pほど+あとがき。
30年ほど深い森の中で、屋敷コビトのオリヴィエと黒猫のヴァランタンと暮らしてきたリュカ。人恋しいという感情が芽生え、よし!と女の子を生成しようと考えたものの、完成して出てきたのは、10歳ぐらいの金髪の男の子で・・と続きます。
攻め受け、オリヴィエ、ヴァランタン以外の登場人物は
ヴィクトール(受けの師匠、故人)、リュシアン(ヴィクトールの家庭教師、故人)、カール・フォルクス(ヴィクトールの故国の騎士)、ユージェニー王女ぐらいかな。
++攻め受けについて
攻めは元王子の髪や血液をもとに錬金術で作られた方。最初はリュカがうっかりボゴム手袋をいれちゃったもんだから、10歳の姿で生まれた時は、体にゴムの部分が出来て上手くしゃべれない、上手く歩けないなど、攻めにあるまじき設定。さすがさらら先生。冷静、穏やかという印象です。最後はちゃんと受けに「愛してる」と伝えることが出来て、こっちも「やれやれ・・・」と安堵感でいっぱいです。
受けはヴィクトールの家庭教師だったリュシアンをもとに錬金術で作られた子(こっちはヴィクトール製造だから、不具合なし)。ただ性格がちょっと?なのか、おっちょこちょい?そそっかしい?楽天家?って印象です。まあこのキャラクター故に、死別シーンが2回もある物語だけど、どっしり重くなく軽やかな印象になっていると感じます。
ゴブリンだの魔族だの、なかなかな様子に変わり果てた守護者の方だの、どろどろしい雰囲気が苦手な方はちょっと難しいかもと思いますが、お互いが互いを思い、頑張り続けてようやく想いが叶うって感じのお話が好きな方でしたら是非!
輪廻転生というのかな、錬金術によって蘇りがグルグルしてるお話でした。
生まれ変わっても生まれ変わっても、弟子を愛し続ける師匠・ヴィクトール。一途なのか執着なのか…すごいです!
今まで読んだ執着攻めとは違った感覚でした。
ざっくり言うと、師弟間で人体錬成し合って、造ったり造り合ったりのストーリーです。
これを理解するだけで、この作品の8割理解したようなものです(笑)
ヴィクトールは師匠に恋心を抱いていて、彼の死後リュカを造り上げました。リュカを通して師匠を見ているわけではなく、ちゃんとリュカの人となりを見て愛していました。ヴィヴィとして蘇ったあとも、その感覚は変わりません。
ヴィヴィもまた、リュカに師匠としてじゃなく、ヴィヴィとして愛して欲しいと願っています。
誰かの代わりじゃなく、自分を好きになって欲しいと思うヴィヴィの気持ちの強さが強く伝わってきました。自分であるヴィクトールに嫉妬するシーンは萌えました^ ^
リュカに対する愛しい気持ちから、リュカに色々とエッチなことを教えるヴィヴィ。リュカは精通もしてないウブウブ君なので、ヴィヴィの手ほどきで大人の階段を登っていきます。
最初はリュカより小さかったのに、どんどんリュカの背を抜いて大きくなっていくヴィヴィ。大きくなったヴィヴィが、リュカにエッチなことを仕掛けていくのはニヤニヤしました♪
2人の想いが通じ合い、身体を重ねることが出来たのに、最後まさかの展開にエーーッ!?となりました!
でもここからがすごく面白くて素晴らしい回収でした。リュカは鍛錬を重ねて立派な錬金術師に成長します。力のある錬金術師になったリュカのとった行動が最高です。
見事なハッピーエンドに泣きそうになりました〜。
おとぎ話っぽい雰囲気のファンタジーストーリーで面白かったです。最初は年上であった師匠が、弟子より年下になって、欲情そのままでいるのが何とも良い!錬金術の師匠じゃなくなったら、今度はエッチなことを教える師匠になるとはね…なんて思ったり(笑)
純真無垢なリュカがとっても可愛いです。
イケメンの師匠とお似合いでした♪