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hatsukoino kizuato anohi bodaijuno shitade
吉田珠姫先生の作品。とても読みやすい文章で違和感のようなものはなし。イラストも素敵で内容ともマッチしていると思います。
「初恋の傷跡」というタイトルと内容が、正直あまり結びつかなかったです。まぁ確かに初恋だし、傷跡といえば傷跡なんでしょうが…。
純愛が好きな方にはお勧めしますが、リアルさは感じられません。ふたりの再会や周りの反応も含めて、ご都合主義のようなものを感じてしまいます。
このお話で一番好きだったのは悠一、玲児、ウメコの学生時代の3人の関係。もっと読みたかったです。
悠一は婚約者の麻里奈と婚約指輪を買った帰りに、高校時代のかつての同級生、玲児と再会します。玲児は、政治家の息子で、すでに妻と子どもがいます。
玲児と悠一は、北海道の寄宿学校で出会います。悠一は弟の素行が悪く、逃げるように寄宿舎のあるM学園に入学したのです。
ふたりはM学園で寄宿舎生活を送りますが、卒業後は、この偶然の再会まで接点らしい接点はありませんでした。
家族がバラバラになった悠一と、悠一の弟である晃希のことが好きな麻里奈、政治家としての人生が決められていて、その運命から逃げられない玲児。いびつな関係は壊れてしまいますが、玲児と悠一の気持ちを考えると、なるようになったのかなと思う結末でした。玲児と悠一は本当の意味で何もかもから自由になれたのか読後も気になりました。
高校時代の淡い初恋を引きずったまま大人になって再会し2人の恋心は走り出す…そんなしっとりした大人のラブストーリーなのかなと思って買いました。
…全然違った(笑)。ぶっとびすぎのストーリーになかなかついて行けずおいてけぼりになりそうでした。でもちょっとホラーじみてる怖さというか続きが気になって読んでしまいました。
吉田先生、結構メリバとかぶっ飛び設定アリの先生ですものね。そういう人でした。冒頭から30ページ以内に「ええっ?!」となる出来事の連続で心の中でツッコミが止まりませんでした。受けは婚約者と一緒、攻めは妻子と一緒というBLにあるまじき状況での再会。受けの彼女の麻里奈。彼女が最高にとんでもない女で麻里奈主役か?という存在感でした。彼女の闇が怖かった。受けの出生の秘密もサラッと明かされるし、弟は少年院上がりだし…先生色々ぶっこみすぎじゃないですか?という感じですが最後はうまくまとまります。
攻めと受けの家庭環境は最悪で世間から隔離された北海道の高校時代だけが幸せだったっていう可哀想な話。家族は昼ドラかって位ドロドロしてるけど本人達だけはピュアな童貞同士でした、という不思議な展開です。かなりのトンデモ設定ですが、振り切って読むとギャグのようでもあり楽しい、かもしれない。
エノ先生挿絵だったので購入。紆余曲折しまくって、お昼の帯ドラマみたいで前半はどうなるどうなるとぐいぐい読んだのですが、攻め受けキャラに惚れこむ点はなかったなあと思ったので中立寄りの萌にしました。本編250P弱+後日談15Pほど+あとがき。シリアス再会ものがお好きな方でしたらよいのでは。
銀座の宝飾店で婚約指輪を恋人と選んだ悠一。レストランに向かおうとしていた時に、幸せそうなセレブ子供連れと出くわしたのですが、その夫は北海道の寄宿学校で仲良くしていた玲児で・・・と続きます。
攻め受け以外の登場人物は
受け弟、受け婚約者(♀)、攻め嫁(強者)、大沢(攻め宅お抱え運転手)、織音(攻めの子)、ウメコ(高校時代の同級生)ぐらいかな。いやなかなか周囲がえぐい。
++より内容に触れる感想
高校時代、両片思い状態だった二人が、片や家族持ち、片や婚約した状態で再会するというところから始まるんです。で、間に北海道の寄宿学校時代の描写が入って、いやこれどうなるのとぐいぐい読んで、お昼間の帯ドラマみたいだなあと思いながら、一気読みでした。
読み終わって振り返ってみると、攻めも受けもかっこいいとか、健気!とかという感想が無くて、個人的萌ポイントを突かなかったんだなあと思いました。敢えて言うなら、攻め受けとも忍耐の人というところでしょうか。
攻めの嫁や、受けの弟と婚約者がなかなかなことをやらかして下さるので、そっちの印象が強かった一冊でした。まあくっついたからには幸せにならんといかんですよ。
うわ~~~~!!!すっごい良かった!!!
真摯に向き合う純愛がとても刺さる作品でした(;///;)
吉田珠姫さんといえば私の中で「鬼畜・誘春・獣宴」
どれもぶっ飛んだ倫理観とエグみのある作品でした。
(全部衝撃的で忘れられないのよ、今もずっと)
ゆえにあらすじに惹かれて購入したものの、
さぁどこに向かって賽は投げられるのか!?という緊張感。
結果、萌えに刺さる純愛っぷりに泣いたーーー!(;////;)
とはいえ今作も倫理観の欠如は見受けられます。
昼ドラばりの相関図で人間関係泥沼にしか見えず、
一般常識に当て嵌められない業界の妙もあって…。
昏いバックボーンがあるけどどこかカラッとした空気も感じました。
そんな中で一心に純愛を守る2人がとても切なく尊くて…。
すっごい良かった。一途さが刺さる質なので萌えました!
ぅあーーー…めっちゃ良かった(;///;)
さてさて。
受け:悠一
学生時代はシッカリ者の優等生。
王子様と呼ばれるような容姿と雰囲気を漂わせるも、
自己評価はとても低く地味な陰キャだと思ってます。
毒親と不良の弟に挟まれ家庭環境は複雑です。
婚約中の彼女がいます。
攻め:玲児
父親は次期総理大臣を狙う大御所政治家の嫡男。
一般常識も倫理観もない歪んだ家庭で育ちながらも、
母親の苦労を目の当たりにしていたので感覚は真っ当。
親の決めた相手と結婚し子持ちです。
高校を卒業し9年。
それぞれ別の相手を見つけ生きている最中、
街中で偶然再会します。
それまで心の奥底に抑えていた初恋の記憶。
もう抑えきれずに一気にパンドラの箱が開いてーーーと展開します。
奥さんや彼女も含め、それぞれの家庭環境は歪で
倫理観なんてあったもんじゃーないです。めちゃ昼ドラ。
そんな中で初恋を宝物のように大切にする姿が切ない…。
完全な両片思いで互いに気持ちを知りません。
玲児は偶然の再会をキッカケに我慢出来ず何度も接触を図り、
悠一は玲児の隣に居た妻子の存在が苦しくて会いたくなくて。
それでも会いたいと言われれば会いたくなってしまう。
彼女や奥さんに後ろめたさを感じながら会う背徳感…!
で、
気持ちが通じたあとも2人は決して触れ合わないんですね。
玲児は母親の姿を見て育ったので絶対に浮気はしない、と。
もちろん悠一もそんなことは望んでいません。
ただただ友人として一線を保ったまま、
週に1回だけ一緒にお酒を飲む。たったそれだけ。
両想いで触れる距離にいるのに触れられない距離感が堪らなく切ないです(;///;)
両想いで触れらるのに触っちゃ駄目だと拳を握る。
なぜずっと隣にいられないんだろうという虚無感。
そして何より大切な人を裏切っている罪悪感。
幸せな時間は一瞬で過ぎ去り、心は追い詰められていってーーー。
玲児も悠一もとっても真面目な男なんですよ。
両想いを押し殺して友人でいようとする歪さが苦しい。
まぁ…、例え触れてないくても心の不倫ですからね…。
どう言い訳しようと不倫。不倫なんですよね…(T_T)
でも玲児も悠一も親に愛されず育って。
初めて自分を愛して丸ごと受け止めてくれたのが
玲児であり、悠一であり、唯一無二なんですね…。
なんかこう、、、辛いよね。遣る背なさが募る…。
(切なくて切なくて涙止まらん(;///;))
ただ、玲児と悠一が苦しむのは真っ当で真面目だからで、
逆に言えば玲児と悠一以外の人間にはビックリしちゃう。
周囲はね、好き勝手生きてるんですよね(;´∀`)
なので不倫だけど読み手としては嫌悪感なく読めました。
(玲児も悠一も追い詰められるほどの責任はないというか)
一途に愛し合う姿が純粋に良かったです…!
スマートでカッコイイ大人の恋ではなくて、
初々しい10代を彷彿させるような甘酸っぱい恋模様でした。
(間接チューでこんな萌えると思わなかった///)
(奥手な思春期さながらの雰囲気でニヤニヤする)
(高校生の甘酸っぱいBL大好きだからドツボ///)