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shinshi wa ai ni oboreru
ひょんなことから繋がりを持った名門華族の青年と孤児の身分違いの恋のお話。
操は雑踏でスリなどの盗みをして暮らす少年で、自分よりも年少の同じ孤児の仲間たちの面倒も見る自分なりの正義感のある子。
一方の周防は、名門華族と外国人女性の間に生まれたあまり愛に恵まれない幼少時代を送っていた。それゆえ、自分は一生、誰も愛すまいと頑なに誓っていた。
そんな二人が、周防の弟が家出をしてしまい、たまたま街頭で出会った操が周防の弟と似ていたからという理由で、操は周防の弟の身代わりを務めることになる。
そこで、生まれて初めて暖かな心遣いに触れた操は、だんだん周防に惹かれ始めて……という話。
何か補足しようかと思ったんですが、特にこれ以上に補足することが思いつきません(苦笑)
最後はもちろん、ハッピーエンド。
途中すれ違ったりもありましたが、それも二人間には必要なことだったのかな? と、思いながら。
時代もの・身分違いものとしてはまさしく王道です。
読む前にあらすじで予想したそのままに淡々と進んで行きますが、それはまあいいんです。真船さんの花丸文庫ならそれは当然想定内ですから。
ストーリーがどうこうではなく、とにかく操(受)のキャラクターがダメでした。
ツンツンして口が悪い。私のものすごく苦手なタイプ。
読みながら、他の作家さんの似た設定の作品が浮かびました。出逢いのシーンなんてそのまんまだよ。←似ているからどうとは思ってもいませんが、念のために出たのはこちらが何年も先。
とはいえ、大元の『身代わり』の部分は違うので作品としてはそれほど似ているわけではありませんが、何より受が同じような(私のすごく苦手な)タイプだったのでまったく同じ感想を持ちました。
つまり『王道はキャラクターが好きになれないとただつまらない』ってことなんです。
ライトな王道でわかりきったお約束展開だからこそ、キャラクターの魅力が大事なんですよ(私は)。
途中、何度も読むのやめようかと思いました。ただひたすらに退屈でつまんなかった。
あとはイラスト・・・これなら挿絵ない方がよかったですね。絵が気持ち悪かった。
そして、操が身代わりをする羽目になった周防の弟・希実尋をメインにしたスピンオフが『御曹司は恋に啼く』です。
正直『下克上』はまったく好みじゃないんですが、それでもまだこちらよりは(キャラクター的に)期待が持てそうな気はします。