交渉人は黙らない

koushounin wa damaranai

交渉人は黙らない
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神216
  • 萌×235
  • 萌18
  • 中立3
  • しゅみじゃない5

232

レビュー数
44
得点
1277
評価数
277
平均
4.6 / 5
神率
78%
著者
榎田尤利 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
奈良千春 
媒体
小説
出版社
大洋図書
レーベル
SHYノベルス
シリーズ
交渉人シリーズ
発売日
価格
¥860(税抜)  
ISBN
9784813011477

あらすじ

元検事で元弁護士、そのうえ美貌と才能まで持ち合わせた男、芽吹章は、暴力・脅迫・強制、このみっつが反吐が出るほど大嫌いだ。
弱き立場の人を救うため、国際紛争と嫁姑問題以外はなんでもござれの交渉人として、『芽吹ネゴオフィス』を経営している。
そんなある日、芽吹の前にひとりの男が現れた。
しかもヤクザになって!!兵頭寿悦―できることなら、二度と会いたくない男だった…。

表題作交渉人は黙らない

兵頭寿悦,ヤクザの若頭,31歳
芽吹章,元検事&元弁護士の交渉人,32歳

レビュー投稿数44

面白いけど攻めは苦手

大まかなストーリーは面白かったです。クスリと笑える部分もあって全体的に読みやすい文章。交渉シーンが多いのですが、そこで萎えたりせず最後まで楽しめました。

しかしキャラが苦手でした。攻めの兵頭がシンプルに強姦魔。
個人的に強姦するキャラはクズキャラでないと苦手なのですが、兵頭は……うーん。
ヤクザの若頭で比重としては悪人側に傾いているのですが、ヤクザと言っても昔気質で薬は御法度。女の子から好かれていたり、舎弟たちが兵頭に好意的だったり(当然と言えば当然だが)、兵頭を持ち上げる描写が多いんですよね。
兵頭より悪人な当て馬が登場したこともあり、悪人感はやや薄かったかなと思います。

しかし芽吹に対しては完全に犯罪者の危ない思考と言動で、俺の視界に入った先輩が悪いとか言っちゃう傲慢ぶっ飛びキャラ。ヤバい男として描かれていることは伝わって来るのですが、兵頭がそういう認識で芽吹を犯したという事実が残念でした。
芽吹が気持ち良かろうが強姦は強姦なので、強姦と認めた上で強姦して欲しかったなと思います(責任転嫁しないで欲しかった)。

レビューを書いていて気がついたのですが、芽吹関連でのみサイコパスを発揮するところが正に萌えポイントだったのかなと思いました。
読中は芽吹の視点なので兵頭の言動に腹が立つうえに、そんな兵頭に流される芽吹にも、何でだよ! と思ってしまいました(笑)
ラストのエロシーンでの兵頭はそれなりに相手を思いやっている様子が見て取れたのでよかったです(強引ではあったが)。

BL部分は結果的に運命力といった印象で、そもそも兵頭が何故芽吹に執着しているのかも一巻だけでは分かりません。一目惚れなのかな……? 特に理由が無くても良いのですが、理由が無かったら怖いなと思いました。

芽吹の過去の掘り下げもアッサリ。かなり重たい過去があるにも関わらず、描写がサラッとしていました。
シリーズものなので二人の過去については今後もっと詳しく掘り下げられるのでしょうか。
読みやすくはありましたが、軽すぎるような気はしました。

脇役ですが智紀くんの厨二病解像度が高くて面白恥ずかしくて良かったです。
二度目に遭遇した時の「進化の反対語はなーんだ?」という発言で共感性羞恥的なものが大爆発しました。
智紀の行動は厨二病で片付けられる内容ではありませんが、ひねくれ高校生(絶賛厨二病)らしさがありました。

なんやかんやと書き連ねてしまいましたが、物語としては面白かったです。
兵頭に文句を言いながらも詰まることなく最後まで読むことが出来ました。
BL部分はこれから好きになれたら良いなと思います。

0

本当に素晴らしい名作!

こちらの1巻から全8作を通して読みました。すみませんが、その上で感想を書かせていただきます(ネタバレはいたしません)。

10年以上前の作品ですが、答姐でおすすめされていて、執着攻めが好きなのと、試し読みしてとても面白そうだったので読んでみました。

どの巻も大変面白くて感動しました!年月が経っても全く内容の面白さが色褪せないですね。さすが何年もご活躍されている作家様だなと思いました。

とにかくストーリーが抜群に面白い!コミカルとシリアスが絶妙にバランスよく織り交ぜられていて、どの巻も飽きさせないストーリー展開でグイグイ引き込まれます。そしてあっという間に読了してしまい、次の巻が読みたくて止まらなくなります。

またBLとしての萌えもしっかりあります。
安定の俺様執着攻めと、絆される美人(だけど男らしくてしゃべるとちょっとオッサンの)受け。その関係がヤクザと交渉人、過去は高校の後輩×先輩とは…もうなんというか、面白くないはずがない!

登場人物はメインカプはもちろん、どの脇役もみんな個性があってとっても魅力的です。たまーにしか出てこない組の構成員たちでさえ、いい味出してて楽しいです。

こんな面白い作品に出会えて、ちるちるの姐様方に感謝、先生にも感謝です!

とにかく読まないのはもったいない、素晴らしい名作だと思います。多くの方に読んでもらいたい〜!

榎田先生の他の作品も、これから少しずつ読んでいきたいと思います☺︎

1

何年経っても面白い

何度目かの読み返しです。やっぱり面白い!スラスラ読める!最後に読んだのは5年以上は前かな。奈良さんのイラストが色っぽいんですよね〜。毎回4か5冊目くらいで止まっちゃってまだ最後まで読めてないんですよね。

理屈屋の芽吹でも敵わない男、兵頭。まず兵頭って名前からしてヤクザですよね!
シリーズ一作目、再会編ですかね。

芽吹が頭脳と理屈を駆使して世渡りしてきたのに、兵頭に見つかっちゃって、あれまあですよ。芽吹が口でも頭でも敵わない、もちろん暴力でも。
二人ともとっても良いキャラですよね。女にモテないけど若くてピチピチの女の子のお尻見て鼻の下を伸ばしたり、兵頭に攻められて快楽に弱くて素直に味わう芽吹。

芽吹が欲しくてたまらない兵頭。人望もある若頭でしかもかなりの男前。高級スーツにロングコート!芽吹のことを高校生の頃からずっと忘れられなくて。

当時もほぼ話したことも少なくさらに十四年ぶりに再会したのに、二人の掛け合いがポンポンして楽しくて。

裏社会ものでもあり人情ものでもあり。お互いなんだか特別なんだけど理屈で説明できない感情なんでしょうね。

いつもなら早くほだされてあげて〜と思うところですが、兵頭の理屈ではまだまだ納得いかないなあ。ひょっこり現れた先輩が悪いって。

自分も充分大人なのに、この話を読むたびに大人のお話だ〜と思うんですよね。

しかもドラマCDも聴いたのであの二人の声で蘇るんです!もちろん他の声優さんも豪華でしたよね。

3

両国が舞台 名作BL

中身はコメディに近い。テンポ良い展開で、読みやすい。

・・なのに読み進まず、二年かけてやっと読了。
一冊をすぐ完読しきれなかったのは、何故だったんだろう??
有名すぎて、粗筋ネタバレも知っているし・・で、途中で積読にしたまま 
中々読む気になれなかった。
・・深く考えてみたら、舞台がよく知る場所の両国 緑町だからだと思う。
あそこには東大進学率高の有名な進学校があるし、
**組のモデルは、アレかな?
と、知りすぎている場所だから、ファンタジーの妄想イメージを沸かせにくい。

榎田先生、両国界隈をよくご存じで、街の雰囲気が凄く良く描写されてます。

物語は、受の芽吹章の視点で進む。
親は法務省のお役人、アイドルのような美貌の優等生。
検事も、弁護士も、性に合わないからと辞めて、交渉人になった。
34才になっても、美男子で若く見える人。

交渉人の事務所を開設したのが、両国。
そこは、やくざの若頭になった、高校の後輩・兵頭寿悦のシマだった。

二人の掛け合い漫才のような会話が面白い。
芽吹も、兵藤も、内側に寂しさの空洞を持つキャラ。
起承転結の型に綺麗に構成されていて、〆は桜吹雪と古典落語のようだった。
・・江戸時代の名残が残る街だから、両国を選んだのかも。

全シリーズ一気に揃えて購入したけれど、次巻を読むのは、当分先にする予定。

---読み順と内容のメモ。

交渉人は黙らない:かけあい漫才
交渉人は疑わない:兵頭の過去 府中に居た話
交渉人は振り返る:芽吹の意外な一面
上: 交渉人は嵌められる:兵頭の芽吹への愛情
中: 交渉人は諦めない:兵頭に捨てられ落ち込む芽吹
下: 交渉人は愛される:ハッピーエンド 兵藤は嫁で芽吹が旦那
交渉人は休めない: 榎田尤利100冊記念特別版:二人は共に生きていく

スピンオフ:スウィーパーはときどき笑う:(美村紀宵x橋田智紀)美貌のキヨの本業

時間をかけてじっくり読むつもり。

2

BLとしても小説としてもレベル高し

少しずつBL小説にも手を出し始めてるのですが、有名作から読んでるせいか今のところハズレ無しです。
この作品は「交渉人」の文字が難解げな雰囲気を醸し出していて、なかなか手が伸びなかったの作品ではありましたがなんの事は無い、あっという間に読了でした。

子供時代には話し合うことをせずに、家族を亡くし、人間関係を築くことをしてこなかった芽吹が、交渉人となり大人になって話し合う事の大事さを知ってからの出会いや再会、交渉人という仕事の中で関わる人間関係が軸となっている作品です。
お相手のヤクザ、兵頭も過去に傷のありそうな人物なのですがこの巻ではまだ詳しくは語られていませんでした。

最悪な思い出と、最悪な再会からイヤイヤながら関わるようになる中で、兵頭の芽吹に対する執着や独占欲の炸裂と芽吹の絆されていく様子と快楽に抗えない描写がとても良いです。
濡れ場の描写も流れるように頭に入り込んで来て、めっちゃ痺れます。
身体はもう兵頭にメロメロにさせられつつある芽吹ですが、気持ちの方は?
続刊にも期待しかありません。

3

インテリヤクザ攻めを堪能

人気作ということで、何の前情報も無しに読んでみた。まず仕事が本当に交渉人で、なるほどこういう職業の話か、と。導入から笑いどころが多く投入され、意外にコミカルなので気楽に読めた。

さらっと実演でお仕事紹介があり、すぐに強引な兵頭の登場。話に引き込む力が強く早い。序盤から一気にぐいぐい読まされる感覚で、あっという間に終わってしまった。
読みやすい文章とテンポよく進む展開、分かりやすく魅力的なキャラ設定で、高評価に納得だった。

シリーズ一作目の本作では、語られていない点がまだ多くある。特に芽吹の検察官時代や弁護士時代が気になるが、この時期は兵頭と離れていたようなので、ちゃんと書かれるのか心配。ぜひそこもガッツリ読みたい。BL的な絡みだけでなく、キャラ個人への興味も生まれている。

兵頭は結構な執着攻め様のようで……影での暗躍を匂わせるように書かれていて萌える。断片的に語られる過去や異常な執着に興味を惹かれ、芽吹とセットで気になる。
強引だったり、口説き文句があけすけだったり、迫るときだけ敬語からタメ語になったり、インテリヤクザ攻めを存分に堪能できるところも良かった。

交渉人といっても本格派でなく、一冊目だからか簡単に上手くいく交渉ばかり。巻き込まれる事件はヤクザBL定番の女と薬物。二人の関係性も曖昧に始まったところまでなので、これ一冊ではまだよく分からない。
それでも先への期待はマックスで持たせてくれる作品だと思った。

2

登場人物が魅力的

高校時代は死んだような目を持っていた2人。そんな設定なのに話はテンポよくてあっという間に読み終えた。芽吹が頭が良くて、交渉シーンも謎かけをしている時も生き生きしていて引き込まれる。それで弱いものには優しい美人だなんて♡
兵頭も怖いヤクザなのかと思いきや「好き」という気持ちがよく分からないところとか可愛くて良き。
これからは愛ある絡みとかあるのかな?楽しみ。

3

神評価が多いだけに期待値が上がってしまい…


執着×美人で検索すると浮上するこの作品、やっと手を出せました…。

攻めはグイグイなのに受けは嫌がってるの、最高です。

攻めの兵頭は高校の後輩で若頭。社会人になり二人は再会します。
受けの芽吹が美人設定なのもいいですね。

兵頭が関西弁で黒髪眼鏡で、雰囲気がどことなくテ●プリの忍●に似ている気が…(笑)

内容をザックリ説明すると、交渉人の仕事をしてる芽吹に兵頭が(なかば強引に)仕事を依頼。
そこから色々な事件に巻き込まれていくお話です。

また、今作では両想いまでには至りません。
芽吹は好きオーラ溢れてるけど、認めないまま平行線。

芽吹とツンデレの掛け合いは、微笑ましく萌えました。

ちょっとエッチなシーンもありますが、本番はないのでエロ重視の方は向かないと思いました。

とにかく神評価も多くて期待が高まりすぎてしまい、読み終わって少しだけ「あれ?」と思ってしまいました。

きっとこんな感じで毎回事件に巻き込まれるんだろうな~と想像できてしまいましたが、次巻まで購入してから買い続けるか検討しようと思います。

2

文句無しに面白いストーリーと人間味溢れるキャラクター達

人気作と知っていましたがヤクザに特に萌えない為、勧められても読んでいませんでした。
読了し、それを大後悔。
人気な作品は人気な理由がきちんとあります。
物凄く面白い。
何が面白いって恋愛面はキャラクターの合う合わないがあると思いますが、仕事の描写が面白い。
受けである芽吹の仕事は交渉人と一風変わっています。

交渉が上手くいくシーンは痛快です。最高の一言。
頭が良く、正義感も強い。巧妙な話術と心理戦で依頼人の為の行動をとる芽吹。
その正義感が鼻に付く事がないのは芽吹に抜けた一面があるからでしょう。
完璧じゃなく、人間味がある。
攻めである兵頭もヤクザですが、魅力たっぷりです。愛の戦士ですね。
物凄く執着心と独占欲を持っているけど立場上動けない場面もあったり。
とにかく矛盾を感じずスラスラ読めるし、登場人物が多いのに世界観にどっぷりになります。

ただ基本的に文章は一人称で進むので一人称の文体が苦手な人にはキツイかも。
キャラクターがみんな生き生きとしていて人情味に溢れストーリーが面白いので、自分の萌えとか置いておいても読むべきシリーズだと痛感しました。
文句無しの神作品。1週間でシリーズ読了しました。
もしもまだ読んでいない商業BL小説好きさんがいたら最後まで読む事をオススメします。

3

BLとしての萌えは◎

評判の高さに期待値を上げすぎた作品でした。今ではBLの職業ものが多く出版されていて、目にする機会も多いので、目が肥えてしまっているのかもしれません。この本が出版された当時に読んでいれば、違った感想が持てていたかも…。職業ものでは、男中心の世界が描かれるからこそ、緊張感あふれる派手な攻防戦を見たいんです。ところが女性作家さんの場合、日常的な人と人との関わりの部分にスポットを当てられて描かれる事も多いので、タイトルや世界観から想像したものと違って拍子抜けする事があります。

この小説も、交渉人の仕事に大きなスケールの仕事を想定していたのですが、小ぶりな事件が多く、切り口に目新しさもなく、かといって圧巻の交渉術が披露される訳でも無く、全体的に職業もとのしては地味に感じました。
良い意味で予定調和なストーリーで安心感はありますが、捻られたものを好んでしまう自分には少し物足りなく感じました。職業ものというより、人情味あふれる日常系という認識で次巻以降を読み進めようと思います。

個人的に主人公の両親の自殺という設定にリアリティーが乏しいのが気になりました。自殺までいくのに壮絶な葛藤の経緯があったはずなのに、主人公から語られる事実は弱く掘り下げ不足に感じました。余り深い事を考えず楽しむのが勝ち!なシリーズなのかもしれません。

それでも 文章の紡ぎ方はテンポが良くコミカルで読みやすいですし、キャラクターもたっているのでBLエンターテイメントものとしては楽しめました。高校の時の先輩、後輩という関係も萌えますw

作家さんの文章により醸し出される風情が印象的であり、言葉の表現も力強く余韻があるので、一般小説でも活躍されているのは納得です。特に食べ物の表現は本当に美味しそうで良かったです。


1

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