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alpha school no hanayome
渦中のロシアが舞台。
みずかねりょう先生の儚げで美麗な挿絵が、内容とマッチ。
冒頭は、レリークと密会するルシアン。
場所は、労働者階級の街のホテル。
アルファ同士の恋愛は禁止、発覚すると、退校と再教育。
レリークは、謎の転校生。
実は、国内一番の成績優秀者なのに、一般クラスに居る
ルシアンの実弟、ミーニャは、臓器移植するしかない病。
ミーニャの病院で、ルシアンとレリークは出会い、恋をする。
二人の恋が露見。レリークが罪を被り退学になり、離別する。
数年後レリークは親の稼業を継いで、ルシアン一家に復讐を果たす。
全部をどんでん返ししていくレリーク。
実は、幼い頃に二人は出会っていた、等々の
伏線回収が全部終わった時、ハピエンに落着していたけど、イマイチ盛り上がらない。
ロシアが舞台だったからかな。展開が読めてしまうからなのか、萌きれなかった。
でも、挿絵が美麗なので神評価にしておく。
華藤えれな先生のオメガバ大好きなんですよ。
しかも今回はアルファ同士の恋ってことで、どのようなお話になるのかと楽しみにしていました。
ロシアが舞台って事で閉塞感が見事に表現された世界観でした。サンクトペテルブルクの景色とかは、華藤先生が実際に行ってらっしゃるので景色が目に浮かぶようでした。
レーリクの掴みどころの無い性格がとても魅力的なんです。彼が見せているのは真実の姿なのだろうかとか、そこはかとなく漂う只者ではない感じに思わず期待してしまうんです。
そしてルスランの諦念に満ちた生き方が気の毒で、どんな出来事があってもレーリクを愛する気持ちが変わらないところがとても切ないのです。
学院でレーリクを守る為にルスランの選んだ驚くべき別れの方法とか、再会時のレーリクの露悪的な態度とか最後までハラハラしました。
でも、レーリクの清々しいまでの企みとか、憎らしい異母弟アダムと義母ナターシャの結末にとてもスッキリしました。
未来に希望が持てるような読後感も良かったです。
みずかね先生なのでマストバイ。華藤先生の追い詰められ系のお話なんですが、きりきり追い込まれる感じが少し弱いように感じたので、中立にしました。本編260頁ほど+あとがき。華藤先生のお話大好きな方でしたら安心してどうぞと思います。
ロシアで1,2を争うエリートアルファ養成学校に、同じ歳の異母弟アダムと通うルスラン。アダムを色々助けることで、病の異父弟(表紙のちびっこ、ミーニャ)の治療費を父にみてもらっています。ミーニャの病院でボランティアをしていたのが同じ学校に転入してきたレーリクで…と続きます。
攻め受け以外の登場人物は
アダム(受けの異母弟、正妻の子)、ミーニャ(受けの異母弟、Ω、病弱)、ナターシャ(アダム母)ぐらいかな。
++より内容に触れる感想
攻め受けの恋心がいまいちピンとこなかったんです。なんでかなあ……。ミーニャの病状があって、受けが追い込まれていくのはわかるんですけど、なんで攻めを好きに思ったのかというところにシンクロできなかったでした。健気さんなんだけどな。
攻めの方も溺愛しまくってるという感じではないし、なんとなく淡々と読めてしまって、恋心の盛り上がりなく読み終えてしまいました。出てくるスイーツは美味しそうだったんですけどね。
受けによく似ているという異母弟アダムの扱いも少し勿体なかったのではと思うし、不完全燃焼な気持ちのまま終わった一冊でした。残念。
みずかねさんホイホイされてお買い上げ。
華藤さんらしいヨーロピアン風味のお話にオメガバースという因子がプラスされたお話でした。ネタバレ含んでいます。ご注意ください。
舞台はロシア。
この国ではアルファは「より良い」子を残すために、アルファはアルファの、オメガはオメガのエリート学校が存在する。子を成すためにアルファ同士の恋愛は認められておらず、発覚した後はエリート街道から転落してしまう。
という世界観のお話。
主人公は、アルファでエリートである「はず」のルスラン。
父親は政府高官のアルファという由緒正しい家の子息ではあるが、ルスランの母親は父の愛人のオメガだった。ルスランと同い年の異母弟・アダムのスペアとして、今日も彼はアダムのために奔走している。
子を成すためにオメガを娶る。
愛情ではなく、自分の利益のためだけに。
そんな教育方針の学校や異母弟たちに辟易しているルスランだったが、彼はそれらを捨てることはできなかった。すべては、母親が生んだ異父弟の弟ミーニャのためだった。生まれつき身体に病を抱え、そしてオメガであるミーニャの医療費のすべてを、父親と父親の妻であるアダムの母親が払ってくれているからだった。その対価として、ルスランはアダムの下僕のような日々に耐えている。
が、ルスランは禁忌の恋に堕ちてしまう。
同じアルファで、同じ学校に通う転校生のレーリクとの恋に。
破滅を招くと知りつつ、それでもレーリクへの想いを捨てることができないルスランはー。
華藤さんらしいって言うんですかね。
そこはかとなく漂うシリアスな雰囲気と、許されない恋というのが非常に魅力的なバックボーンのお話でした。そして、独特なのは攻めさんだけではなく受けさんもまた、アルファという点。
が、アルファでありながら攻めさんも受けさんもどちらも薄幸という、これまた他にない独創的なストーリー展開なのです。
ルスランが愛してやまない異父弟・ミーニャの存在。
高圧的でまさに悪役という存在のアダムをはじめとするルスランの疑似家族の存在。
そこに、禁忌とされるアルファ同士の恋、という因子が加わることでストーリーが二転三転していきます。レーリクとの関係がばれてしまったルスランが、レーリクと、そしてミーニャを守るために取った行動が、今ストーリーのキモですかね。ああ、そういう展開?とちょっぴり驚きました。
が、このルスランの行動(レーリクを裏切るような行為なので)からが今作品の真骨頂なのでは?と思いつつ読み進めましたが、うん。ちょっと違った模様です。ルスランの裏切りに対してレーリクが怒って…、みたいなお話なのだと思いましたが、最後がちょっぴり尻すぼみだったような気がしました。個人的にはもう一波乱、二波乱ある方が読みごたえがある気がしました。まあ、完全に好みの問題ですが。
が、それ故に、ですかね。
シリアス過ぎないお話です。レーリクのルスランへの一途な思いに満ちあふれていて甘々な空気感のまま終わるので、痛すぎるお話が苦手な方でも安心して読める1冊かと思います。
ルスランにしろ、レーリクにしろ、うちに抱えるものが複雑で、鎧をまとっている、そんな青年です。その「硬さ」が、みずかねさんの描かれる絵柄がぴったり。美しく、それでいて危うい魅力を秘めた、そんなイラストに萌え度は確実に上がりました。