fragile

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  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神10
  • 萌×22
  • 萌0
  • 中立1
  • しゅみじゃない0

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レビュー数
4
得点
59
評価数
13
平均
4.6 / 5
神率
76.9%
著者
冬木真魚 

作家さんの新作発表
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媒体
小説
サークル
サバクノバラトウミノホシ*<サークル>
ジャンル
オリジナル
電子発売日
価格
ISBN

あらすじ

"「航平」そっと呟いた瑞穂の唇を、激しい口付けで塞ぐ。他にだれもいない小さな世界で、ただお互いの存在だけを確かめあったーー。”

同じ高校に通う、裕福な家庭で何不自由なく育った有吉瑞穂(ありよしみずほ)と、複雑な家庭環境で学校でも問題児の伊豆航平(いずこうへい)は、戸惑いや反発を覚えながらも次第に惹かれあってゆくが…。

表題作fragile

高校2年生~28歳
高校2年生~28歳

その他の収録作品

  • 君の名前
  • 君の背中
  • 蜃気楼

レビュー投稿数4

お互いに一途すぎる二人

駆け落ち・身分差・再会などなどの萌え要素が盛り込まれ、少々の懐かしさも味わいながら楽しめる作品。序盤の展開が微妙に感じたが、そこだけスルーすれば以降の展開は全部好き。ラブラブな後日談や、脇役視点のおまけもとても良かった。

住む世界が違う、と言われてしまった二人がメイン。瑞穂は大企業の跡取り息子で、まだまだ親の庇護下にいる高校生。航平はアル中母のネグレクトの末、自活している。なんとかして航平に近付こうとする瑞穂だったが、思わぬ事態に。

キレた航平が瑞穂を強姦し、翌日謝罪に来た航平に対して瑞穂は好きだと告白する。ここから切ない二人の物語が始まるわけだが、強姦から付き合うまでの間にもう少し何かあって欲しかったかな。くっつき方が微妙というか雑に感じる。

その後は、高校生という若さゆえの感情コントロールの利かなさだったり、お互いを想い合うがゆえのすれ違いや自己完結があり、子を想う親の気持ちも加わって、二人は離れ離れに。駆け落ちの王道展開っぽく、ほんのり感じる懐かしさが良い。

再会は十一年後。二人ともが相手への強い気持ちを持ち続けていたと分かる流れで、切なさが一気に押し寄せる。航平の成長や、自身の居場所をやっと得られたんだろうと思える描写は泣けた。

巻末の短編はどれも幸せしかなく、瑞穂も航平も驚くほど一途だったことが分かり、二人の未来への不安がない。特に航平は瑞穂以外への対応が徹底しており、誤解を生む行動をしない心がけがすごい。

柿本視点の短編は味わい深い語りで、渋めの切なさがあった。航平の欠けた部分を埋めるのに不可欠だったもう一人の人だと思う。
本編は瑞穂視点で心理描写も瑞穂のもののみだけど、航平の救済が見えるところがとても好き。末永く幸せでいて欲しいカップル。

0

ハッピ-エンドのその後

 大企業の御曹司で大学で働く受け、瑞穂。
小さな自動車修理工場で働く、高校中退の攻め、航平。
このお話は、”身分差”になるのでしょうか?

こういう話の場合、格下の攻めが受けを手に入れるため、金持ちやスパダリになり上がっていく、下剋上パターンが多いのですが、この二人の立場は最後までそのままです。

 二人は苦労してさまざまな紆余曲折の後、結ばれます。ハッピ―エンドのその後も、二人の立場は変わらないのですが、けっしてお金持ちではない航平が、自分の持てるすべてもって、瑞穂を愛しむ様子が丁重に書かれています。航平は派手にお金を使ったり、高価なプレゼントはできませんが、どれほど瑞穂を大切にしているかと、少しの苦労もさせたくないという、航平の気持ちが、
毎日の生活の積み重ねの中でひしひしと伝わってきます。心理描写が丁寧で、読んでいて引き込まれました。プレイも、どきつい描写ではありません。

 愛する人を守って愛おしんで、暮らしていく。というのはこういう事なんだな、と優しい気持ちになりました。二人を取り巻く人々も丁寧に書かれているのが、良いです。

0

みんな幸せになってTT

Platinumが大好きで、こちらの作品も読んでみました。
やー、読ませますよね冬木先生の文章は……
他のも読みましたが、心理をえぐる描写でこちらも心理をえぐられるからすごい……ちょっと心して読まないとダメージが……笑

裕福で恵まれた家庭に生まれた受け様は学校で良い噂のない攻め様である不良学生に惹かれます。攻め様、最初すごいですよね、同意なく犯しちゃってるし……でもそれでも受け様は手を差し伸べたいと向き合い続けるんだから、オメガバ的な運命の糸さえ感じました。

二人はお互い心酔しきってるけども、それを許さないのが周りの人々。特に受け様のご家族は、不良学生との友達付き合いすら許したくなさそうな始末。
親類が障壁になってしまう系のBLって辛いですよね……
駆け落ちするかしないかというところで、二人のすれ違いも相まって攻め様は受け様の手を取らず消えてしまいます。
そこから11年も、受け様はフリーズした想いを、攻め様は置いていってしまった後悔を、思い出にすることができずに生きていくわけなんですね……

最後はもう一度合うことができて、今度は二人で一緒になる選択をして、良かったねって話なんですが……、泣けるしすごいいい展開なんですが……
私は再会後の幸せにエッチでもイチャイチャでも何でもいいからもっと見たかったよ……TT
序盤、生々しい描写があるわけではないんですが、攻め様が受け様をズブズブにハマって大事にしているのがありありと伝わってきたから、再会後ももっといちゃいちゃして見せてくれよ〜〜(T_T)


とまぁ、そんな感想も出てきてしまいますが、大団円ハピエンでよかったです。
幸せに三人で暮らしてくれ(泣)(泣)(泣)

0

心理描写が丁寧

心理描写が丁寧で、透明感があって、切なくてあたたかい、いい作品です。登場人物たちの互いを思うが故のすれ違い、未熟な故の様々な葛藤、一途で純粋な想い…読んでいて引き込まれました。
出会いが高校生から再会の社会人まで描かれますので、そういう長期に渡った恋愛が好きな方には絶対おすすめです。

プレイに陵辱強姦のタブが付いていていますが、それを読ませることを目的とした生々しい描写があるわけではありませんので、苦手な人はそこまで気にせず。是非そこにとらわれずに手にとって頂きたいと思います。

2

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