キャラ文庫アンソロジーIII 瑠璃 [FLESH&BLOOD]番外編「掌中に永遠」

shouchu ni eien

キャラ文庫アンソロジーIII 瑠璃 [FLESH&BLOOD]番外編「掌中に永遠」
  • 電子単話
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神1
  • 萌×20
  • 萌0
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

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レビュー数
1
得点
5
評価数
1
平均
5 / 5
神率
100%
著者
松岡なつき 

作家さんの新作発表
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イラスト
 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
シリーズ
FLESH&BLOOD
電子発売日
価格
ISBN

あらすじ

【分冊版】Chara創刊25周年を記念して出版された珠玉の傑作アンソロジー「キャラ文庫アンソロジーIII 瑠璃」!! 
6作品の人気作書き下ろし番外編のうち、[FLESH&BLOOD]番外編を収録した分冊版!

■[FLESH&BLOOD]番外編『掌中に永遠』
松岡なつき(イラスト◆彩)
俺は職人で、どうせ画家にはなれない──。鬱屈した細密画家の魂に、赤毛の少年が火をつける!!
※扉・イラスト収録あり

レビュー投稿数1

鬱屈した細密画家の心を奮い立たせる、赤毛の少年

『FLESH&BLOOD』電子番外編、47P。

後世に名を残した細密画家である、ニコラス・ヒリアード視点のお話です。
今絶賛読書中の本編が戦いの佳境に入り、ちょっと箸休め…的な意味で
こちらを挟んで読んでみました。

第三者の視点で見るジェフリー×海斗のお話、新鮮でとても良かった…!

それにしても、シェイクスピアやミゲル・デ・セルバンテス(「ドン・キホーテ作者)など、
歴史上の名だたる人物たちと縁を結ぶ海斗、すごすぎます。

松岡先生の時代考証にも、ただただ感嘆するばかり。。


宮廷画家が”芸術家”として脚光を浴び高い地位にある一方、
細密画を描く自分の絵はどうせ”芸術”としても認められない…と
くさくさしていたニコラスが、海斗にかけられた言葉によって輝きを取り戻す物語です。

現代からタイムスリップしてきた海斗は、ニコラスの名が後世に轟くこと、
その細密画の価値を知っているのですね。

「あなたのように瞬間を切り取ったような絵を描ける人がいますか?」
「もちろん、真似をしている人はいる。でも、あなたのように今にも語り出したり、
踊り出したりしそうな姿を、甦らせることはできない」


こんな言葉をかけられ、「聞きたかった言葉だ…ずっと、ずっと!」と
目が覚めた思いに胸震わせるニコラス。
その感動が読んでいる私の心にもバッと鮮やかに流れ込んできて、
たまらない気持ちになります。

挿絵でこのニコラスの表情や、海斗&ジェフリーの細密画が見られないのが
本当に残念( ; ; )
そこは想像力でなんとか補います…!!!

ジパングの青年にかけられた思いがけぬ言葉により、
心を奮い立たせた細密画家。

海斗という青年の成長ぶり、その心の温かさにもじーんとしてしまう。。

本編とはまた違った意味で、静かな感動に包まれる素敵な番外編でした✨

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