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shouchu ni eien
『FLESH&BLOOD』電子番外編、47P。
後世に名を残した細密画家である、ニコラス・ヒリアード視点のお話です。
今絶賛読書中の本編が戦いの佳境に入り、ちょっと箸休め…的な意味で
こちらを挟んで読んでみました。
第三者の視点で見るジェフリー×海斗のお話、新鮮でとても良かった…!
それにしても、シェイクスピアやミゲル・デ・セルバンテス(「ドン・キホーテ作者)など、
歴史上の名だたる人物たちと縁を結ぶ海斗、すごすぎます。
松岡先生の時代考証にも、ただただ感嘆するばかり。。
宮廷画家が”芸術家”として脚光を浴び高い地位にある一方、
細密画を描く自分の絵はどうせ”芸術”としても認められない…と
くさくさしていたニコラスが、海斗にかけられた言葉によって輝きを取り戻す物語です。
現代からタイムスリップしてきた海斗は、ニコラスの名が後世に轟くこと、
その細密画の価値を知っているのですね。
「あなたのように瞬間を切り取ったような絵を描ける人がいますか?」
「もちろん、真似をしている人はいる。でも、あなたのように今にも語り出したり、
踊り出したりしそうな姿を、甦らせることはできない」
こんな言葉をかけられ、「聞きたかった言葉だ…ずっと、ずっと!」と
目が覚めた思いに胸震わせるニコラス。
その感動が読んでいる私の心にもバッと鮮やかに流れ込んできて、
たまらない気持ちになります。
挿絵でこのニコラスの表情や、海斗&ジェフリーの細密画が見られないのが
本当に残念( ; ; )
そこは想像力でなんとか補います…!!!
ジパングの青年にかけられた思いがけぬ言葉により、
心を奮い立たせた細密画家。
海斗という青年の成長ぶり、その心の温かさにもじーんとしてしまう。。
本編とはまた違った意味で、静かな感動に包まれる素敵な番外編でした✨