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作者のデビュー作の文庫化再販本、タイトルは甘そうな雰囲気があるけれど
実際の中身と言えば痛い系なストーリー。
でも痛すぎに感じないのは受けである一国の王子であるリュウの行き当たりばったりの
やんちゃな性格がシリアスで痛い雰囲気を払拭している気がします。
設定は別世界の近未来ながら王子が暮らす国はまるで日本、王子だけどそれも現代の
日本と同じように王族が象徴としての存在だったりします。
そしてやはり戦後大戦後に負けはしたが、大国との和平条約を取り付け小さな国ながらも
経済大国として発展している、そんなやっぱり日本と米国みたいな関係。
経済大国として名をはせるようになり過ぎ、他国からの不興を緩和する為に大国から
親善大使としてやって来たのが大国の名家で大統領を多く輩出する血筋であるユーゼフ。
そのユーゼフを気に入り、リュウは十才からの年間共に暮らす家族同然の仲になる。
しかし、突如ユーゼフは大国に戻る事になって別れもままならないままに
離ればなれになってしまった時に、リュウはユーゼフが好きだと気が付く。
そして無謀にも大国で大統領になっていたユーゼフと会う為に大使館に忍び込むが
そこで世界平和の均衡が崩れてしまうのではと言うような密約を聞いてトラブルに
巻き込まれていく。
会いたいと願ったユーゼフ、目の前にいる大統領は間違いなくユーゼフの顔なのに、
実はユーゼフの兄弟でテオドールだと名乗る人物。
ユーゼフの居場所を探し出す為に身体までそのテオドールに奪われるが、
ヤラレ損で居場所も聞き出せずに終わる中で殺人事件が起きてしまう。
テオドールのどこか常軌を逸している雰囲気はヤンデレ系で後半に見せる執着と嫉妬は
怖いものがあるし、やんちゃなリュウも流石に精神的に壊れてしまうのではと
心配になる展開もありミステリアスな前編が終わります。
下巻では、テオドールとユーゼフの秘密と、殺人事件の真犯人、その背景にある
悲しいまでの残酷な過去、意外に政治臭もしちゃうところが毒めいてる作品です。