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unmei no kishi to yakusoku no ouji
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
兼守美行先生の表紙に惹かれて購読。
凝りまくって創作することが本当に好きな作家で、これも構成凝りまくり。
自作の小説の世界へワープした作家の物語。
書き癖なのか、「蒼い・・」と同じ手法、回想場面を利用した世界観説明が少々諄い。
繰り返し場面は、きっと著者の推し部分だと思う。
繰り返しがしつこい部分があるのに、何故か触れないものが有る・・これ、「蒼い・・」にもあった。今作だと、本物のユリウスはどこへ行った?融合合体?
ミステリーの、読者目くらまし手法とも言えない、無駄な技巧だと思う。
最近の作品はどうなんだろう?・・と思ったので、比較の為に直近作も読むことにした。
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沢上有樹:20歳,小説家 ≒ ユリアス・ルネストル:ラガリア国第三王子
有樹は、フランス人の父、日本人の母で、外観は外人。
外観故に友人を作れず、10才から創作ものを書く。
18才で就職➡倒産➡就活中に応募、新人賞受賞➡商業本化、そこそこ売れる。
夢の中でユリアスと遭遇、(多分、融合をして、)有樹は異世界へ移動。
★ユリアス・ルネストルは、消滅か?
アルヴィア・ヴァレ:30歳,騎士団第一小隊長
有樹が10才の頃から書き溜めていた「ラガリア国物語」に登場する人物。
真式さんの書くお話は設定というか、つくりが面白いものが多くて、新刊が出るとチェックする作家さんのおひとりなのです。
このお話もそんな風な構造でして『小説家が幼いころから温めてきたファンタジー小説の世界に入ってしまう』というだけではなく、リアル世界とお話内世界のどっちが先に生まれていたのかがよく解らない、いわゆる『鶏が先か卵が先か』状況になっているところなどは「とても凝っているなぁ……」と思いながら読み進めました。
ただちょっとばかり納得がいかないというか「う~ん……」とモヤモヤする部分がありまして。
ひとつはあーちゃん2016さんもお書きになっていた「本当のユリアス王子はどこに行っちゃったの?」ということ。
私、彼は沢上有樹と入れ替わって現代日本で生きており、なおかつこのお話の中でも何度か現れて、進行に絡んでくれると思ったんですけれど。
その手の描写が全くないので「小説の中の人々にも彼らの命がある」みたいなことを主人公が思うたびに「ほんとのユリアスは?彼の命は?」なんてことが頭を掠めちゃってモヤっとしたんですよ。
もうひとつは、このお話のもとになっている本来の小説があまり魅力的に感じられないことなんです。
有樹が『10歳位の頃から練りに練ったユリアス王子の成長物語』が、このお話の前半に展開されるんですけれども、成長物語としてのクライマックスがどこなのかがよく解らないのです。
そう、このお話のクライマックスは、その部分が終わってから用意されているので仕方がないのかもしれないのですが、でも有樹にとって『人生の半分を費やして作ってきたお話』なわけですから、ここが魅力的でないのはどうなのかしら?と。
アルヴィアが『お世話好きの甘やかし』で『アンドレ攻め』好きの私としては結構好みでしたので、萌をつけます。
いや、2人のイチャイチャはほっこりしたんだよね。
兼守先生おっかけで購入。攻め受けの恋話に今一つ盛り上がらなかったのと、展開で?と思ったところがあったので、申し訳ありません中立にしました。小説家さんが自分の書いたお話の中に入っちゃうお話でファンタジー好きな方は嬉しいはず。本編250P弱。
自分の書いた小説(上下巻予定)について、出版社の都合により1冊にしなければならなくなった有樹。小さなころから温めてきた大切なお話なのですが、やむを得ず必死にゲラを修正。泥のように眠ったら、夢の中で「この世界のあとを頼む」と小説の登場人物が語りかけてきて・・・と続きます。
攻め受け以外の登場人物は
小説内の王国の王族方、受けに仕える方々や、相手国の方々等。めっちゃ良いと思った方は今一つおらず。
++攻め受けについて
攻めさんはお強い小隊長さん。昔からユリアスのことを大切に思っていて、だんだん様子が甘くなってきます。そこは擽ったい感じで良かったです。
受けさん(小説家さん)は自分の書いたお話の中とはいえ、色々細やかに展開されて戸惑いつつも何とか頑張って、第三王子のふりを続けます。アルヴィアが好きなのはユリアスなので、俺じゃないと、ぐずぐず悩むところは安心王道。
上記に書いたところは、うんうん納得と思っていたのですが!もともとのユリアスはどこいった!!!って思ってしまったのです。ユリアスは小説内世界のキャラクターなのですが「最初に呼び掛けてきたじゃんよ!「君が私で、私は君だ」って言ってたじゃないか!」と、なんとなく釈然としない気持ちになりました。有樹の恋心が、ユリアスに遠慮してたのがうやむやになり、流れでくっついてしまったのも個人的にはもったいない気がしました。もう少しこじれてくれると楽しかったんだけど。そしてお話の展開で引っ掛かってしまって、不完全燃焼な心地がした一冊でした。読み飛ばしてしまったのかなあ。