蜘蛛の褥

蜘蛛の褥
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神16
  • 萌×219
  • 萌12
  • 中立1
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
9
得点
193
評価数
49
平均
4 / 5
神率
32.7%
著者
沙野風結子 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
奈良千春 
媒体
小説
出版社
プランタン出版
レーベル
ラピス文庫
シリーズ
蛇淫の血
発売日
価格
¥571(税抜)  
ISBN
9784829654491

あらすじ

秋霜烈日のバッジに恥じないと評される検事の神谷は、同性の同僚へ恋慕している。
それを高校の後輩でヤクザの久隅に知られてしまった。
久隅は背中を刻む刺青をさらして「このモンモン見せたあとに抱くと、どいつも締まりがヨくなるんだ」と神谷の体を要求する。
黒い嗜虐の笑み…神谷を這い蹲らせるような陵辱…。
だが、久隅を畏怖する反面、滅茶苦茶に壊されたがっている自分がいる。
神谷は搦めとられて藻掻くことしかできない―。

表題作蜘蛛の褥

高校の後輩でヤクザ 久隅拓牟・28歳
検事 神谷礼志・29歳

レビュー投稿数9

好みど真ん中の作品♪

何と言ってもスピンオフのこれこれっ o(^○^)o(興奮っ)
※シリーズの「蛇淫の血」も好きです♪

久隅拓牟(強引・俺様の経済ヤクザ)
×
神谷礼志(クールビューティー女王様気質の検察官)

超っーーーーーあたし好み♪(>艸<*) 
ううっ~ん??違うかっ・・・
この作品読んでこういう攻め受けが好きになったんだった(笑)

神谷は高校時代、主将を務めていた弓道部の後輩・久隅に首を絞められたことがある。

そんな二人が数年後、偶然再会。
久隅は神谷と再会したことで、自分の底に眠っていた神谷への劣情が再燃。
一方
神谷は久隅と再会し無理やり抱かれ
自分の奥底に眠っている被虐性を暴かれて久隅に身体も心も堕ちていく。

久隅の神谷を全部手に入れたいと思う執着愛が凄く好き♪
拉致られてた神谷を助けるため久隅は熱された鉄の棒で
背中の刺青(蜘蛛の刺青)を
焼かれたりするんですよっ(/ω\)痛いっ!!
こんなの愛がなくちゃっできないよ(T_T)

神谷も身体だけじゃなく自分の心を満たしてくれているのは久隅だけで必要なんだと
自覚しかけているんですがもう一歩あと一歩踏み出せないでいるんです。
そのあと一歩踏み出せない原因が秘かに好意を寄せている事務官の木内なんです。

久隅はそんな神谷の気持ちにケリを付ける為
木内を呼び出し見てる前で神谷を抱いたり
無理やり木内を交えての3P。
きっかけは無理やりでも
自分の事を快楽の捌け口にした木内に幻滅し
自分の気持ちに区切りをつけ久隅とともに生きていく決意をします。

この3Pも必要な事であったと納得できたし
何と言っても愛ある行為なので問題なく許せちゃいました。

もうほんとっこの設定と
奈良先生のエロくて色っぽいイラストだけでご飯十杯ぐらいいけます(笑)
ご馳走様でしたヽ(^◇^*)/



 

8

病んでるツンデレ受け

『蛇淫の血』のスピンオフというか世界観が同じなのですが、これ個別でも問題ないと思います。
わたしはエロス的にはこちらの方が衝撃的で好きです(笑

**********************
受けは検事の礼志、29歳。
清廉潔白な人物と評判の美形ながら、心の奥底は荒涼としています。

攻めの久隅は、岐柳組の経済ヤクザ。
高校を中退する前は、弓道部での礼志の後輩。
**********************

礼志は事務官で妻帯者の木下に惹かれているのですが、そんな時偶然久隅に再会します。
木下への想いを久隅に知られ、あれよあれよと関係を持たされてしまう…という流れ。

ヤクザや検事が出るBLは多々あれど、さすか沙野さんぬるまっちい部分がありません。
外見は久隅の方が闇街道を歩いているように見えますが、どう考えても礼志の道の方が暗いという辺りも。
執着傲慢俺様×クールビューティーツンデレというお好きな方も多そうな設定ですが、若干痛い部分もありますのでご注意を。
蛇の方がシリアス度とハードさは高いと思いますので、こちらから試しに読まれて良いかもしれません。
例えば、榎田さんの交渉人シリーズなどがお好きな方向けかな。

この作品で何が印象的かと言うと、久隅が礼志とのエチへ木下を引き入れたシーン!(そっち?刺青焼く方でなく?)
すご!エロス全開!
木下はなんというか本当に『凡人!』という人間なのですが、ノンケで普通の趣味嗜好の人がここまで欲情するのかと興奮した(笑)のもありますし、木下が堕ちたのが妙にリアル。
そんな本能ままの姿を久隅は礼志へと見せつけることで、綺麗だけの人間(木下)なんて存在しないと知らしめたと思いましたね。
とにかくわたしはこのドロドロしたシーンが好きです(苦笑
ラブラブ3Pはあまり萌えないのですが、意外にこういう変則的な3Pの方が楽しめる人間なんだなあと知りました。

そして相変わらず、この頃の奈良さんのイラストの神なことったら!
沙野作品全体に漂う、暗く淫靡な雰囲気にピッタリだと思います。

8

エロもストーリーも楽しんじゃいました!

「蛇恋の禊」「蛇淫の血」は読みましたが、この「蜘蛛の褥」が一番おもしろかったです!
(「赫蜥蜴の閨」は未読ですが、読んでみたいと思っています)
他の方も書いていらっしゃるように、「蜘蛛の褥」だけで楽しめますよ!!

あとがきで沙野さんも書いていらっしゃいますが、久隅よりも神谷の方が本質的に病んでいました。
ヤ○ザである久隅の方が社会的にも暗く黒いイメージなのに、読めば読むほど神谷への想いが真直ぐ力強くて、明るい感じはしないのに何故か眩しい・・・逆に、検事で真っ白なワイシャツが似合う神谷の内面が爛れているような感じを受けました。
ラストの方で久隅が、仲よく手を握り合いながらのセックスなんてゴメンだ、と言うんですが、この二人のセックスは本編最後までドロドロと暗くねっちこい。なのに、二人の間に甘さが漂うのが、この作品のすごいところだと思います。

新装版に収録されている書き下ろし「濡れた砂」は、「蛇淫の血」の熾津組に襲撃された時の久隅サイドの話です。そうか、あんな状況だったのにやった後だったのか久隅(笑)・・・って笑えない。本当に最後まで全然緩くならない。読み応えありました。

久隅が刺青焼くシーンや、神谷の事務官である木内を交えた3Pなどハードな描写も楽しめます!(私もこの3Pを愉しんだ人間ですv)
単なる甘々な展開ものに飽きた方に是非オススメしたい一冊です。

4

意味ある3P

ヤクザと検事という王道!(えー、メジャーなCPですよね?笑)

事務次官に密かに思いを寄せる検事の神谷、ヤクザで高校の後輩である九隅、そしてちゃっかり検事の想いを知りつつもて遊ぶ?事務次官の木内。
この3人が絡みます。もちろん、事件が起こってその真実を見つけにかかる部分あり、それにまつわる別の組の罠あり、と物語自体も面白いんですが、久隅がイイ!
高校の時から神谷に劣情を抱いてたんですよね。だから離れていった。決意の蜘蛛の入れ墨もダメにしても悔い無し!って男前すぎる…

神谷の爽やかいい人木内に対する思いは、汚れを知らない憧れのようなもんだと九隅は見切ってたんですね。だから無理にでもあの3Pは必要な行為だったと。すげーな、九隅。

その後は不眠になるものの、どんな睡眠薬よりも九隅の匂いに癒やされ熟睡できるというのを見ないふり、自覚しないようにしてる神谷。そんな神谷にケリをつけようと部屋に行く九隅が寝室の香りに気付きます。ニクイ演出だわ。。萌えた。

最後には「お前のものにしろ!」と命令形で覚悟を決める神谷。実際のとこ、検事とヤクザがCPで居られるのかは謎ですが、この二人にはイチャイチャしてほしいなぁ。

1

意外に硬派でしっかりした読みごたえがあった!

ヤクザBLにはときとして硬派でしっかりしたモノがあるんですが、これもその一例かと。
沙野先生は初読みな上に、ラピス文庫ですからして、大して期待はしてなかったんですよ。

――がっ!骨太なエロスですね、これは。
検事とヤクザっていうのもありそうでない組み合わせなんですが(刑事とヤクザはありがち)

検事の神谷が片思いしている木下
神谷の恋情に気付いている木下
そして神谷を凌辱した久隅

この微妙な三角関係と片思いという危うい関係をうまく料理してるなー、という感じ。

で、意外なところで3Pきます。
3P輪姦好きのワタクシとしても、「ええぇぇぇぇぇーーー!?こうくるかー!?」
……ななめ上の展開でした。
今までにないエロス。うーん、ウルトラCのエロスだな、あれは。

途中、ちょいちょいどうでもいいアイテムが出てくる(香水だの、マイナーめの酒だの)のが変にスカしててちと萎えたが、それ以外は描写もクールでいい。
序盤はありきたりなBL文だなと思ったが、途中から硬質かつ生々しい筆の運びに引き込まれる。
ストレートかつ細かくフェラチオ場面を書きつつ、顔射は匂わせるにとどめているところにバランスのよさを感じる。

なんてゆーか、エロ場面は手練れだなと思わせる文章なんですよ。
エロ場面を作るのが上手い。
どこまでが全体のバランスを崩さずに書けるかわかった上で限界まで書いてる感じ。
こういう勘どころがわかんないと、書きすぎて汚くなってしまったり、意味不明になったりするものなんですが、ちょっとダークでエロい、っていう実は難しいところをクリアなさってます、沙野先生。

自分の好みでいうともうちょいゴリゴリベタベタにエロシーン書いてるのスキなんで、あえて「萌え」にとどまらせましたが、文章の技術面からいえば★4つつけてもいい。
エロスとストーリーのまとめ方は括目してみるべし!

4

ヤクザと検事

『蛇淫の血』とリンクした作品。
でもこれだけ読んでも内容は把握できます。

ヤクザ×検事。
でも2人は高校の先輩後輩の関係。
ある組の事件をきっかけに検事の神谷はヤクザの久隅から情報をもらい、よく会うようになります。
そのとき神谷は一緒に仕事をしている木内(男)に想いを寄せていて、それを久隅に気づかれてしまいそれをバラすと脅し神谷は久隅に無理矢理抱かれてしまいます。
久隅の背中の蜘蛛の刺青がすごかったwまさに神谷は蜘蛛の巣に捕らわれたって感じでしたw
久隅が段々神谷を自分のもにしたいって思うようになるのがよかったです。
神谷も初めは木内のことが好きでしたが、本当に好きなのは久隅だと気づいたみたいで。
あとがきで沙野先生が言っていましたが、3Pは意味のある3Pです(笑)やり方はちょっと卑怯だと思いましたが;

神谷はツンデレというか女王様受けかもしれませんw
「私を君のものにしろ」ってw命令形かよ!
ヤクザものなので多少痛いシーンはありましたがおもしろかったです。

2

執着具合に感服!

『蛇淫の血』はまだ読んでないのですが、内容は直接繋がっていないので最後まで楽しく読めました。

ネチネチした濃いお話が読みたくて手にした作品、これにして正解でした!
沙野風結子さんと奈良千春さんのお名前と裏表紙のあらすじに惹かれたんですが決定的だったのがカラーの口絵です。
一切着衣を乱していない久隅と一糸纏わぬ神谷の絡みが極上にエロかった‥
そんな、心惹かれるイラストでした。

ヤクザ×検事と相反する立場の二人は高校時代の部活で後輩と先輩という間柄。
ある確執を残したまま久隅が高校を中退したことから二人の関係は切れたかのように思えますが、ある日偶然再会し組が絡んだ事件を検事である神谷が担当することになることで再び二人の関係が結び付きます。

同僚の木内に恋慕する神谷を我が物にしたい久隅の執着がドス黒い。
それはもう執着の塊で神谷の事となれば背中の入れ墨を焼くことも成し遂げ策略のために3Pを仕掛けたり‥ハコイリイモムシは会話の中で冗談に終りましたが本当にやりそうで怖い。笑

この作品の大事なところでもあると思うんですが香水のくだりが凄く好きです。
情事のなか何度も嗅いだお互いの香りを求めて側に居ない相手を感じる。
神谷を思う久隅と久隅を求める神谷の気持ちが凄くよく噛み合わさっているなと。

ズッシリくるディープな執着攻めが読みたい方にはオススメな一冊。
神評価に近い萌え評価です。

2

不安定感のないしっかりしたストーリー作りが秀逸な作品です。

「蛇淫の血」のリンク作、といっても岐柳組の関係で、少し凪斗・角能・桜沢が出てくるだけなので、全く独立した作品としてこれだけで楽しめます。
神谷の過去、久隅の過去、事務官・木内の存在がうま~い具合にミックスされて、料理されて、スパイスになって、上等な仕上がりになっています。
ひたすら神に近い萌えです!

偶然電車で再会したのは、高校時代部活の後輩で中退した久隅。
久隅の属する組に関係する事件が起き、それの担当検事になったことから久隅との接触が増えていく。
神谷は担当事務官の木内を好ましく思っているが、彼の家庭事情を知り揺らぐ気持ちに気が付いた時、久隅に犯され、それ以降木内への気持ちを封印するように久隅に抱かれる神谷。
事件に巻き込まれながら、互いの気持ちに気が付き、それに決着をつけるべく久隅がとった行動は・・・

作者が後書きで「意味ある3P」を目指すための話と書かれている通り、その土台が積み重ねられて結末に向かっていく作りと主人公達の動きはお見事!というべきストーリー展開でした。

自分の過去から被疑者に対して真摯に向き合う神谷の態度は、過去、久隅との接点の出来事とも繋がります。
まったく恋愛を意識していなかった二人ですが、事件を通して過去を振り返ることで、ああ、そうだったのか・・・みたいな心の動きをするところは、全く不自然さを感じさせず、納得させるに足る描写でした。
事務官の木内という男がキーパーソンとして二人の間に介在するのですが、神谷が木内を好ましく思っている心を知って、わざとではないにしろその気持ちにあまえている部分が神谷を苦しめているのです。
BLでいうところのノンケの酷いところですが、、その癖、薬のせいとはいえしっかり勃って神谷を犯し、その後は神谷が許す態度を取ったからか、ちゃっかり元の生活を上手く修復しているというところが、少し憎い。
でも、彼がこういう風だったということがわかり、神谷も本当の踏ん切りがつくわけで、そこの理由づけがしっかりしているなと思わせます。
中後半クライマックスの、神谷の為に背中の刺青を焼くシーンは衝撃と共に感動です!
主人公は流されない自己をきちんと持った二人なのが好感が持てるので、激しいながらも淡々として、甘さを感じない話ですが、読後感が気持ち良いものです。

久隅の部下の堀田が、唯一明るいキャラで和ませます。

2

たまらんですね

たまらんですね。
これ、ヤクザものBLの金字塔のひとつだと思う。(『蛇淫の血』と『蛇恋の禊』も含めて)

色々読みどころがあるんだけど、攻めが背中の刺青を熱した鉄の棒で焼くシーンが凄い。
焼けた肉のニオイが活字からでも嗅ぎ取れそうな、そんな凄まじい描写だった。
ただ強烈ってだけじゃなくて、そのシーンはストーリー上非常に大事な場面なのだ。
攻めが自分の想いの強さをはっきり自覚して。受けの涙を見て恍惚とした気分になって。そして、そのあと絶望して…。
この、一連の感情の振れ幅が完璧で神だった。

なにもかも好きなんだけど、ただ一点、木内を小物オチにしたのだけは残念だったな。「ごくごく普通でまっとうな人の魅力」というものを最後の最後まできっちり貫いて描いてほしかったな。それは、攻めの強烈さとは対極にあるものなんだけど。
「強烈vs強烈」の勝負なら圧倒的に強いだろう攻めは、「強烈vs普通でまっとう」の勝負だと弱くなる。だからこそそこに攻めが嫉妬する余地が生まれるんだよなって思いながら読んでてさ。攻めが嫉妬で胸を焦がしてる場面、ゾクゾクキュンキュンしてました。
とにかく攻めの嫉妬最高。いちいち萌え。
そこのあたりのパワーバランスが好きだったもんで、木内sageによって受けの心を木内から引き剥がし、攻めのほうへと向かわせたことに、ちょっとがっかりしたんだよね。
木内をサゲなくても、背中の刺青を焼くシーンで十分じゃないかー!
受けと木内がタッグ組んで、お互いを尊敬しあって仕事をするシーンに萌えてたもんで、どうしてもそこにこだわってしまう私です。
3Pのシーンそのものは好きなんだけど。

2

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