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ryojoku to junjo ni yureru uta
天才的な映像に、その才能に嫉妬しながらも、対等であろうとして屈服されたくない受けは、とにかく抵抗します!
それにまけない容赦ない攻め&言葉攻め!
軟禁、監禁陵辱がありながら、時々見せる逢澤の優しさ。
直井の戸惑いと、逢澤の才能に惹かれる想いが、交錯してなんとも色っぽい作品に仕上がっています。
逢澤の昔の男が、直井に似ていることに気づいてショックをうけるあたりから、ぐいぐい話が盛り上がり息をつかせぬストーリー展開がうまいなあとうならせます。
花の散っている表紙のやわらかさとはうらはらな、ハードな入り口ですが、ラストはちゃんと花の散る甘いエンディングが用意されていますので、ハード好みの方も、スィート好みの方もみなさま満足されると思います。
BLノベルであんまり星5つはつけないんですが、これはよかった。
体から始まる関係で、そのうち、というテンプレ展開ではあるのですが、まず何より二人の仕事上の関わりの描写が素晴らしい。
受けのディレクター直井が、攻めのクリエイター逢沢の作品を目にし、嫉妬するほど惚れ込んで、隠遁気味の逢沢を表舞台へひっぱりだそうとくどく。一方、色恋で口説くのは攻めの逢沢の方なんですね。
仕事上の熱意と、恋愛の熱情とのベクトルが最初は反対なんだけど、二人の関係が進むにつれて変化させていくところが巧い。さらに、逢沢の映像作品では、二人のこの関係を象徴するかのような具体的描写があり、うなりました。
テイストはせつないになっていますが、ベースはあまあまでそれほど心配させません。エロとハピエンとお仕事描写と、三拍子そろった作品。よかったです。
丸ごと1冊表題作です。作者様がお好きだという映像関係の話です。
良かったです。私はもともと仕事ものは大好きなのですが、仕事に絡みつつ恋愛面でも主役二人が近づいていく感情の動きがとても自然で感じ入りました。大人の男のプライドと、恋愛や欲望との揺れ動きがなんともツボでした。
作品は、直井の目線で進んでいきます。直井が好きだと告白して泣く場面では、うんうんと読みながら一緒に泣いたものです。
一度読んだ後で、もう一度、今度は逢澤の気持ちになって読んでいったら、ああ、もうこの頃から浮かれていたんだなぁって感じられて可愛かったです。深読みをしたら、「わたしを見つけて」目の前に立ってくれたときから直井が欲しくて欲しくて仕方なかったのかな、と。陵辱はダメとは思いますが、それも直井の様子を見て、本当に嫌そうなら最後まではしなかったんじゃないかと今は信じてます。
対人関係に臆病になった元凶である伊里と外見は似ているのに、中身はまったく違う。そんな直井だからこそ過去を払拭することができ、メロメロになってしまい、優しくもしたい、辱めもしたい。逢澤は題名の「陵辱と純情にゆれる獣」そのものだと思いました。
あとがきで、作者様の趣味要素全開の作品だといわれ、その内容が箇条書きで列挙されているのが面白かったです。確かに全ての条件をクリアしていました。普段はあとがきを読まれない方も、ぜひ読んでみてください。それにしても…直井、開発されちゃうんですか(笑)
イラスト、表紙は大満足でしたが、表紙めくってすぐのカラー挿し絵の直井の目が人形のようでちょっと怖かったです。読む前に、逢澤に何かされてそうなったんじゃないかって怯えました。杞憂でほっとしました。
仕事もの、傲慢だけど弱さも垣間見せる攻め、淫乱だけど攻め一筋な受け、職場エロがお好きな方にお勧めします。
才能がある、って大変ですよね。
尊敬もされるけど、妬まれることもある。
その道を進んでいる人にとって、自分にない感性や創作力、サラリーマンだったとしても統率力や管理能力。
このお話は、そこがベースになって嫉妬と尊敬の間の気持ちで明暗を分けるというか。陵辱と純情ってのは、貴久と祐一の間の関係なんだと思うけど、祐一と伊里との間は、貴久に対するその気持ちのありようで決まったというか。
貴久の気持ちの動きがなんとも切なく。契約じゃなくなているけれど、それは微妙に祐一とすれ違う。焦ったい関係に伊里が絡むからややこしい。でも彼が乱入してきたことで、貴久は上京して祐一に詰め寄るわけで。それが無かったら祐一も本当の気持ち、始まりはどうであれ好きになってしまったってことを言えなかったかも知れませんね。
祐一の望む、好きなものを集めて迎え入れる貴久のマメさがグッときました。
小説は基本作者さん買いなので新地開拓は主に挿絵さんで決定します。
好きな固定作家さんならイラストレーターさんは気にならないんですよ。
どんだけイメージと違ってようが全然平気。
ただ、新しい人となると最初っから「萌えそう→読みたい」って思う要素
・・・というかきっかけがないと本をめくれなかったりします。
という訳で、最近好きな稲荷家さんのイメージを借りて手に取った作家さんなのでした。
タイトルは後から改めて確認してビックリ!
「陵辱と純愛にゆれる獣」って、、、すんごいタイトルですね。
タイピングする指が震えるぜ。(笑)
内容は仕事をたてに身体を要求されるメロドラマみたいなお話でした。
(相変わらず私の説明は端的過ぎますね)
展開はテンプレだったけど、作者の秀さんの萌をビシバシ感じました。
始まりはレイプだったけど、だんだん優しくなっていく攻めとか
惹かれちゃいけないのにどんどん傾倒してしまう受けの気持ちとか
丁寧に書かれていてちょっと胸キュンしちゃいました。
紆余曲折の末に最後はアマアマなハッピーエンドで締めくくり。
お話は最後までテンプレなのに飽きずに読むことが出来ました。
物語の面白さって展開の妙じゃなくて読ませ方なんだなぁ~と実感しました。
稲荷家さんのイラストもすばらしかった!
あとがきにあるように、あれもこれも盛り沢山でおなかいっぱいになれました。
最初の、直井が麝香程度の香りでヘロヘロになり、用意周到な逢澤にいただかれてしまうシーンを、もうちょっと説得力のある展開にしていただければ申し分なかったんですが・・・他があれこれ細かく伏線を張り、うんうんって納得できる設定なのに、あのシーンだけがやけに突発的で獣でただの強姦になっちゃっている感じが否めないので神評価にはできませんでした。
他はオールOK。プライドが高く上昇志向を自ら認めている直井が、逢澤の才能に嫉妬し歯噛みしている状態から、徐々に自分のできることをやろうと前向きになっていく様が、強姦されちゃったけどほだされちゃった愛 【だって、力のある者に守られたい、組み敷かれたい、支配されたいっていうMなんだからしかたないでしょ】といっしょに育っていくのが読み取れてよかったです。
逢澤は外見に反し、過去のトラウマに臆病になっている引きこもりの犬だったわけで、あのSな態度は元々の素質なんでしょうかって思っちゃうわけですが、アメリカで何があったんだ?
すっかり悪役の伊里くん、意外とおいしい吉田くんと脇役も活躍し、深みが出ました。
もちろんエロもあれやこれやタップリです。だって直井さんどんどん花開いちゃうから。逢澤の開発上手め。
ストーリーとしては悪くないし、お仕事関係の描写もとても面白くて、楽しんで一気に最後まで読めたのですが……どうも、受も攻もキャラクターに一貫性がないところが引っかかってしまった。
逢澤は直井に惚れているわりには、感情的に酷いことするし、直井も逢澤に反抗的な気持ちを持ちつつも落ちるの早すぎる気もするし……私が二人の振り幅についていけなかっただけ?
最初の無理矢理とか、ラスト近くの会社で云々とか、その辺が……まぁBLらしいといえばそうなのですが……なんかしっくりこない。逢澤さん単純すぎかなぁ…なんかもっと違うアプローチの仕方、なかったのか……でも、直井さんがどうしようもなく逢澤さんの才能に惹かれていく過程は納得!その辺の描写は説得力ありました!
直井の部下の吉田くんのその後もちょっと気になるところ!
タイトル、悪くないけど、やはりこれもしっくりこなかった!
読後感とちょっとイメージ違うかなと。
や、確かに『陵辱』と『純情』にゆれゆれでしたけどね!
秀香穂里先生の2006年作品。
2段組で字数が多く、読み応えたっぷりではありましたが。
内容はタイトル通り。陵辱と純情の間を揺れ動く男同士の愛…!
上昇志向が強く、他人を寄せ付けず蹴散らかして出世してきた広告代理店のクリエイティブディレクター・直井。
部下に連れられて行ったクラブで流れた映像作品に惚れ込み、作者である映像作家・逢澤に仕事を依頼したいと考えるが…
…という冒頭。
なかなかコンタクトが取れずやっと軽井沢の家で会うことになったが、その日にいきなり逢澤にレイプされ、仕事を受けてもらいたければ体を差し出せ、と。
屈辱に塗れる直井だが、逢澤の熱が忘れられず……
…みたいな。
陵辱モノの鉄板的展開が繰り広げられるわけです。
逢澤は天才映像作家で、彼の作り出す映像世界の美しさや圧倒的メッセージ性が語られ、元はクリエイター志望で結局は才能の無さを受け入れた直井の劣等感、男にいいようにされてなんで俺の体はこんなに感じてるんだ、と心とカラダのウラハラ的な?
一方逢澤は、ひどい言葉と強引な愛撫で無理矢理関係を結ぶけれど、一方で直井のために家を百合の花束で飾り、直井の好みのラベンダーの入浴剤を揃え、キスは甘かったり。
まるでアメとムチのDV野郎みたいな危険なオトコ。
直井はどんどん翻弄されていくが、実は逢澤の過去に直井にそっくりな男の影が…!
直井はオレはソイツの身代わりか?みたいにこじれ、傲慢俺様の逢澤はなんで電話に出ないんだ、と痴話喧嘩展開になり、ほんとは好きだったんだー、お前は色っぽくて可愛いーという告白合戦になり………
…とこう書いてしまうとなんかコメディっぽく思えるかもね?しかし実際は正に「陵辱と純情」に彩られたシリアス系なお話ですよ。
ただ、これを読んだ時の私の気分が、あ〜あるあるだなぁ、と思ってしまったのですよね。
あと、イラストがちょっと私のイメージと違うかな。直井がキレイすぎる?
出世意欲バリバリの受けが、仕事の大きなプロジェクトで使用するPR動画を圧倒的才能にあふれた攻めに制作してもらう代わりに、身体を好き勝手される話。
男に抱かれる<仕事の成功ということで、嫌々ながらも抱かれる受けの哀れな様をたーっぷり楽しめるかと思いましたが、期待したほどではなかったです。
ただ序盤、契約前に訳も分からずいきなり襲われ「男の俺にどうしてこんなことするんだ…」と根本の意味に疑問をもち繰り返すさまは美味しかったです!!
タイトルや表紙のかんじからすると鬼畜度あると思ったんですけどね。
(ハード好みの人間)
だって攻めの迫力凄くないですか!?夜はガチの野獣に変身すると言われても納得する雄力!!
ただ実態は童話が好きだったり、受けの好みをリサーチしそれに合わせて自分の家を彩ったりと…とにかくできる男のかたまりでした。
当社比だと凌辱僅か、純情たーっぷりに感じる作品でした。
まぁあとは両想いを伝えるまでの時間の問題で……
容姿が自分とよく似た攻めの元恋人の存在に動揺したりしますが、兎にも角にもお尻叩きはよきでした(唐突)
お仕置き感がとてもよく出ていた!!
正直一番楽しめたのが挿絵です。
攻められている受けの感情が伝わってくるような一枚で、何度も返し見しました。
ハジメテとスパンキングシーンはお気に入りすぎて、手元に残しておくことを決めました(笑)
作者は映像好きと言うだけあって、表現が多彩で、文字だけでも一緒になって想像することができました。純粋に凄いと思った。